日々の寝言~Daily Nonsense~

低線量被曝のリスク管理に関するワーキンググループ

内閣官房に設置された
低線量被曝のリスク管理に関するワーキンググループ。

昨年12月22日に報告書が出ていた。

2/28 にはパンフレットもできている。

ひとつの結論は、

> 放射線防護上では、100 ミリシーベルト以下の低線量であっても
> 被ばく線量に対して直線的に発がんリスクが増加するという考え方は重要であるが、
> この考え方に従ってリスクを比較した場合、
> 年間20 ミリシーベルト被ばくすると仮定した場合の健康リスクは、
> 例えば他の発がん要因(喫煙、肥満、野菜不足等)によるリスクと比べても
> 低いこと、放射線防護措置に伴うリスク(避難によるストレス、
> 屋外活動を避けることによる運動不足等)と比べられる程度であると考えられる。

すなわち、当面については、年間20ミリシーベルトを
ひとつの目安とするのは妥当、ということだ。

さらに、

> 年間20ミリシーベルト以下の地域においても、政策として被ばく線量をさ
> らに低減する努力が必要である。なかでも、放射線影響の感受性の高い子ど
> も、特に放射線の影響に対する親の懸念が大きい乳幼児については、放射線
> 防護のための対策を優先することとし、きめ細かな防護措置を行うことが必
> 要である。

としている。具体的には、

学校等については毎時1μシーベルト以下をめざす。
長期的には、毎年基準を半減させてゆくなどして、
最終的に年間1ミリシーベルト以下をめざす。
ということだ。

ちなみにワーキンググループ出席者は

・遠藤 啓吾 京都医療科学大学学長、(社)日本医学放射線学会副理事長
・神谷 研二 福島県立医科大学副学長、広島大学原爆放射線医科学研究所長
・近藤 駿介 原子力委員会委員長、東京大学名誉教授
・酒井 一夫 (独)放射線医学総合研究所 放射線防護研究センター長、
 東京大学大学院工学系研究科原子力国際専攻客員教授
・佐々木康人 (社)日本アイソトープ協会常務理事、
 前(独)放射線医学総合研究所理事長
・高橋 知之 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会放射性物質対策部会委員、
 京都大学准教授
・長瀧 重信(共同主査) 長崎大学名誉教授、
 元(財)放射線影響研究所理事長
・丹羽 太貫 京都大学名誉教授
・前川 和彦(共同主査) 東京大学名誉教授、
 (独)放射線医学総合研究所緊急被ばく医療ネットワーク会議委員長

[政府出席者]
・細野 豪志 環境大臣兼原発事故の収束及び再発防止担当大臣
・中塚 一宏 内閣府副大臣
・園田 康博 内閣府大臣政務官
・高山 智司 環境大臣政務官
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