これまでほとんど挫折していないから、
限界を超えてしまったのかもしれない。
野依さんのようなタフさがあれば・・・
朝日新聞には
「科学には失敗はつきもの」
というようなコメントが載っていたが、
今更という感じがする。
NHKもそうだが、
もっと早くに、そういう論調も出していれば
よかったのに。
研究不正が大きな問題であるのは間違いないが、
笹井氏に関しては、悪意があったわけではなく、
巻き込まれたとも言える。
これまでにも書いたが、
超多忙な中でのチェックミスの範疇ともいえるので、
あそこまで批判されることなのか、
騒ぎすぎだろう、という思いはあった。
結果論ではあるが、
優秀な人材を追い詰めて自殺に追い込んでしまった
というのは、最悪の結果には違いない。
理研をはじめとする周囲の一連の対応には、
どこかに問題があったということになるだろう。
どうすればよかったのかはわからないが、
よく考えなくてはいけない問題だと思う。
マスコミによるバッシング、
センター解体の提言、などなど、
妥当性を検討する必要があるだろう。
それに、もっと早く辞任させる
べきだったのではないだろうか?
根本的な背景には、資本主義の下で
科学が技術や商売と密接な関係になって、
巨大予算獲得競争になってしまっている
という現状があると思う。
科学はもともと当てものなのだから、
大鑑巨砲主義はあまり良くないはずだ。
その一方で、お金をかけて大量のデータを抑えたものが有利、
というような形で、規模が効く時代になってきているのが
難しいところなのだろうが・・・
いずれにせよ、人間は弱いものだ、
ということを改めて感じる事件だった。
だからこそ、常に、弱さに負けないように、
よりよい状態を目指さなくてはいけないのだが、
でも、正義を求めるのも、ほどほどにしたほうが
よいときがある、ように思う。
ご冥福を心よりお祈りいたします。
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