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偶然

2018年07月10日 04時53分22秒 | ハチパパのひとり言

非行少年の更生のために、家庭裁判所が審判前に2~3ケ月の間、短期補導委託先の職場で働いてもらう制度がある。

昨日はその委託先へ家裁調査官と待ち合わせて町田に行って来た。委託先代表ご夫妻と少年との面談が終わったのは午後5時半ごろだった。

偶然にもその数時間前に町田に住む息子から電話があり、今夜空いていれば町田で飲まないかと誘われた。訪問先が町田と聞いて息子家族のことを思っていたので、以心伝心というやつかも知れない。

料理は何がいいかとメールが入ってきたので魚と返事しておいたが、連れてってもらった店は「暖」という小田急町田駅近くの割烹風の私好みの和食処だった。

まずは生ビールで乾杯、店の看板メニュー活烏賊姿造りを息子が注文してくれた。活烏賊を食したのはカミサンと10年ほど前伊豆の網代に行ったとき以来で、透き通ったプリンプリンの刺身はとても美味かった。足の方はまるごと添えられてわずかに動いていたが、あとで頭とともに焼いてもらった。

普段の私は、生ビールとか日本酒は血糖値が上がらないよう極力避けているが、宴会など相手があるときはそんなこと考えないで飲んでいる。最後は冷酒でしめてあっという間に2時間半、息子とは小さい時のことからいろいろあったことを話した。

その息子も46歳になる。生まれてすぐに母親がガンで余命1ケ月の宣告を受け、乳児の息子はすぐに横浜山手の聖母愛児園に預けていた。時々会いに行った時の堪らない気持ちは今でも決して忘れない。

二人の息子はおふくろのおかげで丈夫で思いやりのある人間に育ってくれた。親父らしいことは何もしてあげられなかったと詫びるが、息子たちは「そんなことはないよ」と言ってはくれている。父子家庭20年やったが、一歩間違えれば昨日の少年のように非行に走ったかもしれない。

昨日はボーナス支給日だったこともあり、年金暮らしの親父を気遣って奢ってくれた。幸せな親父である。

今日は郷里浜松へ出かける。5人いた兄弟も大衆割烹を経営するすぐ上の兄貴と二人きりになった。生家に立ち寄り墓参りを済ませ、兄貴と飲み交わすことが恒例となっている。

そして明日は洞雲寺というお寺で本堂建て替え前の記録写真を撮影することになっている。仏像写真家を自称する私にとって、み仏たちが私にくれたビッグチャンスであり、お役に立てることのありがたさを心から感じている。

 

 

 



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2 コメント

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恐れ多い (ほげほげとまと)
2018-07-10 06:02:52
ハチパパさん
おはようございます
感動(?)のあまり
コメントを差し上げる手が暫く止まったままでした
お地蔵様のイラストで知ることになった
あなた様のブログ
事実を悲しみを堪えて淡々とブログに更新されている
あなた様のブログ
・・・に出会えて身の引き締まる思いがしました
とても気持ちのいい涙が溢れました
ありがとうございます

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いま帰ってきました (ハチパパ)
2018-07-11 22:41:15
心に沁みるコメントありがとうございました。
ずいぶん昔のこととはいえ、時々思い出しては私も涙することがあります。
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