このタイトルはいかがなものか。
少なくとも映画の前半では主人公は月にとらわれているとは思っていない。
でも実際には囚われの身であった。
その内容を暴露しているではないか。
今週の「遺伝学と倫理」の講義でこの種の話題を使用したばかり。
映画としては面白い。
設定に無理と矛盾があるが仕方ないのか。
ジュラシックパークでみられる通り、遺伝子に関する誤解と無知が蔓延しているから。
この映画の独創的なところは宇宙人の登場しないSFというジャンルにある。
ヒトとは何かを問いかけている。
認知機能、記憶、アイデンティティー、遺伝子とその発現。
いずれも乏しい知識と、偏った解釈によって描写と展開の質が低下しているのが惜しまれる。
ただ、このテーマに取り組もうという意欲は買う。
サム・ロックウェルの演技も圧巻だ。
☆☆☆☆