【動物愛護法】 動物取扱業の適正化について(案)に対する意見の募集(パブリックコメント)【パブコメ】
参考記事一覧 → http://p.tl/U5lr
もう締切が迫ってきてるよね?
動物が好きだけどこんな大事な意見を募集してるなんて全く知らない人がまだまだ日本中にいるよ。
動物をペットショップで買う事が動物にとって申し訳ない事だって気づいてない人もいっぱいいるよ?
【閲覧注意】 殺処分 1/2 (愛媛県動物愛護センター)
http://youtu.be/DLV7-AVG_rE
(5) 犬猫幼齢動物を親等から引き離す日齢
犬や猫において、一定の日齢に達していない幼齢個体を親や兄弟姉妹から引き離すと、適切な社会化がなされないとされている。特に犬では、早期に引き離した場合、成長後に、咬み癖や吠え癖等の問題行動を引き起こす可能性が高まるとされている。犬と人間が密接な社会的関係を構築するための親や兄弟姉妹から引き離す理想的な時期として、生後6週齢(42日齢)から8週齢(56日齢)の間である等の報告があることに加え、イギリスやアメリカの一部の州では8週齢未満の犬の流通・販売等が禁止されている。
こうした科学的知見や海外における規制の現状を踏まえると、具体的数値に基づき、流通・販売させる幼齢個体を親等から引き離す日齢制限の取組み強化が必要である。
なお、日齢の設定については、店舗等での販売時ではなく、親や兄弟姉妹等から引き離す時点を基準とすべきである。具体的日齢については、ペット事業者の団体が目指している45日齢、科学的根拠(ペンシルバニア大学のジェームズ・サーペル博士の行った実験結果)のある7週齢(49日齢)、海外に規制事例のある8週齢(56日齢)に意見が分かれている。
規制の手法については、強制力のあるものにすべきという意見が強かった一方で、まずは事業者による自主規制をもう少し充実させ、さらに次の法改正時での規制導入を目指すべきとの意見もあった。
【参考資料3:第4回小委員会資料3「犬猫幼齢動物の販売日齢について」】…33
http://www.env.go.jp/council/14animal/y143-04/mat03.pdf
メールで送る場合 → shizen-some@env.go.jp
7通目
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件名
「動物取扱業の適正化について(案)」に関する意見
本文
1、(氏名) ケイ&リル この世界のために 代表 福島景
2、(住所) 住所は郵便番号から
3、(電話番号、メール) 090-0000-0000 doubutu-no-kaihou@hotmail.co.jp
4、(意見)「2.各論(5) 犬猫幼齢動物を親等から引き離す日齢について」
よろしくお願いします。
1、8週齢に達していない幼齢個体を親や兄弟姉妹から引き離すこと、流通・販売等を法律で禁止するべき。
どんな動物もそれぞれ個体ごとに親離れの(親離れしたい)時期はばらばらであるから、実験結果や科学的根拠などは参考にせず、動物が家族と共に過ごせる時期をできるだけ長く定める必要があるので、現在出ている意見の中で最も長い8週齢にすること。
動物取扱業の適正化を目指しているのであるから、現状の動物取扱業の動物に対する扱いを見ると、より厳格な法律が必要である事は明白である。
事業者による自主規制は全く信用がないし動物のためにならないので認めるわけにはいかない。
2、規制の対象動物はペット全体とするべき。
現状、犬猫だけでなく他の生き物も事業者によって苦しめられているので、動物取扱業を適正化するためにはペット全体に厳格な規制が必要である。
3、ワクチン接種について具体的な数値規制は必要ないが、個体ごとに必要な措置を講じずに動物に重大な疾患を患わせたり死亡させた場合には即営業停止や100万円以上の罰金にするなどの厳罰化が最低限必須である。
4、施行までの経過期間は全く必要でない。
前回の法改正から5年も経っているのだから、動物の健康と幸せを考えているなら本来は業界自らが自主規制でやっているべきはずの事。
施行までの期間を置いてほしいと言う人がいたとしても、それはただのわがままであり、動物の置かれている環境を一日でも早く改善する事が何よりも最優先である。
以上です。
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なんで動物で金儲けがしたい自己中な連中の理由づくりのためにまた動物実験してんねん。
現にいま苦しめられてる動物も売買のために苦しんでる動物もいてるのが分からんのか。
自称頭の良い人間が偉そうに無駄なことばっかりすんな。カスやな。
参考資料、分かりやすい表とかあるのでリンク先で見てください。
【参考資料3:第4回小委員会資料3「犬猫幼齢動物の販売日齢について」】…33
http://www.env.go.jp/council/14animal/y143-04/mat03.pdf
犬猫幼齢動物の販売日齢について
○ 犬猫幼齢動物の販売日齢
(販売日齢制限の具体的数値規制の検討)
1.現状
(1)法制度(主な関連条文等)
○ 法第21条第1頄 動物取扱業者は、動物の健康及び安全を保持するとともに、生活環境の保全上の支障が生ずることを防止するため、その取り扱う動物の管理の方法等に関し環境省令で定める基準を遵守しなければならない。
○ 規則第8条 法第21条第1頄の環境省令で定める基準は、次に掲げるものとする。
一 販売業者にあっては、離乳等を終えて、成体が食べる餌と同様の餌を自力で食べることができるようになった動物(哺乳類に属する動物に限る。)を販売に供すること。
二 販売業者及び貸出業者にあっては、飼養環境の変化及び輸送に対して十分な耐性が備わった動物を販売又は貸出しに供すること。
三 販売業者及び貸出業者にあっては、二日間以上その状態(下痢、おう吐、四肢の麻痺等外形上明らかなものに限る。)を目視によって観察し、健康上の問題があることが認められなかった動物を販売又は貸出しに供すること。
四~七 略
八 前各号に掲げるもののほか、動物の管理の方法等に関し環境大臣が定める細目を遵守すること。
○ 細目(告示)第5条第1号
ホ 幼齢な犬、ねこ等の社会化(その種特有の社会行動様式を身に付け、家庭動物、展示動物等として周囲の生活環境に適応した行動が採られるようになることをいう。以下同じ。)を必要とする動物については、その健全な育成及び社会化を推進するために、適切な期間、親、兄弟姉妹等とともに飼養又は保管すること。
○ 細目(告示)第5条第2号
ハ 疾病の予防等のために、必要に応じてワクチン接種を行うこと。
(2)中央環境審議会からの答申(平成17年12月21日中環審第313号)
1 幼齢の動物の健康及び安全の確保が適切に図られるように、関係自治体と連携して、その適正な取扱いに関し、啓発を行うこと。
とりわけ、犬及びねこについては、幼齢期における社会化及び飼養環境の変化等に対する耐性の獲得の必要性が高い動物であることから、内外の状況を勘案しつつ、その販売に関する日齢制限の在り方について検討を加え、必要な措置を講じること。
2.主な論点
(1)現在は、動物の管理の方法として、細目(告示)において「適切な期間」としているが、具体的な数値規制の必要はあるか。
(2)具体的には6週齢(42日齢)、7週齢(49日齢)、8週齢(56日齢)等の週齢規制か、又は40日齢、45日齢、50日齢等の日齢規制か。またどの数値規制にするか。
(3)規制の対象動物は、ペット全体とするのか、犬猫とするのか。またその理由。
(4)ワクチン接種について、現行では、細目(告示)第5条第2号ハにおいて「疾病予防等のために、必要に応じてワクチン接種を行うこと。」となっているが、具体的に数値規制(接種時期・回数等)を行うかどうか。
(5)法律で規制するのか、施行規則や細目等で規制するのか、若しくはガイドラインとするのか。
(6)施行までの経過期間は必要か。その場合の期間はどのくらいか。
3.幼齢での販売の問題点等
(1)成長後の問題行動
適切な社会化(犬(犬同士・親兄弟姉妹等)又は猫(猫同士・親兄弟姉妹等)としての社会化、人に慣れるための社会化)がなされていない幼齢な犬・猫を販売すると、後々、吠え癖、噛み癖等の問題行動を引き起こす可能性が高まると考えられる。
(2)ワクチンの接種時期
幼齢な犬・猫の販売に際して、適切な時期でのワクチン接種がなされていないと、当該個体が感染症にかかるおそれがある。また、その当該個体に起因する感染症の蔓延のリスクが高まると考えられる。
4.主な意見(概要)
(1)動物愛護団体等
・ 8週齢規制を行うべき。
(2)業界団体等
・ 例えば犬の場合でも、犬種によっても社会化の時期が異なると考えられるので、一律の規制ではなく、業界の自主規制に任せるべき。業界では現在、45日齢未満の販売自粛を目指している。
5.科学的知見
(1)犬について(一部の文献中に猫の記載も含まれる。)
① 「The Domestic Dog -its evolution, behavior and interactions with people」「犬 - その進化、行動、人との関係」(ジェームズ・サーペル編 森裕司監修 武部正美訳:チクサン出版社)(文献資料3-1)
<主な内容の要約>
・ 『不快な刺激も含め、短時間であっても毎日さわって世話をすることが哺乳動物の子の行動的・身体的発達に明らかな影響を及ぼす可能性がある。(Meier,1961;Levine,1962;Whimbey & Denenberg,1967;Denenberg,1968;Fox,1978)。』(p123)
・ 『Freedmanらの報告では、5頭の子犬を使い、それぞれ2週齢、3週齢、5週齢、7週齢、9週齢時から14週齢まで間、人間に対する隔離を行った実験の結果から、2.5週齢から9-13週齢の間がおおむね社会化の堺であろうと結論づけている(Freedmanら,1961,p.1017)。』(p125)
・ 『ScottとFuller(1965)は、さまざまな週齢の子犬に、積極的にふれようとする際の反応を調べる実験を行った。3週齢以前では子犬の感覚神経系が社会化を図れるほど十分に発達しておらず、また12週齢を過ぎると見知らぬ人間や場所に対して恐怖心を示す傾向が見られた。しかし、6-8週齢の間では見知らぬ人間に近づいたり接触を図ろうとする子犬の社会的誘因(動機づけ)のほうが、元来備わっている用心深さよりも強い。このため、初期の社会化期は生後3-12週の間であり、感受期の頂点は6-8週の間であると結論づけている。』(p125-p126)
・ 『FoxとStelzner(1966)は子犬を使った嫌悪条件づけ(conditioned aversion)の実験結果から、8週齢前後の子犬は精神的・肉体的苦痛に対して敏感になり、また、6週齢から8週齢の頃に子犬を初体験の状況下に置くと、子犬の心拍数と苦悩に満ちた鳴き声を発する度合が最高潮に達する傾向があるとされている(Elliot & Scott,1961;Scott & Fuller,1965)。』(p126)
・ 『犬と人間が密接な社会的関係をつくるための理想的な時期は、6週齢から8週齢の間であり、この時期が子犬が同腹犬から離れてペットとしてもらわれる最適な時期である。また、できれば8週齢以前から、将来置かれるであろう環境や条件に、子犬を少しずつ馴らしていくことが大切であり、絶対に12週齢を越してはならない。これらの提言に最近、否定的な考えを示している研究者もいる。SlabbertとRasa(1993)は、6週齢で母犬と巣をとりまく環境から隔離された子犬は、12週齢まで母犬と一緒に家庭で育てられた子犬に比べ、食欲不振や体重の減少が認められ、ストレスや罹病率、死亡率が上昇するという報告をしている。』(p127)
・ 『Freedmanらは、社会化期に人間との接触が全くない状況で育てられた子犬では、人間を一般的に怖がるようになり、こうなると治すことがむずかしくなると報告している(Freedmanら,1961;Elliot & Scott,1961;Scott & Fuller,1965)。』(p134)
・ FoxとStelzner(1966)は、実験によって、人間による恐怖心を引き起こす刺激に対して苦痛を過剰に感じる時期はおおむね8週齢頃の短い期間であると示している。5週齢以下では刺激に対する反応はまだ不安定で、嫌悪効果はすみやかに‘忘却’される。一方12週齢では刺激に対する嫌悪効果は、社会化の期間中に確立された人間への親和性によって失ってしまう。しかし8週齢頃では、刺激に対する嫌悪効果は十分で安定してくるものの、人間とまだ十分な社会的絆が確立されていないため、この時期の子犬は精神的外傷に対して、感受性が高い状態にある。』(p134)
・ 『実験結果では、母親、同腹犬、今まで寝起きしていた場所などから引き離されて見慣れぬ場所にひとりぼっちにされると、3週齢頃から著しい苦痛や困憊の状態(泣き叫ぶ回数を基準にしている)を示すようになり(Elliot & Scott,1961;Scott,1962)、6-7週齢頃がピークとなって、その後は着実に減少傾向を示す。この場合、9週齢あるいは12週齢まで一度も引き離された経験のない犬では苦痛状態が、以前に隔離実験に使われた子犬と比較して、さらに強くあらわれる(Elliot & Scott,1961;Scott,1962)。また別の研究では、6週齢で母犬から引き離すと子犬の肉体的ならびに精神的健康状態の全般にわたって弊害がでてくるという報告もある(SlabbertとRasa(1993))。しかしこの報告では、子犬の反応は、とくに母親との離別が原因なのか、それとも今まで寝起きしていた場所からの隔離が原因しているのかについては明らかにされていない。』(p136-137)
(最初のワクチン接種時の年齢)
・ 『最初のワクチン接種時期と問題行動の関係について、飼い主にアンケート調査をした結果、8-9週齢以前に最初のワクチン接種を受けた犬では、占有的あるいは嫉妬的攻撃行動、支配的攻撃行動、社会的恐怖心、分離が原因する破壊行動、過剰興奮などの問題行動の発生率が低下していることが分かった。
これについて考えられることは2つある。一つは、子犬は普通8週齢までに新しい飼い主にもらわれていく場合がほとんどであるため、その場合同腹犬や母犬のそばにいるブリーダーのところでワクチン接種をうけることになる。このような状況でのワクチン接種という経験は、8週齢以降に接種される場合よりも総体的に精神的ショックは少なく、後の行動に悪い影響を及ぼすこともほとんどないと考えられる。もう一つは、子犬はこのような精神的なショックに対する感受性が高まる時期があることが考えられる。FoxとStelzner(1966) は、苦痛や困憊をもたらす経験に対して異常に敏感になる時期が約8週齢のころにあると実験によって示唆している。8週齢までに入手した子犬だけに限定して、アンケートを解析した結果、最初にワクチン接種を受けたときの年齢と、過剰な興奮性、攻撃行動全般、分離が原因する問題行動との間には有意な正の一次相関が認められた。』(p142-144)
② 「Clinical Behavioral Medicine for Small Animals」「動物行動医学 –イヌとネコの問題行動治療指針-」(Karen L Overall著 森裕司監修:チクサン出版社)(文献資料3-2)
<主な内容の要約抜粋>
・ 『子犬が場所や仲間に対してもっとも強い愛着が生まれるのは6~7週目の時期である。この時期に家や仲間から引き離した場合、深刻な混乱と不安定な状態にさせる影響が最も表れる(ElliotとScott,1961)。これは、子犬の製造工場(パピーミル)を廃絶する強力な論拠の1つとなっている。犬を譲渡するのに最適な時期は生後6~7週であると考えているブリーダーやそのように書かれている本もある(Campbell,1992)が、さまざまな研究によれば、子犬を譲渡する時期としてこれは早すぎる。分離に対する影響が深刻であることと、母体からの抗体が弱まりはじめるのは6~8週であること、くわえて、運搬によるストレスで子犬が病気にかかりやすくなることがあるからである。』(p31)
・ 『6~7週齢でのストレスは、子犬の学習能力にも悪影響を与える。子犬は8週半までに、排泄のための素材と場所の好みを形成しはじめることから、トイレのしつけを覚えさせるのに重要なことである。』(p31)
・ 『子犬はさまざまな物体に対して、5~9週齢の間に最もよく反応し(ScottとFuller,1965)、ブリーダーはリードやハーネスなどを子犬になれさせることができる』(p31)
・ 『離乳のころに母親や同腹犬と引き離された子犬は、1分間に多いときで100回の割合で鳴き声をあげる(ElliottとScott,1961)。このことから離乳と譲渡は同時に行うべきではない。』(p31)
・ 『生後8週半の時点では、人間の手で育てられた子犬は、犬舎で育てられた子犬よりも新しい刺激を探索する。これは、探索行動の発達には刺激が重要であるということを示す。SlabbertとRasa(1993)は、子犬を生後6週で母親から引き離すと、子犬の身体的健康と体重によくない影響が表れることをはっきりと示した。早期の引き離しは人間とのより深い絆の形成を促進してはいないことが示された。実際、早期の引き離しは子犬の身体的健康を妨げていたのである。』(p32)
・ 『飼い主は生まれたときから犬をよくならし、できる限り子犬を積極的かつ無害な方法でさまざまな環境にさらすことが推奨される。子犬を3週目までに他の犬と、5週目までに人間とふれさせはじめることはきわめて重要である。』(p32)
③ 「THE WALTHAM BOOK OF DOG AND CAT BEHAVIOUR」「犬と猫の行動学」(C.Thorne著 山崎恵子,鷲巣月美訳:インターズー)(文献資料3-3)
<主な内容の要約>
・ 『社会化期初期はその犬の社会的関係の形成に重要な時期であり、この時期の経験はたとえわずかであっても、その後の行動に長期的に影響を与える。4週齢から7週齢までの間、極めて単純で限定的な環境で飼育された子犬は、普通に育てられた子犬ならば通常避ける有害な刺激に対しても、興味を示して接近する不適切な行動をみせ、さらに単純な迷路をこなすといった能力に劣っている(ThomsonとHeron(1954))。また、4週齢から12週齢まで人間に全くふれさせないで飼育された子犬は、人間を恐れ、訓練することがほぼ不可能な状態になった(ScottとFuller(1965))。これは生後8週目頃を堺に、人間に対する反応が、接近から回避に移り変わっていくことを表すと考えられる。つまり4週齢から8週齢の間が基本的な社会的な関係が形成される重要な時期であると言える。』(p66)
④ 「The Truth About Dogs」「犬の科学 –ほんとうの性格・行動・歴史を知る-」(スティーブン・ブディアンスキー著 渡植貞一郎訳:築地書館)(文献資料3-4)
<主な内容の要約>
・ 『バー・ハーバーの実験結果では、子犬が人間を恐れないようになるためには、生後3週目に人間と接触するのが好ましく、遅くとも7週目ぐらいまでと、結論づけられている。別のデータによれば、子犬を6週齢で母犬及び同腹犬から引き離すと、その後の健康と社会化に悪影響があることがわかっている。6週齢で子犬を新しい飼い主に移すと、12週齢の場合よりも強い不安感を示し、食欲も病気に対する抵抗力も低下する。』(p88-89)
⑤ 「BEFORE YOU GET YOUR PUPPY Dr.IAN DUNBAR」「ダンバー博士の子イヌを飼うまえに」(イアン・ダンバー著 柿沼美紀 橋根理恵訳:レッドハート株式会社)(文献資料3-5)
<主な内容の要約>
・ 『生後8週齢までには、母犬親や同腹犬との間で、犬同士の社会化が十分に進みます。よって8週齢に、子犬を新しい家に移してから安全に他の犬と遊べる年齢になるまでの間は、他の犬とのふれあいをいったん中断しても差し支えはなく、また、新しい家族と強い絆を築くのにも十分間に合う。飼い主が経験豊かで、専門的知識が深く、社会化やしつけ、トレーニングに長けている場合は、6-8週齢で子犬をその飼い主の家に引き取っても差し支えない。』(p56-57)
⑥ 「犬の行動学」(エーベルハルト・トルムラー著 渡辺格訳:中公文庫)(文献資料3-6)
<主な内容の要約>
(刷り込み時期(4~7週))
・ 『刷り込み時期に学ぶべきことを学習できないと、その後、最悪の場合はそれに関連した学習能力の一部が完全に麻痺してしまう。この時期に子犬は一生の経験を決定づける学習を行い、これを逃すと一生取り返しがつかなくなる。例えば人間の臭いを嗅ぐような機会をまったく与えないと、その後努力しても人間とふれあいが持てず、場合によってはその犬は恐怖による噛み癖を持つことになる。刷り込み時期に人間の臭いを嗅ぐ機会があれば、自分と同じ「種」の仲間であるという認識ができあがる。』(p43-45)
(社会性を身に付ける時期(8~12週))
・ 『8~12週目に子犬は両親の犬との遊びを通じて社会的行動を身につけることから、この時期にこそ、犬と人間の絆を構築しなければならない。』(P60)
⑦ 「Sunil Kumar Pal(2008).Maturation and development of social behaviour during early ontogeny in free-ranging dog puppies in West Bengal,India. Applied Animal Behaviour Science,111(2008)95-107. (文献資料3-7)
・インド西ベンガルでの子犬の放し飼いにおける個体間の社会的行動の成熟と発達について
⑧ 「S.K.Pal(2005).Parental care in free-ranging dogs, Canis familiaris. Applied Animal Behaviour Science,90(2005)31-47. (文献資料3-8)
・放し飼い犬の保護者によるケアについて
⑨ 「Angelo Gazzano, Chiara Mariti, Lorella Notari, Claudio Sighieri and Elizabeth Anne McBride.(2008).Effects of early gentling and early environment on emotional development of puppies. Applied Animal Behaviour Science, Volume 110, issues 3-4, April 2008,294-304. 」(文献資料3-9)
・子犬の情緒発達における早期馴化と初期環境の影響について
⑩ 「M.J.Day Immune System Development in the Dog and Cat. J.Comp.Path.2007,Vol.137, S10-S15 」 (文献資料3-10)
・犬と猫の胎子期から新生子期にかけての免疫の成熟、移行抗体、ワクチンとの兼ね合いについて
⑪ 「G.Chappuis. Neonatal immunity and immunization in early age: lessons from veterinary medicine. Vaccine,Vol.16,No.14/15,pp.1468-1472,1998 」 (文献資料3-11)
・CPV、CDV、CAVに対する移行抗体の減少について
⑫ 「Iida,H., Fukuda,S., Kawashima,N., Yamazaki,T., Aoki,J., Tokita,K., Morioka,K., Takarada,N., Soeda,T. Effect of maternally derived antibody levels in antibody responses to canine parvovirus, canine distemper virus and infectious canine hepatitis virus after vaccinations in beagle puppies. Jikken dobutsu.Experimental animals.Volume 39, Issue 1,9-19.1990 」 (文献資料3-12)
・ビーグルでのCPV、CDV、CAVの移行抗体半減期と各ウイルスへのワクチンテイクが期待できる日齢について
⑬ 「Pollock,R.V.H., Carmichael,L.E. Maternally derived immunity to canine parvovirus infection: Transfer, decline, and interference with vaccination. Journal of American Veterinary Medical Association. Volume 180, Issue 1, 1982, Pages 37-42」
(文献資料3-13)
・CPV移行抗体の半減期について
⑭ 「Trevor Waner, Ami Naveh, liana Wudovsky, Leland E. Carmichael. Assessment of maternal antibody decay and response to canine parvovirus vaccination using a clinic-based enzyme-linked immunosorbent assay. J Vet Diagn Invest 8:427-432(1996) (文献資料3-14)
・パルボウイルスによる結果、母親がしっかり免疫されていれば次第に低下するものの、6週齢と9週齢のワクチンで子イヌの免疫は守れることについて
⑮ 「2006 AAHA(American Animal Hospital Association) Canine Vaccine Guidelines, Revised」
(文献資料3-15)
・犬のワクチンガイドライン
⑯ 「WSAVA(The World Small Animal Veterinary Association) Guidelines For The Vaccination of Dogs and Cats」(文献資料3-16)
・犬と猫の予防接種ガイドライン
⑰ 「NOBIVAC(ノビバック) 技術資料(三共株式会社)」 (文献資料3-17)
・4週齢犬に対するワクチン接種の重要性について
⑱ 「R.V.H.Pollock, and L.E.Carmichael, Maternally Derived Immunity to Canine Parvovirus Infection: Transfer, Decline, and Interference With Vaccination. Journal of the American veterinary medical association. Vol 180,No.1(1982) (文献資料3-18)
・母犬由来のイヌパルボウィルス感染症の免疫について
⑲ 「Ian Tizard and Yawei Ni, Use of serologic testing to assess immune status of companion animals. Journal of the American veterinary medical association. Vol 213,No.1(1998) (文献資料3-19)
・コンパニオンアニマルの免疫状態評価にかかる血清学的検査の効用について
⑳ 「動物用生物学的製剤一覧」(社団法人日本動物用医薬品協会ホームページより)
( http://www.jvpa.jp/index2.html のうち「犬・猫・魚ワクチンの部」)
(文献資料3-20)
(2)猫について
① 「ドメスティック・キャット –猫 その行動の生物学-」(デニス・C・ターナー パトリック・ベイトソン編著 森裕司監修 武部正美 加隈良枝翻訳:チクサン出版社)
(文献資料3-20)
<主な内容の要約>
・ 『Karshは実験で、人に対する社会化の感受期は子猫が生まれて2~7週の間であることを示した。』(p272)
・ 『子猫は一般的に、ハンドリング(人間にならすために抱き上げること)時間が長いほど、人に対して友好的になる。ほとんどの実験結果から、社会化された子猫は1日30~40分間のハンドリングを受けていたことがわかった(Karsh,1983b;Rodel,1986;Karsh & Turner,1988)。しかし、ハンドリングは1日およそ1時間まででそれ以上は劇的な効果は期待できないようである(McCune, McPherson & Bradshaw(1995))。』(p272)
・ 『分娩直後に初乳が得られなかった子猫の場合に、母猫からの受動免疫の移行が低減するという問題がある。母猫から子猫への移行免疫は出産前にもかなり認められるが、移行免疫の主役は分娩当初の1、2日間に出る初乳である。生まれたばかりの子猫が授乳後期の雌猫から母乳をもらったため、この初乳を飲みそびれてしまった場合、実際に本当に問題があるかどうかについては調べる必要がある。残念ながら、猫の初乳とその後の母乳に含まれる免疫グロブリンならびにその吸収具合に関しては、まだ十分な情報は得られていない。』(p68)
② 「Clinical Behavioral Medicine for Small Animals」「動物行動医学 –イヌとネコの問題行動治療指針-」(Karen L Overall著 森裕司監修:チクサン出版社)(文献資料3-21)
<主な内容の要約>
・ 『生後2週で人工的に母親から引き離された子猫は、他の猫および人間を恐れ、攻撃行動をとるようになり、でたらめに動き回り、学習能力が低い(Bacon,1973;Seitz,1959)。こういった子猫は他の子猫に社会的愛着をもつことはできるが、そうなるには時間がかかる。』(p66)
・ 『生後45日間、定期的に人間に扱われていると、4~7か月齢ごろにその猫は人間に触れていない子猫よりも、見知らぬ物体により早く近づき、長い時間過ごすようになる(Wilsonら,1965)。ハンドリングを受けたネコのほうが、開眼時期、巣を離れる時期、その猫特有の毛色があらわれる時期が早く、ハンドリングは発達の早さに影響を与えているようだ(Meier,1961;MeierとStuart,1959)。出産後から5.5~9.5週まで、5人の人間に扱われた子猫は、1人だけに扱われた猫、あるいはだれにも触れられなかった猫に比べて、人間に対する恐怖心が少なく、人間とよく遊び、人間に対して親愛的である。このような子猫はのどを鳴らすことが多く、体をより多くこすりつけ、一緒に遊んでいる人間をなめる。
このような影響は、人間以外の動物にもあてはめることができる。Fox(1969b)は、生後4週からチワワの子犬に触れあわせた子猫は、12週になってチワワに対してまったく恐怖を示さないことを明らかにした。子犬に接触したことのない子猫は、12週になっても子犬が近づくと、避けて、防護的な行動をとる。』(p69)
・ 『異なる時期(1~5週、2~6週、3~7週、4~8週)にハンドリングされた子猫の、ハンドリングに対する影響を調べた実験では、2~6週および3~7週の期間に人間の手でハンドリングされたネコがじっとしている時間の平均スコアは、1~5週および4~8週の猫よりも有意に大きかった。』(p70)
③ 「Feline Behavior 2nd –A Guide for Veterinarians-」「猫の行動学 –行動特性と問題行動-」(Bonnie V.Beaver著 斎藤 徹 久原孝俊 片平清昭 村中志朗監修:interzoo)
(文献資料3-22)
<主な内容の要約>
・ 『1匹で育てられた猫に比べ、ほかの子猫とともに育てられた猫は、単独でいる状況ではストレスを受けやすい。同腹猫とのふれあいの欠如は、社会的コミュニケーションを学べないことになり、社会的遊びに際して過度の反応を示す。とくに2~4週齢の子猫では、見知らぬ環境下において、同腹猫とのふれあいが不安を静めるのに重要である。』(p154-155)
・ 『生後2週間以前では差は出ないが、以降に人の手に触れられた子猫は、少なくとも7週齢頃までに触れられなかった猫よりも人に対してよく反応する。』(p165)
・ 『猫の社会化に要する正確な時間は知られていないが、おそらく情緒的な反応の発達とともに始まり、忌避をおこさせるような刺激への恐怖反応の発達とともに終わる。つまり社会化の時期は5~7週齢を中心に、おそらく2~9週齢の期間に起こる。この時期の特定の人に対する長期の社会的なふれあいは、ある種の絆を形成することもある。』(p166)
・ 『母猫から子猫を引き離すときの反応からわかるように、子猫は最初の数日で母親に対する刷り込みが起こる。早い時期のふれあいも早期の社会化を確実にする。3~6週齢が種間の社会化にとって最も重要な時期と思われる。』(p166)
・ 『正常な社会化を経験していない子猫は、成長してから普通と異なる行動をみせることがある。5週齢以前に母猫から引き離された子猫は、ほかの猫と十分な社会化がされないこともあり、人に過度にまとわりつくようになる。このような猫は成長するにしたがって、ほかの猫への攻撃性や自傷などの異常行動を示すことがある。また、ほかの猫や子猫を同種であると認識していないため、交尾や母性行動に悪影響をおよぼす。遊び仲間をもたずに成長した子猫は歯や爪の正しい使い方を学習していないこともある。こうした子猫は人に対して臆病または攻撃性を示すようになり、ペットとして受け入れ難くなる。8週齢までに人間を含む他の動物種に対して十分なふれあいがなかった場合、他の動物がいない環境を好むようになり、たとえば大勢の人間や犬などがいる社会的な状況においてストレスを感じ攻撃性を示すことがある。』(p181-182)
6.海外の規制
(別表参照)
7.その他関連資料(別紙添付)
○ 犬・猫の流通・販売日齢について(アンケート調査)
毛皮廃止キャンペーン→http://t.co/atKGlHf
殺処分をなくすための動物愛護法改正→http://t.co/Adij66q
緊急!オンライン署名→http://t.co/B6Ql1fh
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参考記事一覧 → http://p.tl/U5lr
もう締切が迫ってきてるよね?
動物が好きだけどこんな大事な意見を募集してるなんて全く知らない人がまだまだ日本中にいるよ。
動物をペットショップで買う事が動物にとって申し訳ない事だって気づいてない人もいっぱいいるよ?
【閲覧注意】 殺処分 1/2 (愛媛県動物愛護センター)
http://youtu.be/DLV7-AVG_rE
(5) 犬猫幼齢動物を親等から引き離す日齢
犬や猫において、一定の日齢に達していない幼齢個体を親や兄弟姉妹から引き離すと、適切な社会化がなされないとされている。特に犬では、早期に引き離した場合、成長後に、咬み癖や吠え癖等の問題行動を引き起こす可能性が高まるとされている。犬と人間が密接な社会的関係を構築するための親や兄弟姉妹から引き離す理想的な時期として、生後6週齢(42日齢)から8週齢(56日齢)の間である等の報告があることに加え、イギリスやアメリカの一部の州では8週齢未満の犬の流通・販売等が禁止されている。
こうした科学的知見や海外における規制の現状を踏まえると、具体的数値に基づき、流通・販売させる幼齢個体を親等から引き離す日齢制限の取組み強化が必要である。
なお、日齢の設定については、店舗等での販売時ではなく、親や兄弟姉妹等から引き離す時点を基準とすべきである。具体的日齢については、ペット事業者の団体が目指している45日齢、科学的根拠(ペンシルバニア大学のジェームズ・サーペル博士の行った実験結果)のある7週齢(49日齢)、海外に規制事例のある8週齢(56日齢)に意見が分かれている。
規制の手法については、強制力のあるものにすべきという意見が強かった一方で、まずは事業者による自主規制をもう少し充実させ、さらに次の法改正時での規制導入を目指すべきとの意見もあった。
【参考資料3:第4回小委員会資料3「犬猫幼齢動物の販売日齢について」】…33
http://www.env.go.jp/council/14animal/y143-04/mat03.pdf
メールで送る場合 → shizen-some@env.go.jp
7通目
☆――――――――☆
件名
「動物取扱業の適正化について(案)」に関する意見
本文
1、(氏名) ケイ&リル この世界のために 代表 福島景
2、(住所) 住所は郵便番号から
3、(電話番号、メール) 090-0000-0000 doubutu-no-kaihou@hotmail.co.jp
4、(意見)「2.各論(5) 犬猫幼齢動物を親等から引き離す日齢について」
よろしくお願いします。
1、8週齢に達していない幼齢個体を親や兄弟姉妹から引き離すこと、流通・販売等を法律で禁止するべき。
どんな動物もそれぞれ個体ごとに親離れの(親離れしたい)時期はばらばらであるから、実験結果や科学的根拠などは参考にせず、動物が家族と共に過ごせる時期をできるだけ長く定める必要があるので、現在出ている意見の中で最も長い8週齢にすること。
動物取扱業の適正化を目指しているのであるから、現状の動物取扱業の動物に対する扱いを見ると、より厳格な法律が必要である事は明白である。
事業者による自主規制は全く信用がないし動物のためにならないので認めるわけにはいかない。
2、規制の対象動物はペット全体とするべき。
現状、犬猫だけでなく他の生き物も事業者によって苦しめられているので、動物取扱業を適正化するためにはペット全体に厳格な規制が必要である。
3、ワクチン接種について具体的な数値規制は必要ないが、個体ごとに必要な措置を講じずに動物に重大な疾患を患わせたり死亡させた場合には即営業停止や100万円以上の罰金にするなどの厳罰化が最低限必須である。
4、施行までの経過期間は全く必要でない。
前回の法改正から5年も経っているのだから、動物の健康と幸せを考えているなら本来は業界自らが自主規制でやっているべきはずの事。
施行までの期間を置いてほしいと言う人がいたとしても、それはただのわがままであり、動物の置かれている環境を一日でも早く改善する事が何よりも最優先である。
以上です。
☆――――――――☆
なんで動物で金儲けがしたい自己中な連中の理由づくりのためにまた動物実験してんねん。
現にいま苦しめられてる動物も売買のために苦しんでる動物もいてるのが分からんのか。
自称頭の良い人間が偉そうに無駄なことばっかりすんな。カスやな。
参考資料、分かりやすい表とかあるのでリンク先で見てください。
【参考資料3:第4回小委員会資料3「犬猫幼齢動物の販売日齢について」】…33
http://www.env.go.jp/council/14animal/y143-04/mat03.pdf
犬猫幼齢動物の販売日齢について
○ 犬猫幼齢動物の販売日齢
(販売日齢制限の具体的数値規制の検討)
1.現状
(1)法制度(主な関連条文等)
○ 法第21条第1頄 動物取扱業者は、動物の健康及び安全を保持するとともに、生活環境の保全上の支障が生ずることを防止するため、その取り扱う動物の管理の方法等に関し環境省令で定める基準を遵守しなければならない。
○ 規則第8条 法第21条第1頄の環境省令で定める基準は、次に掲げるものとする。
一 販売業者にあっては、離乳等を終えて、成体が食べる餌と同様の餌を自力で食べることができるようになった動物(哺乳類に属する動物に限る。)を販売に供すること。
二 販売業者及び貸出業者にあっては、飼養環境の変化及び輸送に対して十分な耐性が備わった動物を販売又は貸出しに供すること。
三 販売業者及び貸出業者にあっては、二日間以上その状態(下痢、おう吐、四肢の麻痺等外形上明らかなものに限る。)を目視によって観察し、健康上の問題があることが認められなかった動物を販売又は貸出しに供すること。
四~七 略
八 前各号に掲げるもののほか、動物の管理の方法等に関し環境大臣が定める細目を遵守すること。
○ 細目(告示)第5条第1号
ホ 幼齢な犬、ねこ等の社会化(その種特有の社会行動様式を身に付け、家庭動物、展示動物等として周囲の生活環境に適応した行動が採られるようになることをいう。以下同じ。)を必要とする動物については、その健全な育成及び社会化を推進するために、適切な期間、親、兄弟姉妹等とともに飼養又は保管すること。
○ 細目(告示)第5条第2号
ハ 疾病の予防等のために、必要に応じてワクチン接種を行うこと。
(2)中央環境審議会からの答申(平成17年12月21日中環審第313号)
1 幼齢の動物の健康及び安全の確保が適切に図られるように、関係自治体と連携して、その適正な取扱いに関し、啓発を行うこと。
とりわけ、犬及びねこについては、幼齢期における社会化及び飼養環境の変化等に対する耐性の獲得の必要性が高い動物であることから、内外の状況を勘案しつつ、その販売に関する日齢制限の在り方について検討を加え、必要な措置を講じること。
2.主な論点
(1)現在は、動物の管理の方法として、細目(告示)において「適切な期間」としているが、具体的な数値規制の必要はあるか。
(2)具体的には6週齢(42日齢)、7週齢(49日齢)、8週齢(56日齢)等の週齢規制か、又は40日齢、45日齢、50日齢等の日齢規制か。またどの数値規制にするか。
(3)規制の対象動物は、ペット全体とするのか、犬猫とするのか。またその理由。
(4)ワクチン接種について、現行では、細目(告示)第5条第2号ハにおいて「疾病予防等のために、必要に応じてワクチン接種を行うこと。」となっているが、具体的に数値規制(接種時期・回数等)を行うかどうか。
(5)法律で規制するのか、施行規則や細目等で規制するのか、若しくはガイドラインとするのか。
(6)施行までの経過期間は必要か。その場合の期間はどのくらいか。
3.幼齢での販売の問題点等
(1)成長後の問題行動
適切な社会化(犬(犬同士・親兄弟姉妹等)又は猫(猫同士・親兄弟姉妹等)としての社会化、人に慣れるための社会化)がなされていない幼齢な犬・猫を販売すると、後々、吠え癖、噛み癖等の問題行動を引き起こす可能性が高まると考えられる。
(2)ワクチンの接種時期
幼齢な犬・猫の販売に際して、適切な時期でのワクチン接種がなされていないと、当該個体が感染症にかかるおそれがある。また、その当該個体に起因する感染症の蔓延のリスクが高まると考えられる。
4.主な意見(概要)
(1)動物愛護団体等
・ 8週齢規制を行うべき。
(2)業界団体等
・ 例えば犬の場合でも、犬種によっても社会化の時期が異なると考えられるので、一律の規制ではなく、業界の自主規制に任せるべき。業界では現在、45日齢未満の販売自粛を目指している。
5.科学的知見
(1)犬について(一部の文献中に猫の記載も含まれる。)
① 「The Domestic Dog -its evolution, behavior and interactions with people」「犬 - その進化、行動、人との関係」(ジェームズ・サーペル編 森裕司監修 武部正美訳:チクサン出版社)(文献資料3-1)
<主な内容の要約>
・ 『不快な刺激も含め、短時間であっても毎日さわって世話をすることが哺乳動物の子の行動的・身体的発達に明らかな影響を及ぼす可能性がある。(Meier,1961;Levine,1962;Whimbey & Denenberg,1967;Denenberg,1968;Fox,1978)。』(p123)
・ 『Freedmanらの報告では、5頭の子犬を使い、それぞれ2週齢、3週齢、5週齢、7週齢、9週齢時から14週齢まで間、人間に対する隔離を行った実験の結果から、2.5週齢から9-13週齢の間がおおむね社会化の堺であろうと結論づけている(Freedmanら,1961,p.1017)。』(p125)
・ 『ScottとFuller(1965)は、さまざまな週齢の子犬に、積極的にふれようとする際の反応を調べる実験を行った。3週齢以前では子犬の感覚神経系が社会化を図れるほど十分に発達しておらず、また12週齢を過ぎると見知らぬ人間や場所に対して恐怖心を示す傾向が見られた。しかし、6-8週齢の間では見知らぬ人間に近づいたり接触を図ろうとする子犬の社会的誘因(動機づけ)のほうが、元来備わっている用心深さよりも強い。このため、初期の社会化期は生後3-12週の間であり、感受期の頂点は6-8週の間であると結論づけている。』(p125-p126)
・ 『FoxとStelzner(1966)は子犬を使った嫌悪条件づけ(conditioned aversion)の実験結果から、8週齢前後の子犬は精神的・肉体的苦痛に対して敏感になり、また、6週齢から8週齢の頃に子犬を初体験の状況下に置くと、子犬の心拍数と苦悩に満ちた鳴き声を発する度合が最高潮に達する傾向があるとされている(Elliot & Scott,1961;Scott & Fuller,1965)。』(p126)
・ 『犬と人間が密接な社会的関係をつくるための理想的な時期は、6週齢から8週齢の間であり、この時期が子犬が同腹犬から離れてペットとしてもらわれる最適な時期である。また、できれば8週齢以前から、将来置かれるであろう環境や条件に、子犬を少しずつ馴らしていくことが大切であり、絶対に12週齢を越してはならない。これらの提言に最近、否定的な考えを示している研究者もいる。SlabbertとRasa(1993)は、6週齢で母犬と巣をとりまく環境から隔離された子犬は、12週齢まで母犬と一緒に家庭で育てられた子犬に比べ、食欲不振や体重の減少が認められ、ストレスや罹病率、死亡率が上昇するという報告をしている。』(p127)
・ 『Freedmanらは、社会化期に人間との接触が全くない状況で育てられた子犬では、人間を一般的に怖がるようになり、こうなると治すことがむずかしくなると報告している(Freedmanら,1961;Elliot & Scott,1961;Scott & Fuller,1965)。』(p134)
・ FoxとStelzner(1966)は、実験によって、人間による恐怖心を引き起こす刺激に対して苦痛を過剰に感じる時期はおおむね8週齢頃の短い期間であると示している。5週齢以下では刺激に対する反応はまだ不安定で、嫌悪効果はすみやかに‘忘却’される。一方12週齢では刺激に対する嫌悪効果は、社会化の期間中に確立された人間への親和性によって失ってしまう。しかし8週齢頃では、刺激に対する嫌悪効果は十分で安定してくるものの、人間とまだ十分な社会的絆が確立されていないため、この時期の子犬は精神的外傷に対して、感受性が高い状態にある。』(p134)
・ 『実験結果では、母親、同腹犬、今まで寝起きしていた場所などから引き離されて見慣れぬ場所にひとりぼっちにされると、3週齢頃から著しい苦痛や困憊の状態(泣き叫ぶ回数を基準にしている)を示すようになり(Elliot & Scott,1961;Scott,1962)、6-7週齢頃がピークとなって、その後は着実に減少傾向を示す。この場合、9週齢あるいは12週齢まで一度も引き離された経験のない犬では苦痛状態が、以前に隔離実験に使われた子犬と比較して、さらに強くあらわれる(Elliot & Scott,1961;Scott,1962)。また別の研究では、6週齢で母犬から引き離すと子犬の肉体的ならびに精神的健康状態の全般にわたって弊害がでてくるという報告もある(SlabbertとRasa(1993))。しかしこの報告では、子犬の反応は、とくに母親との離別が原因なのか、それとも今まで寝起きしていた場所からの隔離が原因しているのかについては明らかにされていない。』(p136-137)
(最初のワクチン接種時の年齢)
・ 『最初のワクチン接種時期と問題行動の関係について、飼い主にアンケート調査をした結果、8-9週齢以前に最初のワクチン接種を受けた犬では、占有的あるいは嫉妬的攻撃行動、支配的攻撃行動、社会的恐怖心、分離が原因する破壊行動、過剰興奮などの問題行動の発生率が低下していることが分かった。
これについて考えられることは2つある。一つは、子犬は普通8週齢までに新しい飼い主にもらわれていく場合がほとんどであるため、その場合同腹犬や母犬のそばにいるブリーダーのところでワクチン接種をうけることになる。このような状況でのワクチン接種という経験は、8週齢以降に接種される場合よりも総体的に精神的ショックは少なく、後の行動に悪い影響を及ぼすこともほとんどないと考えられる。もう一つは、子犬はこのような精神的なショックに対する感受性が高まる時期があることが考えられる。FoxとStelzner(1966) は、苦痛や困憊をもたらす経験に対して異常に敏感になる時期が約8週齢のころにあると実験によって示唆している。8週齢までに入手した子犬だけに限定して、アンケートを解析した結果、最初にワクチン接種を受けたときの年齢と、過剰な興奮性、攻撃行動全般、分離が原因する問題行動との間には有意な正の一次相関が認められた。』(p142-144)
② 「Clinical Behavioral Medicine for Small Animals」「動物行動医学 –イヌとネコの問題行動治療指針-」(Karen L Overall著 森裕司監修:チクサン出版社)(文献資料3-2)
<主な内容の要約抜粋>
・ 『子犬が場所や仲間に対してもっとも強い愛着が生まれるのは6~7週目の時期である。この時期に家や仲間から引き離した場合、深刻な混乱と不安定な状態にさせる影響が最も表れる(ElliotとScott,1961)。これは、子犬の製造工場(パピーミル)を廃絶する強力な論拠の1つとなっている。犬を譲渡するのに最適な時期は生後6~7週であると考えているブリーダーやそのように書かれている本もある(Campbell,1992)が、さまざまな研究によれば、子犬を譲渡する時期としてこれは早すぎる。分離に対する影響が深刻であることと、母体からの抗体が弱まりはじめるのは6~8週であること、くわえて、運搬によるストレスで子犬が病気にかかりやすくなることがあるからである。』(p31)
・ 『6~7週齢でのストレスは、子犬の学習能力にも悪影響を与える。子犬は8週半までに、排泄のための素材と場所の好みを形成しはじめることから、トイレのしつけを覚えさせるのに重要なことである。』(p31)
・ 『子犬はさまざまな物体に対して、5~9週齢の間に最もよく反応し(ScottとFuller,1965)、ブリーダーはリードやハーネスなどを子犬になれさせることができる』(p31)
・ 『離乳のころに母親や同腹犬と引き離された子犬は、1分間に多いときで100回の割合で鳴き声をあげる(ElliottとScott,1961)。このことから離乳と譲渡は同時に行うべきではない。』(p31)
・ 『生後8週半の時点では、人間の手で育てられた子犬は、犬舎で育てられた子犬よりも新しい刺激を探索する。これは、探索行動の発達には刺激が重要であるということを示す。SlabbertとRasa(1993)は、子犬を生後6週で母親から引き離すと、子犬の身体的健康と体重によくない影響が表れることをはっきりと示した。早期の引き離しは人間とのより深い絆の形成を促進してはいないことが示された。実際、早期の引き離しは子犬の身体的健康を妨げていたのである。』(p32)
・ 『飼い主は生まれたときから犬をよくならし、できる限り子犬を積極的かつ無害な方法でさまざまな環境にさらすことが推奨される。子犬を3週目までに他の犬と、5週目までに人間とふれさせはじめることはきわめて重要である。』(p32)
③ 「THE WALTHAM BOOK OF DOG AND CAT BEHAVIOUR」「犬と猫の行動学」(C.Thorne著 山崎恵子,鷲巣月美訳:インターズー)(文献資料3-3)
<主な内容の要約>
・ 『社会化期初期はその犬の社会的関係の形成に重要な時期であり、この時期の経験はたとえわずかであっても、その後の行動に長期的に影響を与える。4週齢から7週齢までの間、極めて単純で限定的な環境で飼育された子犬は、普通に育てられた子犬ならば通常避ける有害な刺激に対しても、興味を示して接近する不適切な行動をみせ、さらに単純な迷路をこなすといった能力に劣っている(ThomsonとHeron(1954))。また、4週齢から12週齢まで人間に全くふれさせないで飼育された子犬は、人間を恐れ、訓練することがほぼ不可能な状態になった(ScottとFuller(1965))。これは生後8週目頃を堺に、人間に対する反応が、接近から回避に移り変わっていくことを表すと考えられる。つまり4週齢から8週齢の間が基本的な社会的な関係が形成される重要な時期であると言える。』(p66)
④ 「The Truth About Dogs」「犬の科学 –ほんとうの性格・行動・歴史を知る-」(スティーブン・ブディアンスキー著 渡植貞一郎訳:築地書館)(文献資料3-4)
<主な内容の要約>
・ 『バー・ハーバーの実験結果では、子犬が人間を恐れないようになるためには、生後3週目に人間と接触するのが好ましく、遅くとも7週目ぐらいまでと、結論づけられている。別のデータによれば、子犬を6週齢で母犬及び同腹犬から引き離すと、その後の健康と社会化に悪影響があることがわかっている。6週齢で子犬を新しい飼い主に移すと、12週齢の場合よりも強い不安感を示し、食欲も病気に対する抵抗力も低下する。』(p88-89)
⑤ 「BEFORE YOU GET YOUR PUPPY Dr.IAN DUNBAR」「ダンバー博士の子イヌを飼うまえに」(イアン・ダンバー著 柿沼美紀 橋根理恵訳:レッドハート株式会社)(文献資料3-5)
<主な内容の要約>
・ 『生後8週齢までには、母犬親や同腹犬との間で、犬同士の社会化が十分に進みます。よって8週齢に、子犬を新しい家に移してから安全に他の犬と遊べる年齢になるまでの間は、他の犬とのふれあいをいったん中断しても差し支えはなく、また、新しい家族と強い絆を築くのにも十分間に合う。飼い主が経験豊かで、専門的知識が深く、社会化やしつけ、トレーニングに長けている場合は、6-8週齢で子犬をその飼い主の家に引き取っても差し支えない。』(p56-57)
⑥ 「犬の行動学」(エーベルハルト・トルムラー著 渡辺格訳:中公文庫)(文献資料3-6)
<主な内容の要約>
(刷り込み時期(4~7週))
・ 『刷り込み時期に学ぶべきことを学習できないと、その後、最悪の場合はそれに関連した学習能力の一部が完全に麻痺してしまう。この時期に子犬は一生の経験を決定づける学習を行い、これを逃すと一生取り返しがつかなくなる。例えば人間の臭いを嗅ぐような機会をまったく与えないと、その後努力しても人間とふれあいが持てず、場合によってはその犬は恐怖による噛み癖を持つことになる。刷り込み時期に人間の臭いを嗅ぐ機会があれば、自分と同じ「種」の仲間であるという認識ができあがる。』(p43-45)
(社会性を身に付ける時期(8~12週))
・ 『8~12週目に子犬は両親の犬との遊びを通じて社会的行動を身につけることから、この時期にこそ、犬と人間の絆を構築しなければならない。』(P60)
⑦ 「Sunil Kumar Pal(2008).Maturation and development of social behaviour during early ontogeny in free-ranging dog puppies in West Bengal,India. Applied Animal Behaviour Science,111(2008)95-107. (文献資料3-7)
・インド西ベンガルでの子犬の放し飼いにおける個体間の社会的行動の成熟と発達について
⑧ 「S.K.Pal(2005).Parental care in free-ranging dogs, Canis familiaris. Applied Animal Behaviour Science,90(2005)31-47. (文献資料3-8)
・放し飼い犬の保護者によるケアについて
⑨ 「Angelo Gazzano, Chiara Mariti, Lorella Notari, Claudio Sighieri and Elizabeth Anne McBride.(2008).Effects of early gentling and early environment on emotional development of puppies. Applied Animal Behaviour Science, Volume 110, issues 3-4, April 2008,294-304. 」(文献資料3-9)
・子犬の情緒発達における早期馴化と初期環境の影響について
⑩ 「M.J.Day Immune System Development in the Dog and Cat. J.Comp.Path.2007,Vol.137, S10-S15 」 (文献資料3-10)
・犬と猫の胎子期から新生子期にかけての免疫の成熟、移行抗体、ワクチンとの兼ね合いについて
⑪ 「G.Chappuis. Neonatal immunity and immunization in early age: lessons from veterinary medicine. Vaccine,Vol.16,No.14/15,pp.1468-1472,1998 」 (文献資料3-11)
・CPV、CDV、CAVに対する移行抗体の減少について
⑫ 「Iida,H., Fukuda,S., Kawashima,N., Yamazaki,T., Aoki,J., Tokita,K., Morioka,K., Takarada,N., Soeda,T. Effect of maternally derived antibody levels in antibody responses to canine parvovirus, canine distemper virus and infectious canine hepatitis virus after vaccinations in beagle puppies. Jikken dobutsu.Experimental animals.Volume 39, Issue 1,9-19.1990 」 (文献資料3-12)
・ビーグルでのCPV、CDV、CAVの移行抗体半減期と各ウイルスへのワクチンテイクが期待できる日齢について
⑬ 「Pollock,R.V.H., Carmichael,L.E. Maternally derived immunity to canine parvovirus infection: Transfer, decline, and interference with vaccination. Journal of American Veterinary Medical Association. Volume 180, Issue 1, 1982, Pages 37-42」
(文献資料3-13)
・CPV移行抗体の半減期について
⑭ 「Trevor Waner, Ami Naveh, liana Wudovsky, Leland E. Carmichael. Assessment of maternal antibody decay and response to canine parvovirus vaccination using a clinic-based enzyme-linked immunosorbent assay. J Vet Diagn Invest 8:427-432(1996) (文献資料3-14)
・パルボウイルスによる結果、母親がしっかり免疫されていれば次第に低下するものの、6週齢と9週齢のワクチンで子イヌの免疫は守れることについて
⑮ 「2006 AAHA(American Animal Hospital Association) Canine Vaccine Guidelines, Revised」
(文献資料3-15)
・犬のワクチンガイドライン
⑯ 「WSAVA(The World Small Animal Veterinary Association) Guidelines For The Vaccination of Dogs and Cats」(文献資料3-16)
・犬と猫の予防接種ガイドライン
⑰ 「NOBIVAC(ノビバック) 技術資料(三共株式会社)」 (文献資料3-17)
・4週齢犬に対するワクチン接種の重要性について
⑱ 「R.V.H.Pollock, and L.E.Carmichael, Maternally Derived Immunity to Canine Parvovirus Infection: Transfer, Decline, and Interference With Vaccination. Journal of the American veterinary medical association. Vol 180,No.1(1982) (文献資料3-18)
・母犬由来のイヌパルボウィルス感染症の免疫について
⑲ 「Ian Tizard and Yawei Ni, Use of serologic testing to assess immune status of companion animals. Journal of the American veterinary medical association. Vol 213,No.1(1998) (文献資料3-19)
・コンパニオンアニマルの免疫状態評価にかかる血清学的検査の効用について
⑳ 「動物用生物学的製剤一覧」(社団法人日本動物用医薬品協会ホームページより)
( http://www.jvpa.jp/index2.html のうち「犬・猫・魚ワクチンの部」)
(文献資料3-20)
(2)猫について
① 「ドメスティック・キャット –猫 その行動の生物学-」(デニス・C・ターナー パトリック・ベイトソン編著 森裕司監修 武部正美 加隈良枝翻訳:チクサン出版社)
(文献資料3-20)
<主な内容の要約>
・ 『Karshは実験で、人に対する社会化の感受期は子猫が生まれて2~7週の間であることを示した。』(p272)
・ 『子猫は一般的に、ハンドリング(人間にならすために抱き上げること)時間が長いほど、人に対して友好的になる。ほとんどの実験結果から、社会化された子猫は1日30~40分間のハンドリングを受けていたことがわかった(Karsh,1983b;Rodel,1986;Karsh & Turner,1988)。しかし、ハンドリングは1日およそ1時間まででそれ以上は劇的な効果は期待できないようである(McCune, McPherson & Bradshaw(1995))。』(p272)
・ 『分娩直後に初乳が得られなかった子猫の場合に、母猫からの受動免疫の移行が低減するという問題がある。母猫から子猫への移行免疫は出産前にもかなり認められるが、移行免疫の主役は分娩当初の1、2日間に出る初乳である。生まれたばかりの子猫が授乳後期の雌猫から母乳をもらったため、この初乳を飲みそびれてしまった場合、実際に本当に問題があるかどうかについては調べる必要がある。残念ながら、猫の初乳とその後の母乳に含まれる免疫グロブリンならびにその吸収具合に関しては、まだ十分な情報は得られていない。』(p68)
② 「Clinical Behavioral Medicine for Small Animals」「動物行動医学 –イヌとネコの問題行動治療指針-」(Karen L Overall著 森裕司監修:チクサン出版社)(文献資料3-21)
<主な内容の要約>
・ 『生後2週で人工的に母親から引き離された子猫は、他の猫および人間を恐れ、攻撃行動をとるようになり、でたらめに動き回り、学習能力が低い(Bacon,1973;Seitz,1959)。こういった子猫は他の子猫に社会的愛着をもつことはできるが、そうなるには時間がかかる。』(p66)
・ 『生後45日間、定期的に人間に扱われていると、4~7か月齢ごろにその猫は人間に触れていない子猫よりも、見知らぬ物体により早く近づき、長い時間過ごすようになる(Wilsonら,1965)。ハンドリングを受けたネコのほうが、開眼時期、巣を離れる時期、その猫特有の毛色があらわれる時期が早く、ハンドリングは発達の早さに影響を与えているようだ(Meier,1961;MeierとStuart,1959)。出産後から5.5~9.5週まで、5人の人間に扱われた子猫は、1人だけに扱われた猫、あるいはだれにも触れられなかった猫に比べて、人間に対する恐怖心が少なく、人間とよく遊び、人間に対して親愛的である。このような子猫はのどを鳴らすことが多く、体をより多くこすりつけ、一緒に遊んでいる人間をなめる。
このような影響は、人間以外の動物にもあてはめることができる。Fox(1969b)は、生後4週からチワワの子犬に触れあわせた子猫は、12週になってチワワに対してまったく恐怖を示さないことを明らかにした。子犬に接触したことのない子猫は、12週になっても子犬が近づくと、避けて、防護的な行動をとる。』(p69)
・ 『異なる時期(1~5週、2~6週、3~7週、4~8週)にハンドリングされた子猫の、ハンドリングに対する影響を調べた実験では、2~6週および3~7週の期間に人間の手でハンドリングされたネコがじっとしている時間の平均スコアは、1~5週および4~8週の猫よりも有意に大きかった。』(p70)
③ 「Feline Behavior 2nd –A Guide for Veterinarians-」「猫の行動学 –行動特性と問題行動-」(Bonnie V.Beaver著 斎藤 徹 久原孝俊 片平清昭 村中志朗監修:interzoo)
(文献資料3-22)
<主な内容の要約>
・ 『1匹で育てられた猫に比べ、ほかの子猫とともに育てられた猫は、単独でいる状況ではストレスを受けやすい。同腹猫とのふれあいの欠如は、社会的コミュニケーションを学べないことになり、社会的遊びに際して過度の反応を示す。とくに2~4週齢の子猫では、見知らぬ環境下において、同腹猫とのふれあいが不安を静めるのに重要である。』(p154-155)
・ 『生後2週間以前では差は出ないが、以降に人の手に触れられた子猫は、少なくとも7週齢頃までに触れられなかった猫よりも人に対してよく反応する。』(p165)
・ 『猫の社会化に要する正確な時間は知られていないが、おそらく情緒的な反応の発達とともに始まり、忌避をおこさせるような刺激への恐怖反応の発達とともに終わる。つまり社会化の時期は5~7週齢を中心に、おそらく2~9週齢の期間に起こる。この時期の特定の人に対する長期の社会的なふれあいは、ある種の絆を形成することもある。』(p166)
・ 『母猫から子猫を引き離すときの反応からわかるように、子猫は最初の数日で母親に対する刷り込みが起こる。早い時期のふれあいも早期の社会化を確実にする。3~6週齢が種間の社会化にとって最も重要な時期と思われる。』(p166)
・ 『正常な社会化を経験していない子猫は、成長してから普通と異なる行動をみせることがある。5週齢以前に母猫から引き離された子猫は、ほかの猫と十分な社会化がされないこともあり、人に過度にまとわりつくようになる。このような猫は成長するにしたがって、ほかの猫への攻撃性や自傷などの異常行動を示すことがある。また、ほかの猫や子猫を同種であると認識していないため、交尾や母性行動に悪影響をおよぼす。遊び仲間をもたずに成長した子猫は歯や爪の正しい使い方を学習していないこともある。こうした子猫は人に対して臆病または攻撃性を示すようになり、ペットとして受け入れ難くなる。8週齢までに人間を含む他の動物種に対して十分なふれあいがなかった場合、他の動物がいない環境を好むようになり、たとえば大勢の人間や犬などがいる社会的な状況においてストレスを感じ攻撃性を示すことがある。』(p181-182)
6.海外の規制
(別表参照)
7.その他関連資料(別紙添付)
○ 犬・猫の流通・販売日齢について(アンケート調査)
毛皮廃止キャンペーン→http://t.co/atKGlHf
殺処分をなくすための動物愛護法改正→http://t.co/Adij66q
緊急!オンライン署名→http://t.co/B6Ql1fh
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