三十一の六 2020-11-07 | 混線頭 めためさき あびりもひらぬ なもぬまぬ あくすなもにたたつてこまもぬえりもすす かべきのむしの ぶんもくし 枝のきりくのえひのそめいゆめちおくる くれはなそめし なにくれを ややみさもれう よみのふたふまあざれつう がいこすどれど ななもゆう みよこれあめの ぬきてしらくもわれときて なまおとなりて ややまろう つくしてきびく いぇいのおくためありもせぬ なかりもせのう ししからし ややふくろはに くべてまつまろ
朝 2020-11-07 | 混線頭 朝を捕まえるために、ずっと眠らずにいた。赤い服を着た巨人や、船に乗った七名のおかしな者たちが目の前を通り過ぎていったが、朝は来なかった。文法をかえてみたり、羽の色を明るくしてみても同じだった。あるいは祈りの言葉を七つ跳ばしにもしてみたし、時計の珪素にカエルの精子をふりかけてもみた。象徴でしかないのだろうか。それとも、朝などもとからいはしなかったのか。町は信じるに値しない。
バレリーナ 2020-11-05 | 混線頭 猫になるバレリーナになるその後は猫バレリーナになってしまうよねずみより生まれしものはねずみなりただひたぶるにねずみなりけり米つぶに書いた名前はひとつづつ朝のすずめにあげてしまった国道で朝ごはんかな闇カラスうるさい子には朝は来ませぬ蟻でした前世は眠ることもなく屍肉を運び幸せでした煽てられ肉付きウロコ百円で全部売ったが残る借金
頭痛 2020-11-02 | 混線頭 夢で自分が生まれてしまったのぞみもせぬのに生まれてしまった夢で誰かが嘘をついたから夢で誰かに嘘をついたから頭の骨が折れて刺さった誰かの右目に折れて刺さった骨のない耳が痛いのは夢で自分が誕生したからそれは取り返しなどできない夢でいくつ偽りを言い募ったのかいくつ真実を打ち消したのか月が壊れて夜空に刺さった夜空が壊れて誰かになった尽きない痛み尽きないなみだ