ソメイヨシノが開花するまでは「まだかな?そろそろかな?」と待ちわびますが、開花するとあっという間に終わり、何事もなかったかのように過ぎ去る気がします。祖母と桜を見た道を昨日走りましたが、賑わっていた人の流れもなく、花びら一片残っていませんでした。
写真:4/26 オセロ対戦
さて、祖母の闘病や介護のことを記録するためにこちらのブログを開設したにもかかわらず、最近は書く気が全く起きず、久しぶりの投稿になってしまいました。
なぜ、書く気にならなかったというと、日々の生活が目まぐるしく、昨日書いたことは既に【過去】で、祖母の状態も私の気持ちも【今日】とは異なるからです。そのため、いくつか下書き保存をしたままになっています。
それから、自分で言うのも恥ずかしいかぎりですが、疲労が蓄積している状態で綴る文章にはネガティブな要素も含まれ、公に出すことを躊躇していました。祖母の調子も乱高下しますし、その対応に追われること、しかもそれは慣れないことの連続であること、最近は宿泊でなく入浴だけの日帰り、その入浴すら母または私が介助に入っていることなどから、疲れが溜まる一方です。
*ごく最近、なんとか2泊3日できました。
特に4月に入ってからというものの、祖母の認知症が進んだように感じます。自宅にいても「帰りたい」と言うようになりました。どこに帰りたいかと聞くと、祖母の亡き父と母が眠る故郷の香川県だと言います。祖母の父(私の曽祖父)は祖母が5歳の時に戦死(もしかしたら戦病死)、祖母の母(私の曽祖母)は心不全で50代で亡くなっています。実はその曽祖母の命日が本日4月27日です。祖母は「母親が一番。帰りたい。」と、かなりの頻度で言い、先ほども言っていました。
しかし、私たちの生活のこともさることながら、祖母の全身状態から香川県へ連れて帰ることは不可能です。飛行機、新幹線、自家用車、どれをとっても難しいです。携帯用酸素ボンベで酸素吸入をしながら行く車椅子でのお散歩も40分ほどすると、しんどくなるようで「家に帰る」と言います。今の祖母にとって、香川県はあまりにも遠すぎるのです。
写真:祖母とお散歩
さらに、香川県に帰ったところで面倒を見てくれる人は誰もいません。それを酷なことかなと思いつつも祖母にも伝えたら「一人でもいいから帰る。お母さんがいるところがいい。」と言います。しかし翌日には、私が「おばあちゃんが香川県に帰ったら寂しいよ。」と書くと「ごめん。ありがとう。本当にありがとう。」とも言うのです。
他にも昼夜問わず「ごめんなさい、ごめんなさい」「すみません」「助けてください」「殺さないでー」「脚をくれー」などと突然大きな声で叫びます。数日前は深夜2時にその状況になり、母と対応しました。
このようなことが続いているため、4月の初旬に新たに薬を処方していただきました。興奮状態に陥ったときの頓服です。しかし、その薬は用量を半分にしても副作用のほうが深刻だったので、やめました。その後は、施設で泊まる時は他の薬を夕食後に服用、自宅で雲行きが怪しくなった時はその半分を服用するなどして、祖母が夜寝られるようにしています。
このような日々で、睡眠をしっかりとれず、疲れも抜けず、自分の限界がどこなのかわからなくなっています。普段なら体を動かしてリフレッシュ、温泉に入って疲れをとるなどで対応できるのですが、今の私は「横になってゆっくりと眠りたい。張り詰めている気持ちを休めたい。」というのが望みです。でも、結局のところ、祖母が自宅にいても施設にいても気が休まることはありません。
目の下のクマも日に日に濃くなり、コンシーラーで隠したいのですが、花粉や黄砂の影響でまぶたが赤く、ファンデーションを塗ることすらできません。好きなメイクをできないというのも今の状況下、非常にストレスです。
写真:家族にアイシャドウを塗っていると勘違いされました。写真は光で色味が飛んでいるので、実際の方が赤いです。
話が逸れましたが、祖母が生きてくれていることはとても嬉しいことです。天国に旅立ったら寂しすぎます。でも、それはいつか来る。覚悟をしていなければならないこともわかっています。
祖母はオセロをすれば相変わらず強いですし、コーヒーを飲みながら楽しそうに話し、ケラケラと笑い、洗濯物のタオルは畳んでくれます(少し前までは綺麗に畳めていたものの、今はそうではなくなりました)。やることがある方がいいと言うので、洗濯物はなるべく一緒に畳んでいます。限りある命のなかで、祖母と共に過ごせる時間は、かけがえのないものです。
写真:4/26 オセロ対戦
1回戦:私の勝ち
2回戦:引き分け
しかし、毎日がこのような感じなので、次はいつ更新するか、分かりません。私が祖母に願うことは、穏やかに過ごしてくれたらいいな、苦しくないといいな、楽しくいられたらいいな、です。福祉車両のレンタカーも予約してあるので、祖母とドライブに行くまでの日数をカウントダウンして、お互い楽しみにしています。