鎌倉 光明寺 高倉健さんの墓碑
お寺巡りをしていて時々有名人のお墓に出会うことがある。歴史上の人物や文人、俳人等々、中でも芸能人のお墓は特に注目されるようである。
春爛漫の今日は、満開の桜と如意輪観音さんに会いたくて、鎌倉光明寺にやってきた。鎌倉随一の山門をくぐると、右手に大きな墓碑が見えたので近づいてみると、高倉健さんの墓標だった。
健さんが亡くなったのは2014年(平成26年)11月10日、3回忌が終わってからここに墓碑が建てられたというから、まだ最近のことで墓石も真新しい。
高倉健さんは生前から浄土宗と深い関わりを持たれ、故郷・福岡のお寺の住職と親しくされていたほか、「公益財団法人浄土宗ともいき財団」(旧・報恩明照会)が作る『法然上人をたたえる会』の会員でもあったらしい。この縁もあって、鎌倉の浄土宗大本山・光明寺の境内へ墓碑が作られることとなったのである。
同じく鎌倉に宝戒寺という足利尊氏が建立したお寺がある。あまり知られていないが、ここへ健さんは、毎年卒塔婆(そとば)を奉納されていたとのこと。これは、健さんの家が鎌倉幕府の最後の執権・北条高時(14代)につながる末裔(まつえい)であると伝えられていたためであるとネットで知った。
墓碑の高さは180センチ。健さんの身長と同じで、山門脇の特等席にある墓碑は、シンプルで堂々としている。建立以後、ファンや関係者が日々手を合わせているそうだ。
桜の写真を撮りつつ本堂へ向かう。本堂にはお寺の関係者は誰もおらず、建物、仏像の写真撮影自由と商用使用禁止の貼り紙がなされているだけで、静かな佇まいの中でひっきりなしに参拝客がお祈りしていた。
私はここの如意輪観音さんが好きで、今日もニコンD800でモノクロでも撮らせていただいた。そして、ご本尊の阿弥陀三尊像とともに、来月の仏像写真展が無事開催されることを祈願した。
本堂のご本尊に向かって、お坊さんがするような、ひざまづいて頭を床にこすりつけるように祈っておられる高齢男性に出会った。すごいなと思った。
今日は風もなく本当に春爛漫というに相応しい日だった。高倉健さんの墓参りも出来たし満足して鎌倉駅行きのバスに乗った。30/03/26
ファンのために参拝対象として建てられたものでしょうね。