自由市場メカニズムが有効であるということは、
多くの人が認めるところだと思う。
しかし、それが万能ではないのもまた、
多くの人が認めるところだと思う。
典型的には、独占や疎外、といった問題があげられる
(こういうのはもう古いのかもしれないが)。
独占とは、広義には、市場が参加者の一部によって
コントロールされるということの一種だろう。
疎外のほうは、通貨を介した交換しか行われないことによる、
情報の遮蔽が根元にあるように思う。
いわゆるITは、こうした問題の解決につながるのだろうか?
たとえば、生産者の顔が見える流通、
というようなことがよく言われる。
商品タグを読み取ると、自動的に、
生産者や生産過程についての情報が見えるようにすることは、
それほどは難しくはない。
市場のコントロールについても、
ものとお金の流れを監視できれば、
異常現象のモニタリングができるかもしれない。
しかし、その一方で、
自分がいつ何を買ったかが、克明にトレースできてしまう
社会というのも、ちょっと嫌だ。
現実はどんどんその方向に進んでいるのだが。
世界の情報の流れ方は、インターネットとGoogle によって一変した。
物と金の流れも、よりよい方向へ変えることができないものか?
市場を改良する、というよりも、全体最適化のメカニズムを
新しく設計する、と考えるほうがいいのかもしれない。
こういうのは、mechanism design の分野になるのだろうか?
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