日々の寝言~Daily Nonsense~

電子書籍のインパクト

ビジョンe で電子書籍を取り上げていた。
タイムリーだが、いまひとつ掘り下げが足りない感じ。

まず、本との付き合い方、
という点については、
ユーザ側からすると、
そんなには変わらないと思う。

携帯プレイヤーが増えて
音楽がダウンロード販売になっても、
音楽との付き合い方は
そんなに変わっていない。

たくさんの音楽を持ち歩けて
便利になっただけだ。

図書館がどうなる?
という論点もあったが、
時限のライセンスがついたコンテンツを作ることは
技術的にはそんなに難しくはないと思う。

・たくさん持ち歩けて便利になる
・収蔵コストが下がる
・印刷・製本・流通コストが低下する
ので(CDよりも本のほうが効果は大きいと思う)
売れる数は増えるだろうが、
その分ひとつづつの価格は下がるので、
全体の経済規模としてはそれほど変わらない
のかもしれない。

一人の人間の経済資源・時間資源の中で、
本に割ける分がそれほど大きく変わる
とは思えないし。

なので、一番大きく変わるのは、
業界内部での利益の分配だと思う。

企画・原稿依頼/集め・編集の機能と、
流通・販売、閲覧デバイスが
それぞれ分離するだろう。

今の出版社の財産は、
本が書ける人とのコネクションで、
その部分は残るし、今後も重要だ。

流通・閲覧が整理されるまでは
混乱があるかもしれないが、
魅力的なコンテンツを作れば、
いろいろなルートで売れるようになる。

企画・編集以外では、
ネット流通や閲覧デバイスの部分が加わり、
印刷・製本・販売の部分は大幅に減る。

紙媒体もかなり残る、というか、
オンデマンドで、電子書籍を
紙の本の形にするビジネスが
立ち上がるかもしれない。

今のデジカメ印刷のように、
1時間くらいで本にしてくれる
ような時代が来るのではないか?

5年くらいすると、ずいぶん景色が変わっている
かもしれないが、いずれにせよ、ユーザからすれば
そんなに大騒ぎするようなことではないので、
早く落ち着いて、淡々と普及して欲しいものだ。
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