嗜好を志向する思考系ブログ。

公示送達

突然ですが、8月4日は、何の日でしょうか?

答えは、日韓の元徴用工問題で、韓国の裁判所が日本製鉄(旧新日鉄住金)に送付した損害賠償命令書が、送付先に届いたとみなされる「公示送達」の効力が発生する日です。
これにより、原告側が差し押さえしている資産に対し、売却して賠償に当てるよう裁判所が命令できるようになります。
まぁ、財産の売却を命令するのと、実際に現金化するのは全く別の問題なんですけどね。
現に、お隣の国では、手続き上の関係で年内の現金化は難しいだろうとの予測情報も出てたりしますが、まぁ明日以降どんな動きがあることやら。

実は今日、この元徴用工問題を記事にしたブログを見かけて、考えさせられました。
曰く、「個人請求権は消滅していないので、日本が賠償をしないのはオカシイのでは?」と。
そうですね。
確か、日本政府も、個人請求権が消滅していない事は認めていたと思います。
ただ、日韓請求権協定締結の際に、その賠償金を”韓国政府”に既に支払っている。
それも、日本政府が個人を対象に支払おうとしたところ、責任は持つからと半ば強引に韓国政府が受け取ったという余談付きで。
(そのお金を使ってなされた韓国の経済復興が、”漢江の奇跡”と呼ばれているものです。)
だから、日本政府は既に解決済(支払済)と言っているし、実際、韓国政府を相手取って裁判をしている原告団もあるくらいです。
細かく議論すればイロイロ言い分もある様ですが、では、日本は何もやっていないのか?と聞けば、そんなことは全くないんです。

そもそも、盧武鉉大統領時代に、この問題はお隣の国で徹底的に検証されていたハズです。
その際、人権派弁護士として検証に参加していたのが、現在の大統領である文在寅氏。
そして最終的には、「個人請求権は生きているが、日本政府の賠償責任は終了している」という結論に至っていたかと思います。
だから、当事者であった文大統領は、日本政府に対しては何も言う事ができないし、全て裁判所の責任という事にするしかないんです。
(因みに、今回調べていて、普通に日韓請求権協定の原文がネットに落ちているのを見て、ちょっとビビりました。)


この手の時事ネタを考えていると、いつも最期はマス・メディアの責務というところに行き着きます。
例えば、韓国を考えようとする時は、先に押さえておくべき前提があります。
朝鮮半島の歴史と民族性の関係とか。
韓国という国の成り立ちと反日教育との関係とか。
韓国と日本の言葉の概念の違いとか。
そうしたことを押さえる機会がないままに、あちらの刺激的な情報に接してしまうから、単に反感しか生まれないという状況になるんだと思います。

メディアの両輪が、「国民の知る権利」と「情報を伝える責務」だとするならば、国民に必要な情報を伝えない「報道しない自由」とやらを行使する”マス・メディア”は、自らの存在意義を否定していると言えるでしょう。
情報の社会における有用性は言うまでもないのですが、今の時代、それを”マス・メディア”が持っているとは、誰もが思わなくなって来ています。
ネットにある情報に演出を付けて電波に乗せているだけのテレビ番組やらを見ていると、終わりが近づいているんだなぁ・・・と感慨深い気持ちにる今日この頃です。

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