祖母がミルクティーを誤嚥した。長い間、介護ベッドを起こして座っているとしんどくなる頻度が増えてきた気がする。それでも酸素を2リットル吸入しているので、パルスオキシメーターで測定しても酸素濃度は大丈夫なことが多い。
今日も手芸を楽しんでいて私の都合により17時ごろ、祖母の好きなティータイムの時間にした。はじめは体を起こして飲んでいたものの、途中で「ベッド(の角度)を下げて」というのでベッドを下げた。祖母がこの辺と言ったのが24度くらいだったと思う。
そして、少し経って祖母がミルクティーをその角度で飲んでしまった。一瞬にして顔が真っ赤になり、咳こみ、痰とともに液体を出させた。このような時は、上体を起こして前傾姿勢にさせ背中を下から上に強くさする。
いつも「食べたり飲んだりするときは、必ず座ってね」と伝えているのだが、その体を起こすという行為自体がしんどいときもあることは充分わかる。でも、誤嚥は非常に怖い。
私が一人だったので、とにかく必死に上体を起こして背中をさすって出させて、しばらく様子を見ていた。少し落ち着くと祖母が「痰も出せて良かった」と言った。まだしんどそうだったけれど、口調はケロッとしていた。
私は誤嚥して苦しんでいる姿を見るのは慣れないので「私の方がびっくりして心臓が止まりそうだったよ」と伝えた。このあたりで母がたまたま帰ってきた。母も祖母に顔を見せ、私は「おばあちゃんが誤嚥して大変だったんだわ」と伝えていると、祖母が「自分が死んだ方がみんなが楽でしょ」と私に向かって言った。
私はそんなことないよと首を横に振る。この言葉を聞くのは初めてではなくて、祖母が時々言う。そして言う相手は私だけ。他には「脚がなくて辛い」「一人で座りたいのに介護ベッドがないと座れなくて情けない」など言いながら涙を流す。今朝も言っていた。
これを聞くのが私は結構辛く、胸がまだ痛む。あの時、選択肢が下肢切断か壊死を待つの二択しかなかったから。それに、生活していても今は洗濯物を干すときに、祖母の靴下は左足だけになった。車椅子に乗せる際に履かせるサンダルも。
さらに、2022年の12月には祖母の誕生日プレゼントは靴下をたくさん贈っていた。祖母は五本指の靴下をボケ防止にと好んで履いていた。当時、デイサービスに通っていた祖母は動物がたくさん描かれた靴下が施設の方から可愛いと言われて喜んでいた。だから、誕生日プレゼントも祖母が好きそうな五本指の靴下や足が冷えない保温効果があるものを贈ったのだ。しかし、今となってはそれも箪笥に入ったままだ。
話を戻すと、栄養状態が良くなったことで頭がしっかりした分、辛さを感じることも多くなったのだと思う。私は祖母を見ていると「生と死・長く生きること・健康寿命」などについて考える機会が増えた。ちなみに、祖母が施設で体重測定をしたところ49.2kgだった。前回が50kgなので、あまり減っておらずこれはいい傾向だ。
誤嚥を防ぐためにとろみをつけることも検討する。それを祖母が拒否するかもしれないが・・・。
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