日々の寝言~Daily Nonsense~

阪急交通 v.s. JTB(2)

少し前のニュースだが、阪急交通が上期の旅行取扱高で
日本旅行を抜いて業界3位になったという。

トラピックスの新聞広告は、最近とてもよく見るが、
その実感どおりに躍進しているらしい。

実は、先日、トラピックスのツアーに参加してみた。

若い頃は、団体ツアーなんて、と横目で見ていたのだが、
歳をとるとだんだん自分でいろいろ探して手配するのが
面倒になり、ついに堕落してしまったのだ。

そこで目にしたものは、阪急交通社のパワーだった。

途中でいろいろなアトラクションがあるわけだが、
阪急交通社の団体が5に対して、他の旅行社が1くらいの
ボリュームで観光客を送り込んできているようだった。

これなら、価格交渉・破壊力があるのもうなずける。

特に、これまであまり人が行かなかったようなところや、
人気がいまひとつだったところを開拓して、
大々的に売っているようだ。
現地の人にとっては、悔しいけれども支配されても
しかたないという感じだろう。

価格は個人で手配するよりもかなり安い。

ホテル代+航空券代くらいの金額で
食事や観光アトラクションがすべてつく、
という感じだろうか。

飛行機は当然JALだし、ホテルも日航のホテルだった。
往復のJALの機内テレビのニュースでは、
日航再建の話題ばかりやっていた^^;

食事はすべてついているのだが、飲み物代は追加。
料理もアップグレードのオプションがあり、
デフォルトだとかなりしょぼい。
夕食でも弁当のような感じだった。

観光スポットでは必ず写真を撮られて、
1枚1000円くらいでセールスされる。
ツアーの最後のほうはお土産屋さんめぐりになる。

総合的にどうだったかというと、
確かに、楽チンで安いが、時間の価値を考えると、
自分のペースで観光できないことや、
行きたくないようなところにも行かされるデメリットは
かなり大きいと感じた。

特に、今回はあまり天気が良くなかったのだが、
悪天候でも、基本的に決められたスケジュールを
無理やり回らされるのはまいった。

今回、一番よかったのは、わずかな自由時間で
街をぶらぶらと散歩したことだった。

安い値段で、楽に、そこそこの経験をひととおりしたい、
という場合には良いが、
面白いものを見逃したり、高くついたりする
リスクを負っても、大きめの感動を求めるなら、
個人手配旅行しかないだろう。

改めて個人旅行の良さを実感した感じで、
しばらくは使わないでいられるといいなぁと思う^^;

ここでも、ローリスク・ローリターンと
ハイリスク・ハイリターンの選択だ。

最近この選択ばかりしているような気が・・・

一方、老舗のJTB も店舗を閉じて、
メディアとコールセンターやネット経由の
サービスに切り替えるらしい

老舗らしく、高級客をターゲットにして、
完全個別手配旅行中心にシフトすればよい、などとも考えるが、
さすがに、新興の攻勢に耐えられなくなったというところだろうか。

個人的には、プリフィクス路線というのがまだあるような印象だ。

今の阪急交通社などは、定食路線で、オプションの入れ替えなどは
アップグレードなどを除いてほとんどできない。
行くかやめるかだけで、やめた場合は、
移動などが自己負担になることも多い。

そうではなくて、レストランのプリフィクスメニューのように、
自分の好みや天候や体調などに応じて
いくつかの選択肢の中から選べるようにしたプランはどうだろう?

スケジュール管理などの点で難しい面はあるが、
どうせ添乗員さんは現地の会社とつなぐだけで、
説明などはしないのだから、集合時間だけあわせて
いくつかのチョイスを用意して、マネージすることはできそうに思うのだが
どうだろうか・・・

でもやっぱり、安い定食には
全然かなわないのだろうなぁ。

だから、JTBの規模だと難しそうだが、
小さい旅行社なら可能かもしれない。

個人的には、そうした感じの
個人手配旅行もどきのプランの価格破壊が
起こって欲しいものだ。
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