今朝の朝日新聞に老年期の過ごし方に関する記事が3面別々に記載されていた。認知症の妻を写真に収めた81歳の男性の記事などは感動的だったし励まされた。
その男性は相模原市の斉藤和男さん。認知症の妻との介護の日々を撮り続けた作品「老々の記」が、山形県酒田市土門拳文化賞奨励賞を受賞した。初めての応募での快挙。
10年前、奥さんがくも膜下出血で倒れ、2年後には高血圧で倒れて車椅子の生活となった。介護しながら妻の写真を撮り始め、夫婦げんかもあったが、ファインダーからのぞく妻が「いとしく思えた」という。そして介護を通した老夫婦の日記を子どもや兄弟に残したいと考えたという。
自分たち夫婦は、日頃から「老々介護だね」と言っているが、実際そうなってみると想像もできない過酷な毎日がくり返されることになろうと思う。子どもたちには迷惑をかけないようにと、ポックリ逝くのが一番なのだが・・・。
朝日新聞横浜総局が「2025年問題取材班」を立ち上げ、『迫る2025ショック』シリーズを手がけている。夫に先立たれ、長男をすい臓がんで亡くした独居のご婦人が、孤独感を募らせてうつ病を患う話などが書かれていた。
引きこもることなく、身近なところから生きがいを見つけて老いを生きる。そう思うがなかなか出来ないでいる人も多いことだろう。
新聞記事によると、高齢者は、生きがいをどう感じているのか、2014年版「高齢社会白書」のデータによると、60歳以上の高齢者の約8割が「生きがいを感じている」と答えている。男女別にみると、男性が80%、女性が83%の割合。多くの人は何らかの生きがいを感じていると思われる。
また、ソニー生命保険によると、シニアの「生きがい」「やる気の源」は、旅行などの「趣味」が61%、妻・夫・恋人などの「パートナー」が44%、「子ども・孫」が43%、「お金」が34%、「夢・志」が27%、「食事・お酒」が26%、「友人」が23%などとなっており、「ペット」も11%あった。
さらに、「大切に思うもの」を尋ねた結果、「社会貢献」と答えた人は10%。そのうち年代・性別にみると、60~70代男性が15%で、50代男性の6%に比べて高くなっている。
定年後に機会があればと社会貢献を考えている人はもっと多いと思うが、とにかく何もしないでいることだけはやめた方がいい。
私は今年72歳になる。3月末で家裁の調停委員も定年で退任する。少年事件審判の付添人や、非行少年更生支援団体の活動は、定年がないので出来る限り続けようと思う。また、自治会の顧問もあと1年頼まれている。そして老人会の会合でも、今までのように仏像の話とか、相続遺言などのお話もリクエストがあれば継続したい。
今年から新たに「絵本工房」に入れてもらって製本のノウハウを勉強し始めた。また、4月からは男の料理教室に復帰して、異業種で培った定年退職者の人々との交流を楽しもうと思う。
ライフワークの仏像写真も集大成の年として位置づけ、写真展の準備もある。そば屋の湯とか田舎の髪結いに比喩される「ゆ(う)だけ」にならないよう、生きがいのある人生を目ざしたい。
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