毎週火曜[BSプレミアム]後11:15から放送されている「魂のタキ火」を、毎回録画してみている。
NHKによれば、『主役は、炎とあなたです。ゲストのみなさんの話を聞きながら、どうぞご一緒に…。日常とは違う時の流れ、感じてみませんか?毎週火曜夜、おやすみ前に、心解き放つ時間です。』と謳っている。
はじめのうちは、都会のビルの屋上と思しき場所で焚火をしていて、こんな場所で大丈夫だろうかとか、許可を取って撮影しているのだろうかなど、気になっていたが、最近は森や川などで撮影されているようになり、今回は消防署の許可をとってあります旨のテロップが表示されていた。火災の心配をするより番組の内容が気になる。
今回タキ火を囲んでいたのは、女優・黒木瞳、作家・山崎ナオコーラ、芸人・矢部太郎。表現という「夢」と現実の世界の自分との違い、小さい頃の焚火の思い出を語り合ったり、ゆらゆらと燃え続ける焚火の炎を眺めながら、無言の時の流れの中でしんみりとしてくる空気感もあっていい。しばし自分と向き合って考えさせられる時間でもある。
炎は仏教的に言えば煩悩を燃やし尽すものであり、厄災に立ち向かう不動明王の護摩焚きにみられるように、あらゆる災難を除き、悪魔を屈服させるものでもある。実際に護摩炊きに行って般若心経を唱えながら、護摩木の燃える炎を見つめていると、心が浄化されていくように感じる。仏の智慧の火をもって、心の迷いを焚くということのようだ。
心ゆくまで炎の揺らめきを眺めていると、少年時代からの様々な人生の思い出が甦り、今は亡き家族や友人知人の顔が浮かんでくることがある。また、焚火の炎の輝きを食い入るように見つめていると、コロナ禍の恐怖から守られているという安寧の気持ちが湧いたりする。
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