郷愁のなかに
ひとつの季節が埋没していく
ぼくの憧れの季節
ぼくのまどろみの春が
そして
ぼくの内部では
無数のさなぎが
可憐なしじみ蝶になる
海の眺めを定点観察すると
さまざまな変化を見せてくれる
検見川の浜の海の突堤に限っても
美しい変化に満ちている
海のパノラマの一隅でも
季節のドラマが進行している
4月の最初の日曜日にも
午後のひとときを浜ですごした
なによりも印象に残ったことは
海遊びをする人たちの数だ
海辺に散在する人たちを見ると
もう海の季節だなあと思う
潮騒を聴きながら
ウインドサーフィンの競演も眺めた
4月の海の定点観察でも
検見川の浜は魅力に富んでいる
あこがれのこころで
ぼくは歩いてきた
ぼくが歩いていると
野を渡る風や鳥のこえからも
希望の音楽が聞こえた
点景の可憐な蝶の飛翔にも
いのちのひとときの輝きが見えた
出会いを夢み
ポエジーを求めて
ぼくは歩いてきた
ぼくが歩いていると
出会いの一つ一つが
ときには優しく語りかけてきた
いくつもの憧れの挿話や
メルヘンが生まれた
さながら旅を楽しむ気持ちで
ぼくは歩いてきた
また この新たな季節にも
ぼくは歩いていくだろう
ぼくに調和した歩調で
あかるくうたいながら
ふと出会った瞬間にも
心がふれあうことがある
ふと聞いた美しい旋律が
いつまでも残ることがある
ささやかなきっかけが
ときに感動をはこんでくる
まわる地球のこの一点にも
ときに歓びが訪れてくる
ぼくらは また
だれかと出会うだろう
ぼくらは また
なにかと出会うだろう
生きていることはすばらしい
生きていることは不思議だ
どんなにささやかなことでも
新鮮な出会いは歓びになる
ぼくのこころには
草原を群れ飛ぶ蝶が見える
水色のモルフォ蝶の乱舞が見える
強烈な太陽の陽射しと
積乱雲のかがやき
サバンナの草原を
きらきら飛び交う蝶の群れ
水色のいのちが飛ぶ
華麗に飛び交う
モルフォ蝶は<太陽の蝶>
ぼくの憧れのイメージ
ぼくのこころには
草原を群れ飛ぶモルフォ蝶が見える
*
さなぎのときの
飛翔への憧れを
忘れてはならない
飛べるときに飛ぶのだ!
ぼくのこころのモルフォ蝶よ
いまこそ
虹の高さまで飛ぼう
春の木立の茂みから
小鳥のさえずりが聞こえる
さえずりはエロスの呼びかけだ
木立の咲く花々にも
若葉の緑にも
美しいエロスの形象がある
草木の小さな種子には
いのちの未来が結晶している
タンポポの綿毛にも
小鳥の卵にも
エロスの未来が結晶している
いのちの誕生はエロスの憧れだ
エロスは生きる力
エロスは野生の力
エロスは本能の力
鳥も 樹も 花も 人も
エロスの世界に生きている
エロスから未来が生まれてくる
戸外はすばらしい
季節のめぐりを楽しもう
戸外には
すばらしい自然がある
戸外には
季節季節のポエジーがある
青空や 光や風や 雲の流れ
夕映えや 季節の花や 海の眺め
戸外を観察すると
戸外は生きている
戸外は動いている
戸外は変化している
戸外はすばらしい
季節の変化を楽しもう
ぼくらは いま
詩の世界に生きている
五月の光 五月の風
心をいざなう若葉の景色
若葉めぐりを楽しむと
五月の魅力は二倍になる
街で見かける街路樹の若葉
郊外で見る木立の若葉
見る場所は違っても
若葉の緑は新鮮だ
若葉の季節には
風は若葉の匂いをふくむ
若葉の色も濃淡さまざまで
若葉めぐりは心楽しい
見上げる若葉の梢では
光と風と若葉の遊戯
青葉若葉の梢からは
季節の空も近くに見える
視界に広がる若葉の光
歩道でゆれる若葉の影
若葉に染まって歩いていると
いのちの時間が輝いてくる
五月の光 五月の風
心に優しい若葉の景色
若葉めぐりを楽しむと
五月の魅力は二倍になる
好きという言葉には
エネルギーがある
人を動かす力がある
好きという言葉には
不思議なエネルギーがある
人生を変える力がある
好きというたった一言で
出会った人もいるだろう
結婚した人もいるだろう
好きという言葉は
世界中のたくさんの人の
ドラマをつくったことだろう
好きという言葉には
シンプルな美しさがある
優しいひびきがある
好きという言葉には
信頼のメッセージがある
未来を変える力がある
なにを好きになるかによって
周囲の風景は異なってくる
なにに心を惹かれるかによって
未来の方向が異なってくる
海 空 大地
ぼくらの舞台は広い大きい
関心の領域を広げると
世界はもっと素晴らしくなる
好きなものを見つけよう
好きなものを発見しよう
ほんとうに大切なものを
内面の世界に取り入れよう
好きなものとの出会いが
ぼくらの世界を新しくする
好きなものへの憧れが
ぼくらの未来の方向を決める
なにかを好きになる
だれかを好きになる
この好きになる気持は
貴重なものだ
なにかを好きになると
いのちの歓びが生まれる
だれかを好きになると
いのちの憧れが生まれる
心の求めるものは
取捨選択が行われている
内面の意識のなかで
ろ過したものが気持に反映する
なにかを好きになる
だれかを好きになる
好きになる気持には
詩が作用している
春のフォトポエムにようこそ!
春のフォトポエム 西尾征紀(Nishio Masanori)は、毎日6時に更新しています。
1月は、フォトポエムと遊ぼうをおとどけします。
西尾征紀には、8つの詩のブログがあります。
ブックマークのコーナーから、更新している詩のブログを見ていただくことができます。
写真の試みでは、PIXTAも更新しています。素材写真も、3191枚になりました。
春には、季節の春と青春時代のダブルイメージがありますので、青春の日の詩も、このブログに入れておきます。
四季の分け方では、3月から5月までを、春の詩の領域として,詩を選んでみます。
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