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昭和42年、今の天皇陛下が7歳の時、私の故郷浜松市北部の奥浜名湖に一人旅をされた映像記録をNHK-BSPでみる。今の上皇様、上皇后様の発案で初めて社会勉強のため一人で行かせたもので、以来10年にわたって奥浜名湖には夏休みの季節にご一家揃ってお出でになられた。
幼少時の天皇陛下(浩宮様)は、両親から離れて初めて一人で来られ、7歳という幼少年にもかかわらず、とてもしっかりした言動だったことが語り継がれていた。
宿泊先は平野社団(静岡銀行創業者)の保養所で、最初の年は地元の農家によるコメ作り見学、みかんの収穫体験、うなぎの養殖場やピアノ工場などを見学された。
翌年からは毎年のようにご一家で奥浜名湖に滞在され、浩宮様は浜名湖で皇太子様や美智子様(現在の上皇ご夫妻)と泳ぎ、地元の子どもたちともソフトボールや遠泳などで親しく交流された。
美智子様がこだわられたのは、浩宮様が特別扱いされないように地元の人たちに要望されたことで、その要望に応えて地元の人々が緊張しつつも親近感をもって接してきたことが、10年も長きにわたり奥浜名湖に来られた理由の一つとなった。
上皇様は浩宮様に遠泳で途中棄権になりそうなとき、舟に上げずにゴールまで泳がせたという厳しさを教えた。また、美智子様ご自身が小学生の子どもたちと舟の上ではしゃいでいる姿は、侍従が言うように堅苦しい皇室生活では味わえなかったことであろう。
新型コロナウイルス感染拡大の最中、上皇ご夫妻、天皇・皇后としても、国民に対して大変心配をされていることと思う。そんなとき、今回の放送は私にとってちょっとホッコリする皇室の姿だった。
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