京極夏彦さんの「鉄鼠の檻」
が読みたくなって
Kindle で探していたら
この本が目について
こちらを先に買ってしまった。
以下、ネタバレあり。
京極さんらしい
心を抉られるアイロニカルな
テイストの強い文章は、
鏡に映る自分の姿を
たたみこむように
突きつけられるようで
途中、読むのは結構つらかったが、
なんとか最後まで読むと
かなりよくできた
アンチ・ミステリーだ。
「死ねばいいのに」
という酷い言葉には
二重(あるいは多重)の
意味が込められていて、
「死ねばいいのに」と言われることで
救われるような面と、
そうではない面と。
主人公(二人)の行動は
常識の底が抜けているのだが
それがなんとなくわかる感じがするのが
そういうものを捉えて言語化する
京極さんの技だ。
それにしても、こんな話を
よく作れるものだ。
特に、アサミの造形がすごいし、
それを殺してしまう人もまた
意味不明だ。
東電 OL 殺人事件を
連想したが、
ベースになる
事件などあったのだろうか?
これが書かれた背景を
知りたいような気分。
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