昆虫をシリーズとして撮影するようになって10年は過ぎたでしょうか。野草の花の収録を目的に野外撮影を続けていた頃、邪魔ものだった昆虫が今では撮影の主役になっているのです。最初は、名前もわからず興味もなかったので、花にやって来るチョウなど、きれいだなと思える昆虫の撮影は、花と同じ感覚で行っていたようですが、それはあくまで花の添え物でした。虫の方が主役になったのいつ頃だったか、何がきっかけだったか思い出せないですが、イトトンボの一種を撮影していたとき、蜘蛛が餌取りに成功したのを偶然目撃したのです。そのときの印象は大きいかもしれません。虫たちの命について何か感じるところがあったのです。それから、昆虫を見つける度に撮影するということを続けたと思います。そして、図鑑で名前を調べるということを繰り返したのです。そのおかげで、いまではすぐに名前が浮かぶ、なじみの昆虫が増えてきています。すると、新しい種の昆虫に出会うのが楽しみにもなってきたのです。最近では、大まかな分類はできるようになっているのですが、逆に、図鑑でもすぐには名前がわからない種を撮影する機会が増えてきています。
30秒の心象風景27570・野草を這う~ハバチの仲間~
https://youtu.be/uInv6Ixmk3Y