唄/テネシー・アーニー・フォード 作詞・作曲/マール・トラビス
歌詞 原語と和訳 (公式ホームページから)
Some people say a man is made outta mud
男は筋肉で出来ている、とある人は言う
A poor man's made outta muscle and blood
貧乏人は筋肉と血で出来ている言う
Muscle and blood and skin and bones
筋肉と血と皮と骨で
A mind that's a-weak and a back that's strong
頭は弱いが背中は強いと
You load sixteen tons, what do you get?
16トンの荷を積こべるかい?
Another day older and deeper in debt
年をとってから借金がかさんだとき
Saint Peter don't you call me cause I can't go
聖ピーター様は「私は迎えに行けない」と言う
I owe my soul to the company store
俺の魂は会社のカタにとられているんだ
I was born one mornin' when the sun didn't shine
俺がある朝生まれた時、太陽は輝いてなかった
I picked up my shovel and I walked to the mine
俺はシャベルを担ぎ、鉱山へと向かった
I loaded sixteen tons of number nine coal
第9炭区で16トンを担ぐのさ
And the straw boss said "Well, a-bless my soul"
そしてストローのようなボスは、「自分自身に祝福を」と言う
You load sixteen tons, what do you get?
16トンの荷を積こべるかい?
Another day older and deeper in debt
年をとってから借金がかさんだとき
Saint Peter don't you call me 'cause I can't go
聖ピーター様は「私は迎えに行けない」と言う
I owe my soul to the company store
俺の魂は会社のカタにとられているんだ
I was born one mornin', it was drizzlin' rain
俺がある朝生まれた時、雨がショボショボ降っていた
Fightin' and trouble are my middle name
俺のあだ名は喧嘩と厄介者だ
I was raised in the canebrake by an ol' mama lion
俺は年寄りママ・ライオンのシンバリ棒で鍛えられたから
Cain't no-a high-toned woman make me walk the line
上品なご婦人のように真っ直ぐ歩けないんだ
You load sixteen tons, what do you get?
16トンの荷を積こべるかい?
Another day older and deeper in debt
年をとってから借金がかさんだとき
Saint Peter don't you call me 'cause I can't go
聖ピーター様は「私は迎えに行けない」と言う
I owe my soul to the company store
俺の魂は会社のカタにとられているんだ
If you see me comin', better step aside
もし俺に会いに来たときは、離れているほうがいいよ
A lotta men didn't, a lotta men died
山の男はダメなんだ、山の男は死ぬからさ
One fist of iron, the other of steel
まずは鉄、それがだめなら鋼
If the right one don't a-get you, then the left one will
もしその一つがだめならば、もう一つをやってみろよ
You load sixteen tons, what do you get?
16トンの荷を積こべるかい?
Another day older and deeper in debt
年をとってから借金がかさんだとき
Saint Peter don't you call me 'cause I can't go
聖ピーター様は「私は迎えに行けない」と言う
I owe my soul to the company store
俺の魂は会社のカタにとられているんだ
*****************************************
この曲を作ったマール・トラビス(1917-1983)はケンタッキー州のローズウッドで生まれ。1955年彼が38才の時に、友人のテネシー・アーニー・フォードが、この”シックスティーン・トンズ”をレコーデイングしてミリオンセラーを記録、世界的な大ヒットとなったそうです。
この曲で思い出すのは昭和37年、高校3年最後の冬休み、福岡県小倉(今の北九州市小倉区)の叔母を訪ねたときのこと。叔母のご主人が「月世界」という大きなクラブのバンドマスターをやっていて、当時、高校のブラスバンドで楽器を演奏していた私にとって、「見たい」「聴きたい」一心で学生服を隠して中に入れてもらいました。華やかな大人の世界・・・。その時、黒人の歌手がこの歌を唄っていたのです。低音で響きのある声で感情のこもった唄いぶりにものすごく感動したのをよく覚えています。
当時、浜松から急行高千穂号という夜行列車に乗り、15時間かけて行ったのですが、年末の帰省客でごった返し、京都駅では窓から入らないと列車に乗れない始末で最後まで身動きのできない直立不動の姿勢でした。広島駅からは電化していないこともあり、SL蒸気機関車に交代、小倉駅に迎えにきた叔母に「顔が真っ黒よ」とオーバーな言い方をされた記憶があります。事実、白いハンカチで顔を拭ったときはハンカチが煤で黒くなっていました。
小倉には父の妹が二人住んでいました。今でも元バンドマスター宅の叔母夫婦は健在です。なぜ九州に二人の叔母がいたのか聞いたことはありませんが、九州は遠い所に感じて疎遠になってしまいました。しかし、今の私のカミサンが九州出身で、また九州という地域が身近に感じるようになりました。いいところがいっぱい。空の便なら1時間半、新幹線でもひとっ飛び。便利になりました。あの高千穂号がとても懐かしく感じられます。
ビッグバンドの刺激が消え去らぬ20才のとき、高校のブラスバンドOB中心に結成したスイングのフルバンド「楽団ジェリーメン」が、結成してから43年経ちますが、今でも浜松でダンスバンドとして活躍しています。今の私は楽器演奏からは遠のいていますが、音楽は大好き! 時々、レコードやCDから流れるクラシックやポピュラーを聴いています。また、NHKラジオ深夜便から聴いたことのある曲が流れると、今日のように起き上がって思い出を書きたくなってしまうのです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます