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囲碁、インターネットと日本棋院

2009-10-19 09:40:34 | 日記
渡米してから囲碁を真面目に打ち始めた。(静岡県にいた時に覚えたのだが、その後ご無沙汰だった。)おかげで、多くの仲間が出来たので良かったと思っている。

最近はインターネットでの対戦が多いが、もっぱらKGSを利用している。無料でも十分すぎる機能が使えて、何より対局後の検討が容易なのが魅力だ。世界中の人が利用しているので偶然、強い人とまみえることもある。互い先のトーナメントでプロの Alexander Dinerchtein さんを相手に白を持ち、あっけなく玉砕したことがある。南米のアギラールさんと対戦する機会もあった。ほかにも、元院生のルーマニアの人々やアメリカに永住している中国人のプロも指導碁を公開している。勉強になるし、何よりプロや世界のトップアマを身近に感じられるのが素晴らしい。それに比べると、日本のIGSや幽玄の間は碁の普及が目的と言うより営利目的があからさまでげんなりする。何気なくボタンを押すと、「これは有料会員用サービスです。今すぐ会員になりますか?」と言うウィンドウが出てくる。グレーアウトするとか、何も起こらないとか、もう少し慎ましい方が好感が持てる。有料サービス紹介用のリンクが至る所に張ってあるからそれで十分ではないかと思う。KGSにも有料のサービスはあるが、無料会員でも囲碁の対戦、検討に関しては何も不自由はないし、それ以外にも制約を感じない。囲碁の普及が目的だからだ。その趣旨に賛同してKGSには年会費を払っている。有料サービスを使いこなしていないが、それで良いと思っている。幽玄の間やIGSがどれだけ囲碁普及(新規会員の獲得)に役立っているか疑問なのと、そこでのスタッフの発言が現実から乖離しているので、有料会員としてサポートするのをためらっている。

引用 (無料サービスを囲碁普及のためにもう少し充実したものに出来ないかという質問に対して)
「サーバーを運営するにはお金がかかるんですよ。それをただで使わせてくれなんて話がありますか。サービスを受けたら代金を払うのが当然でしょう。」(碁ワールドにも同様のコメントが掲載されていたのを何年か前に読んだことがある。)

囲碁普及のために自腹を切るという発想はかけらもなさそうだ。もし、囲碁をもっと身近なものにするために努力するという姿勢が見えたら、有料部分のコンテンツにかかわらず支援していきたいと思うのが人の気持ちではないだろうか。初心者や小学生に対しては無料でもっと充実したサービスを提供するとか、小中学校や高校など教育機関からの接続に対しては有料コンテンツを全て解放するとか、出来ることは色々あるはずだ。

最後に一つ。ウィンドウズだけのサポートというのも日本に特化している。例えばアメリカの大学生は過半数がアップルのコンピューターを使っている。子供の小学校でも何十台かあるコンピューターは全てアップル製(ほとんどiMac)。国際化を目指すとか、若い人をターゲットにするならOSXは切り捨てられないと思う。大手の囲碁サイトでOSXが使えないのはIGS関連だけではないか?
ウィンドウズも日本語版のみに対応している。英語版ウィンドウズから「幽玄の間」に接続するために230MBものディスクスペースを取り分ける必要があった。ちなみにKGSを日本語表記にするには、OSの地域に関係なく初期設定の単語一つを書き換えるだけ(English -> Japanese)。もちろんその他の言語も同じ。元々のソフトの柔軟性と軽快さが違う。もう少しユーザーに親切なシステムにして(せめて、数種のOSに対応して)普及に努めて欲しいと思うのは欲張りだろうか。

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