日々の寝言~Daily Nonsense~

将棋名人戦:羽生変調?らしくない敗戦

将棋の名人戦がいよいよ開幕した。

羽生ファンとしては、
2年間待たされた待望の戦い。

羽生さんが永世名人を獲得するか、
森内さんが永世名人の地力で再びそれを阻むのか。
将棋ファン注目の戦い。

その第一局が、8、9日に椿山荘で行われて、
先手番になった森内名人が先勝した。

羽生さんからすると、
後手番での負けという意味では、
ダメージは比較的小さいはずだが、
負け方がかなり嫌な感じだった。

序盤の折衝を経て、
中盤、羽生さんがやや優位になったか、
というところで、いきなりの飛車切り。

羽生さんが飛車を切ったら、
勝負は終わったとしたものだが、
鉄板の受けと言われる名人が、
そう簡単にやられるわけもなく、
というか、受けてさえもらえず、
あっさりカウンターを喰らってしまった。

結果としては、飛車切りは無理筋だった、
ということらしいのだが、
光速流の谷川さんならともかく、
曲線的な攻めをもって鳴らす羽生さんにしては、
なんともらしくない負け方だった。

最近、ちょっと暴発気味の踏み込みが多いようだが、
やはり年を取って、気が短くなっているのだろうか?

棋王戦も奪取に失敗したし、
春先は調子が悪くなるのだろうか?

感覚と読みと真実のずれに
苦しんでおられるのかもしれない。

まあ、本人も、荒々しい、
思い切った将棋を指してみたい、
というようなことを言っているようなので、
半ば意図的なものなのかもしれないし、
S級相手の後手番では、そういうことでもしないと
かなり勝ちにくくなっているのかもしれないが、
ファンとしては心配このうえない。

冒険する前に、さっさと永世名人に
なって欲しいものだが、
なかなかに道は険しそうだ。

世間的には、圧倒的に羽生さんの
応援のほうが大きいだろう。

なにしろ、世間ではいつでも
「羽生名人」なんだから・・・

羽生名人の署名入りの免状を
心待ちにしているファンも多いはずで、
これに限らず、将棋界の商売的にも、
羽生さんの永世名人を阻むことで
得られるのは大きな損失しかないだろう。

それでも、というか、だからこそ
どう転ぶかわからないのが勝負の面白いところ。

今回の踏み込み過ぎも、こうした
諸々のプレッシャーの結果、
という見方もできる。

踏み込んで負けた、という意味では、
谷川九段とのA級プレーオフを
思い出した人も多いのではないだろうか。

一方の森内名人は、ある意味気楽な勝負だ。
もう永世名人も確保したし、負けてもともと的に
伸び伸びと指せるような気がする。

それに、森内さんは、
普段は結構あっさり負けたりするくせに、
羽生さんが相手となると、
異様に燃えるからなぁ・・・

次局は森内名人の後手番。
戦略家の名人がどんな作戦を出してくるのかが注目される。
個人的には、千日手狙いに来そうな感じ。

なにしろ、棋士の祖父を持ち、
現在活躍している棋士の中では名人位の重さを一番意識し、
そこへの想いも一番強いであろう森内名人。
名人戦の七番勝負(14日間)に一年間のすべてを賭けている
などと言われるほどだ^^;

次局で秘蔵の作戦を出して勝ってしまえば、
次はまた先手番で3連勝が見えてくる。

やれやれ・・・
悪い想像ばかり浮かぶのは困ったものだ。
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