九月 一日(土)晴(震災忌) 魂の叫び初秋の空はるか
九月 二日(日)雨 雨音に静かな秋の気配あり
九月 三日(月)曇 粛々と雲にとざされ露の朝
九月 四日(火)曇 朝風に稲穂の実る禽の歌
九月 五日(水)晴 秋の蝉遠のく雲を惜しみ鳴く
九月 六日(木)晴 つくつくの夕べを忘れ木々の蔭
九月 七日(金)晴 朝禽の声を近くに秋はじめ
九月 八日(土)雨 大粒の秋の雨音遅き朝
九月 九日(日)晴 お囃子の笛鳴る朝の天高し
九月 十日(月)晴 移り行く月日をつなぐ虫の声
九月十一日(火)晴 朝顔の日ごと色無き色に咲く
九月十二日(水)晴 露を着て風をとどめる草の朝
九月十三日(木)晴 透くほどの空より深く秋の水
九月十四日(金)晴 水面より草の蔭ゆれ秋さびし
九月十五日(土)晴 昼ひなか狗尾草の蔭伸びる
九月十六日(日)曇 遠巡りしては田端の彼岸花
九月十七日(月)曇/晴 花芒いつしか伸びる柵の中
九月十八日(火)曇 野分それ残る雨脚どこへ去る
九月十九日(水)雨/曇 雨のあと表参道秋はじめ
九月二十日(木)晴 もくもくと朝雲の湧く彼岸坂
九月二一日(金)曇 風さやか芒の花とワルツして
九月二二日(土)曇(春分) 秋風が葉舟を海へ急がせる
九月二三日(日)雨 彼岸花町を眠らせ小雨降る
九月二四日(月)晴 町並と背くらべする女郎花
九月二五日(火)曇 朝靄を散りばめ狗尾草そよぐ
九月二六日(水)晴 空はれて垣より萩の花こぼれ
九月二七日(木)晴 風ふけば雲無き空へ秋の雲
九月二八日(金)晴 ふっくらと朱に染まり柿食べ頃に
九月二九日(土)晴 つれづれに綴る日記に実紫
九月三十日(日)雨 青々と天高く雲層を成す
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