淡路島の最高峰千山にある江戸時代創建の三重塔。兵庫県内の仏塔の撮影を始めたきっかけはもちろん仏教に興味があり、仏塔という建造物の造形に魅力を感じたからである。しかし、そのときはまだ、奈良や京都にある有名な五重塔を思い描いていただけで、撮影に向かうにはちょっと時間と経費がかかることもあり、シリーズ作品になるとは思っていなかった。ところが、その後出会った本に、兵庫県には仏塔が多いと記されていて、京都に次いでその数が多いとあった。奈良よりも多いのかと思って、詳細に読み込んでいくと兵庫県内には三重塔のような層塔とは別に多宝塔という塔がほぼ同数あって、両方合わせると奈良よりも多いということだった。国宝から重要文化財まで江戸時代以前の木造仏塔だけを比べてみても奈良や京都に負けていないのが分かった。それで、兵庫県内に限って仏塔を撮影しようと始めたのである。三重塔では、法華山一乗寺の国宝の塔が全国的に有名で、他に国指定重要文化財の塔として知られる斑鳩寺三重塔、如意寺三重塔、石峯寺三重塔、六条八幡神社三重塔、名草神社三重塔など県内を撮影して回った。その他県指定の重要文化財から未指定のものまで三重塔はほぼ撮影が終了した。多宝塔の方も国指定重要文化財である長遠寺多宝塔、徳光院多宝塔、伽耶院多宝塔、酒見寺多宝塔から県指定の重要文化財、そして未指定のものまでほぼ撮影が完了している。兵庫県は大きな県で面積も広いが文化圏も多彩である。それは江戸時代の播磨、摂津、丹波、但馬、淡路の五つの国が一つになった特殊な歴史があるからで、淡路を代表する寺院に江戸時代の豪華な木造三重塔が存在している。その塔には江戸時代に北前船で財をなした豪商、高田屋嘉兵衛が寄進したという由緒が記されていた。

ひょうごの仏塔巡礼20・千光寺三重塔.m2ts
https://youtu.be/_ZF4ak2cSp4

ひょうごの仏塔巡礼20・千光寺三重塔.m2ts
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