花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

六月大歌舞伎 夜の部

2015年06月06日 | 歌舞伎
金曜日には歌舞伎座へ。
当初予定していた日程に予定が入り、みたい場面に間に合わないかも・・と思い
もう1枚追加してしまいました。幕見でもいいかな?という状態ですが。
その見たかった場は「新薄雪物語」の合腹。
今月は「新薄雪物語」が、昼夜はさんでの「通し狂言」。

「通し狂言」でもみどり狂言的に分けてみる・・・ということもできるのかもしれませんが
やはり「通し狂言」を意識してなのでしょうね。
長年歌舞伎座に通って私の記憶のなかでは初めて出来事がありました。
歌舞伎座入り口で、「新薄雪物語」の昼の部で上演された物語のあらすじと
人物相関図の書かれたペーパーを渡されました。

今回の夜の部の
広間
合腹
正宗内
は、やはり話がわかってないと・・ってことなのでしょう。

最近見た「新薄雪物語」は若手花形の公演。
園部兵衛 染五郎、
幸崎伊賀守 松緑、
梅の方 菊之助、
秋月大膳、葛城民部 海老蔵、

今回それらの役をパッと見ると

園部兵衛 仁左衛門
幸崎伊賀守 幸四郎
梅の方 魁 春
秋月大膳 仁左衛門
葛城民部 菊五郎

って大御所配役でたっぷりってところでしょうか
さらに
団九郎 吉右衛門

ってこの団九郎って役今までは、主役格がやるような役だとは思っていなかったのですが
今回吉右衛門?? 
夜の部 正宗内で出演??どんな感じなのだろう?
見れないのは残念になるかもと。

今回夜の部は、じっくり見る見せる場面。
親たちが子供たちの未来のためにとった覚悟の凄さ。

歌舞伎では親のためにこどもが犠牲になり、涙をさそうことが多いいですが、
「新薄雪物語」は逆。その子供を思う親の覚悟は、ストレートではない。

仁左衛門はもちろん今回幸四郎の幸崎伊賀守が、首桶を手にして現れる場面から
この人の考えている重さを感じることができました。
ここでは、事件を起こした子供達は、それぞれ互いの相手の親が預かったもののの
両家それぞれが、ことも達に向ける態度・・この合腹場面の三人笑い見事でした。

良かったな~と思って、「正宗内」の始まる前
3階席みれば、お客さん減ってる!!
「正宗内」終わった後さらに・・・。

今月夜の部は、午後8時15分に終わるのに・・・と
こちらの思いと客席の反応とちょっと残念かも。

そして切りの「夕顔棚」
菊五郎さんと左團次さんのゆる~い舞台。
老夫婦が、夏の夕涼み、盆踊りの音が聞こえてきて若い頃を思い出す二人。
いや~ほんと緩さいっぱい仲のいい老父婦の舞台。

老夫婦の家の前にやってくる若い男女。
里の女 梅枝
里の男 巳之助

巳之助・・踊りがいい。こんなによかったっけ?っっと。

さて再度見に行きますが、やはり途中からになりそうで
今回見ておいてよかった!!っと自己満足この上ない私です

團菊祭五月大歌舞伎 

2015年05月27日 | 歌舞伎
歌舞伎座 26日が千穐楽
今月は1階席での観劇も。いわゆる散財パターンでした。

25日にみた夜の部がラスト。
3階席ではお芝居全体を、1階席ではほとんど見たいとことを全面UPにしてということになり
時にストーリーとしては、花道になっている人を見なくてはいけないのだけれど、
舞台上にいる役者さんがみたい。なんてこともあって、
大勢のかたと違う方向に向いてしまっているなんてことも。
奇妙なお客さんだったかもしれません。

昼の部は、菊之助大活躍。
「摂州合邦辻」
これは1773年に大阪北堀江座が初演だそう。
謡曲「弱法師」説経「しんとく丸」「愛護若」浄瑠璃「ふたば伶人吾妻雛形」などを受けてできた作品ということで、若い後妻がイケメン息子に恋をして・・・って、このイケメン息子四天王寺に伝わる「俊徳丸伝説」というところがらきてるそうで、聡明で相当美しいでしょうねえ。その美しい息子に恋をする後妻っていうところ。
菊之助さん今回は、美しい息子に恋をする姿より、継母として息子を守るというほうが、強く感じられたけれどそれでいいのかしら?と。
ひょっとすつと合邦の歌六さんの父親として娘のとんでもない行動に怒りと悲しみをもって我が子を刺した姿のほうが、強く響いてしまったのかな。その父に対して、実は・・・と義理の息子たちにたいしての自分の思いを話す玉手御前。
道徳的にも悲劇を招いてしまったけれど・・って語り出すところが、強い母の印象の中、梅枝くんの息子である俊徳丸のキラ度がちょっと弱かった?なんて結局思いつつ、
この作品好きになるんだろうか?とも。
今回ほど好きな話じゃないなあこの合邦・・と感じたのは初めてかも。

「天一坊」 これは、
河竹黙阿弥作品で面白い話なんだろうけど・・・
やっぱり菊之助の変わり身がここでも形だけ?
善人そうに見えて悪人という最初の場面。や村人に送ってもらいながら、ころっと悪人になるところ。
菊之助さん鮮やかな切り替えというにはちょっと弱いかなあ??と思えてしまうんですよね。
この辺想像するにやっぱり、お父上の菊五郎さんの切り替えの上手さを期待してしまうんですね。
変わり目の面さ。今後に期待かな。

一方広書院での網代問答。網代よいうのは天一坊の乗り物にお偉い方が乗る飴色網代を用いたところを
なんで使ったんだ?と大岡越前と山内伊賀亮が問答をすることろで、
ここは、大岡と伊賀亮ががっつり四つに組んでってことらしいけど、そう思えないのは??
結局は、伊賀亮が打ち勝って大岡が、上座から降りて謝罪し、天一坊を上座に迎えるってところが
一番の見所と聞きますが。そっか今回の場面??とも。
菊五郎さん、海老蔵さん、菊之助さん。がっつり組めてたんだろうか?って。
ここ山場??
それゆえこの後の切腹シーン無理やりもってきたような、変だよ。って家族全員切腹する理由がそこまで大きなことなのか?ってくらい。
そして多分この後に松緑さん、丸橋忠弥があるからなのか?
切腹寸前で松緑さんの池田大助が来るんだけど・・ここで天一坊の悪巧み解明。これで天一坊を捉えるのは間違えなし。ってかんじで
白州になってからの最後の場面のあっさりしていること。
もうちょっと天一坊のあがきと大岡越前の追い込むやりとりあって
さすが大岡越前!!であってほしかったなあ。っと。
天一坊やられて悔しがっているラスト。
天一坊こと法沢はめられた下男久助の亀三郎さんもやってきたけど、
弱かったなあ。

昼の部は、見やすいけど山場なく夜の部のほうが、面白かった5月。
昼の部だけでは、これが團菊祭??菊之助祭じゃない?という思いも残ってりして。
夜の部ほうが、演目云々あっても配役も面白く「團菊祭」は夜の部でしょ。
っと。
『め組の喧嘩 』とそこに出演しない松緑主演の「丸橋忠弥」と海老蔵主演の「蛇柳」の舞台で
出演者も菊五郎劇団総出演に團十郎つながりで「團菊祭」の感。
菊五郎さんが菊五郎さんらしさで芝居をばっちり見せてくれる『め組の喧嘩 』
江戸歌舞伎の勢いがあって若手の勢揃いも華やか。め組と力士の喧嘩の乱闘も楽しい場面。
しかし、実際には力士の面々は常に冷静っていうところが、喧嘩っ早い江戸っこ火消しに悪者にされてみえるのはちょいっと不満でもあるんですけどね。役人がバックにいるっていうところが、いかんのかな?とも思いますけど(笑)

この入り乱れての喧嘩場面。の面白さとちょっと被ってしまった「丸橋忠弥」
今回は立ち回りが、ちょっと長すぎ!って思うほどに、入れ込んでおりました。
この作品黙阿弥作品。「天一坊」と同じ黙阿弥ですが、
当時29歳の初代市川左團次あてに書かれた作品なんだそうな。
「慶安太平記」七幕十二場だった長い作品だったようですが、
現在は「丸橋忠弥」をメインにした上演になっていうのだとか。

江戸城外堀端の忠弥は、終始酔ったふりをして「とんだ無限の梅ケ枝だが、ここで三合、かしこで五合、広いあつめて三升ばかり・・・」が名台詞なんだそうな。
今回最初の頃は松緑さん酔ったふりがほんと、酔った風すぎて、よった演技だよ~だったのが、後半酔態がかなり身になっており、彼の大きな目が正気であること、眼光鋭く見せる濠の深さを図る場面が生きてきてました。
そして捕物の立ち回り、松緑さんが演じる蘭平のように捕手の人たちとのやりとり見事でした。

このあとに歌舞伎十八番の内 「蛇柳」
復活狂言。歌舞伎座バージョンにして松羽目物として上演。
今月は、これが一番人気?って客席に座って強く感じた月でした。
幕見でなくここだけ見に来てるという方、ここまで観てる、もしくはここから見てるという方を3階席に座っているとしばし感じたのです。海老蔵さん観たさの方が多いのだろうな。っと
現在、海老蔵さんは意欲的に舞台に取り組んで、その他インターネットなどでも精力的で勢いと主にファンも増えているのかと。
ただ、海老蔵さんサービス精神旺盛で、今回も丹波の助太郎、蛇柳の精魂、金剛丸で押戻し。と演じられますが、蛇柳の精魂が途中で入れ替わってしまい、結局高野山の僧都というのは、あくまで警備隊ポジシ
ョンで、強いのは金剛丸!!でも出てくるまでが長いのよ。待たされて「押戻し」が主になりすぎでしょ。といってみたりして。
復活狂言はいろいろと難しいでしょうけれど、コクーンより今回、そしてさらに改良を加えよくしていただきたいものです。

そういえば、今回この「蛇柳」の舞台には成田山のお護摩が。
公演終了後、お礼参りにいくのかな??

團菊祭五月大歌舞伎 夜の部

2015年05月11日 | 歌舞伎
母の日前の土曜日歌舞伎夜の部
3階B席にて観劇です。

慶安太平記「丸橋忠弥」
これどんなお芝居芝居だったかしらん??
と演目見てもサッと思い出せす、家光亡き後徳川家綱が治める江戸幕府。
軍学者由井正雪の幕府転覆の企みに加担している浪人の丸橋忠弥。彼が酔ったふりをして江戸城外堀の濠の深さを測ってたのですが、
その幕府転覆。計略は失敗、丸橋忠弥は捕らえられるというお芝居。
見てから思い出しました。見たことある!!っと。
そして改めてwebで見ると丸橋忠弥という人物槍の名人で、由井正雪と並んで幕府の転覆を計画した人物として名高かったのね。そして鈴ヶ森刑場で処刑されてるのね。と自分の無知さを知ります。
そしてこのお芝居の立ち回りも有名なのね。と見た割にはこの立ち回りは覚えていない。
今回松緑の丸橋忠弥。酔ってるのはわかるんだけれど、酔ってますよ~~~って芝居してるな。ってわかりすぎ(苦笑)
もうちょっと自然な(?)酔い方にはならないのかな?とおもわず。
有名なセリフという「・・ここで三合、かしこで五合、拾い集めて三升ばかり・・」
ちゅうと半端に聞いていた。
結局テロは未遂に終わり、捕らえられる大立ち回り。
最初の方は、舞踊のようで、後半が、バッタ、バッタと音も派手になり・・・

この日朝から不調だったこともあるのか、妙に長さを感じてしまった立ち回り。
みなさん怪我しないでね。と思うばかりの立ち回りでしたが・・
休憩後

歌舞伎十八番の内「蛇柳」
シアターコクーンの時に海老蔵が見せた「蛇柳」とは違って松羽目物になってスケールが大きくなった「蛇柳」だった。
母曰く、住僧定賢が、愛之助に比べると松緑のほうが芝居が大きく感じるわね。っと
でも最後まで出ないのはどうなの?っと私も同感。
覚圓の亀寿が実行部隊なのね・・・。
また押戻しも見せるため、途中で蛇柳の精魂の海老蔵が入れ替わるものいいけど、結局最後柳の精が、顔を見せずもどうなのよ。っと。
しかし、母、なんやかんや言っても、これが一番だわと。團菊祭五月大歌舞伎。見応えあったと賞賛しきり。
この日の3階席「丸橋忠弥」までは空席がけっこうあったのだけれど、「蛇柳」から席が埋まっておりました。
なんやかんや申しても、海老蔵人気ありますね。

その後15分の休憩
「め組の喧嘩」
一番まとまっていたお芝居と感じる「め組の喧嘩」
菊五郎、時蔵江戸っ子夫婦の辰五郎お仲が、いい。
菊五郎の江戸っ子は、見てて気持ちがいい。
でも、走っていく姿が、やはりお歳とったかな・・・って思っていると母、
背が小さくなったんじゃない?と。
周りが大きくなったのかしたねえ。
神明末社裏 これからの若手もいっぱい。
三津五郎さんがここにいたらな。といない人も思っても仕方がないないものの、
若手の活躍を期待して、江戸歌舞伎ますます栄えますように。

團菊祭五月大歌舞伎 昼の部

2015年05月08日 | 歌舞伎
5月2日初日に行ってきました。昼の部 
母と一緒です。
團菊祭。言わずと知れた江戸を代表する團十郎と菊五郎(九代目團十郎、五代目菊五郎)の二人の役者の功績から始まった公演で、ここ数年は五月興行恒となって
昼夜いずれかを七代目菊五郎と亡くなった十二代目團十郎が受け持っていた感じで、昨年は海老蔵、菊之助とバランスよく演目が並んでいたような気がしますが、
今年は、演目と出演者の並びを見ると菊之助の登場そして活躍が多いようにかんじ、その他には、今後の若手出演ならびが多いかなと團菊祭と言いながら、
團を感じるのは「蛇柳」?
さらに「丸橋忠弥」って??
め組の喧嘩は、菊五郎と梅玉の見せ所に若手が華を添えてる??のかなあ?っと勝手なるなる想像のまま初日の歌舞伎座3階へ。

摂州合邦辻
後妻に入った玉手御前が、息子にあたる俊徳丸を恋愛相手にしてしまい、恋に狂い、ついには俊徳丸に毒酒を飲ませ、醜い顔にさせてしまうものの、
実は、玉手御前の起こした出来事が、俊徳丸に毒入りの酒を飲ませたのは側室の子、次郎丸の陰謀から彼を守るためであったと・・・わかるのですが、
彼女の死そして彼女の血をもって醜い顔が治るという、お家騒動の一幕とでもいう場面で歌舞伎では、度々上演されてますが、あまり好きでない演目です。

ただこの玉手御前は、七代目尾上梅幸の当たり役だったと聞きます。菊之助綺麗に演じていたのではないでしょうか?
それゆえ継承というものはすごいものです。女性が己をかけての強さというものが出ている作品と思います。
また娘の本性を見ずけず、間違ったことをしてしまった娘に刃を向けてしまた父親合邦を演じていた歌六もよかったなあ。。と
一方ちょっとばがり俊徳丸と許婚浅香姫は、薄味だったかなあとも。
そうそう、そのなかで奴入平の巳之助の決め姿がかっこよかったことが目に残りました。

その後お昼をはさんで
天一坊大岡政談
この天一坊も菊之助。あっちゃ~昼の部は、まるまる菊之助の舞台でした。
天一坊のことが主になりすぎて、話の筋のつながりが???となるところも。
大岡越前守と天一坊の対決も今ひとつしまらない。最後の結末があっさりしたもの。
中間の切腹するといってる男は大岡越前守なのか?ってくらいに、なんで切腹なの?ってくらいそれまでの
話から飛躍しすぎ!!感も。
中間の切腹場面に出てきた時蔵ももったいないし、池田大助もカコイイけどなんだかなあ。と
バランスの悪さを感じてしまったのですが、面白いくらい、今は海老蔵人気すごいのかな?と
海老蔵登場時の拍手の多いこと。海老蔵めあてのお客さんが多いかんじでした。

休憩時「海老蔵やっと出てきたわね」と母もだけれど、
ほかにもそんな話を耳にして、こりゃ海老蔵好きな母には悪かったな・・っと。

夜の部は1週間あけてまた土曜日に観劇です。母と

四国こんぴら歌舞伎大芝居

2015年04月30日 | 歌舞伎

伊勢音頭恋寝刃
このお芝居は、伊勢の古市にあった遊郭・油屋で起きた事件をヒントにお芝居にしたものと言われてますが、このお芝居
主役の福岡貢が「ぴんとこな」の代表と言われる男ってことで、上方和事系の役柄ながら、やわらかな色気を持ちながら女性的でなく、きりりとした強さを持った男なんだよね。って。
喧嘩っ早い江戸ッ子とちがって、意地の悪いおばちゃんにつっこまれると、やり込めらていじいじ。でもいざとなれば、なんだけど、きりっとなるのに少々お時間かかります。がお芝居で見てわかる今までの舞台ですと、伊勢の油屋の場面からの始まり。ようやく探し求めた名刀と言われる青江下坂を腰に下げて、主人筋にあたる今田万次郎に会えるのではないかとやってくる福岡貢。行き違いになってしまったことを知り・・・ってことで話が進みますが、今回こんぴらの舞台は、その油屋事件のまえ「野道追駈け」って場面がありました。
ここでは、今田万次郎が預かっていた名刀青江下坂を茶屋の支払いに困って質に入れさせられるのだけれど、それが仕組まれた出来事で、
今田家につかえる奴の林平が、蜂須賀大学から岩次に当てた今田家を陥れる密書を岩次の手下が持っていること知って、林平が、手下2人を追いかけるという場面。
そのあと二見ヶ浦を歩く福岡貢と万次郎のところに手下を追いかけてきた林平によって、密書を受け取り・・事件の全貌を知るという場面がついたのです。

1部を見るまえに、こんぴら恒例の餅つきで「俊足」であることで紹介された亀寿さん。足速いんだっけ?なんて思っていたのですが、
この野道追駈けで林平役で手下の橘太郎さんと咲く十郎さんを追いかけていたんですね。
この場面まさにお客さんを巻き込んでの楽しい場面。
追いかけるときに、花道、仮花道だけでなく、平場客席通路となる板場を渡ったり、客席に座り込んだり
役者さんとの距離が、学校の教室の鬼ごっこのような雰囲気でした。

ここで1部の出演終了だった橘太郎さんと金曜日、昼過ぎにJR琴平駅付近で遭遇。思わず声をおかけしてしまいました。
1部は最初しか出てないから、とおしゃってましたが、たっぷり楽しませていただきました。

その後、二見ヶ浦の場や油屋の場は、この金丸座の装置を楽しみながら、
菊之助さんの福岡貢、梅枝さんのお紺、右近さんのお岸に
久々女方の松也さんでしたが、お鹿というちょっと可哀想なキャラ。
ちょいっとブサイクで人に騙されやすい女の子。
かっこいい福岡貢に恋をして、取りもちしてくれた中居さんに騙されで貢まくって
結局、刀の魔力に取り憑かれた貢に殺されてしまうという女の子。
やはりここは元は。美しい~女型だった松也くんゆえ?それまでのブサイク作りとはちょっと変えておりました。
でもやっぱりでかい!タッパあった~~~貢よりでかかった。

お紺さんの梅枝さんはこのあと、吉野山では静御前でも登場。
今回は2部でも御所五郎蔵で皐月と美しい役どころ全て持っていってる~~~って感じでした。

吉野山の狐忠信は、松緑さん。
今回一番見たかったのがこの吉野山。
最終日、なんと座っていた席の前の区画のお客さんたち、帰りの飛行機の関係から舞台が終わってからでは、時間に間に合わないってことから
吉野山のときにごっそり後ろに移動。
「前に来てのんびり座って。」と声をかけていただき、まさにセンター。前に座る方との距離もあり、視界の邪魔にもならず
金丸座ならでは!!と感じられた小屋での舞台が堪能できました。
前日実はこの吉野山小屋の外で漏れてくる音を聞いていたんです。
そのとき響いていた多分松緑さんの足踏み音、これが不思議、小屋の中では、その他の音に消されてあまり聞こえないのです。
大きな劇場とは、まったく違う人の声なのです。
舞台技術的にタイムスリップしていたのかもしれません。
松緑さんの忠信。本当に狐が化けているのかも・・・ってっくらいに、すっぽんから出てきたところから、動きが鋭いのに、優しく美しい。
見入りました。
最後の静御前を追って花道をゆく狐忠信。凛々しいのにチャーミング。
いやはや・・・これだからまた見に行っちゃうんだよなあ。っとしばらく去っていった忠信を見送ってぼーっとしておりました。

2部ついては追ってまた。

最終日1部を見終わって、お昼、うどんを食べようとお店に入って注文後、隣の席にやってきたのが、
國矢さん。清々しい雰囲気で歌舞伎役者?には見えてない??

だ~れも気づいていなかった? でも声をここでもかけてしまった私です。そ~っとですが。

琴平旅 2

2015年04月30日 | 歌舞伎
琴平に行った目的は「こんぴら歌舞伎大芝居」を見るため
旧金毘羅大芝居「金丸座」での
第三十一回「四国こんぴら歌舞伎大芝居」


土曜日に第二部をそして翌日日曜日に第一部という観劇日程

ですが、これが昨日のこんぴらさん奥社までいったのが、だんだんと響いてきたのです。観劇する午後からがピーク
足ふくらはぎ! 日々歩いていない筋肉痛。
ここは、江戸時代の劇場です。天保6年(1835)に建てられた現存する日本最古の芝居小屋。
椅子席なんぞありません。
お座布団1枚が割り当てスペース。(まあその周りにカバンとか置きますけどね)
実際には、現在も使えるように修復し、いろいろ補強されたそうですが、椅子席はない(苦笑)

正座が基本なのでしょうが、横座り、あぐら、体育座りが大半かと。
私など正座をしたら、思いっきり座高が高くなり背後になった方は大迷惑かも。

今年は、座布団に座椅子がありました。ですから体を預かるところができて少し楽(苦笑)


以前は写真のように四角い升に分けられてましたが、この前から後ろを区切る縦軸(と言っていいのかな?)板が外されておりました。

現在 一応 一区画5人で前二人で後ろ3人(座椅子にそれが振り分けられて書かれています)
後方に座って観劇後半は2人のかたの空きスペースに足を延ばすという状態でした。
それでも休憩含めて3時間ちょいはしんどい。 まして筋肉痛でパンパンですから。

 

 

 

休憩時は、窓が開いていますが、芝居によって開けたり、閉めたり。
完全な太陽光だけの芝居でなく電気による照明も利用されていましたけど。

照明は、現在のものということもありますが、その他は手作業なのでしょうか?
芝居は、この小屋を生かした演出がかなりされていました。

さてこのこんぴら歌舞伎というのは、最終日恒例で餅つきをされるのだそうです。
行った日に「金稜」というお酒のお店のかたが教えてくれました。

役者さんもでるのよ!ってことで、第一部は、11時開演10時開場ということでしたが、
9時に小屋に

高校生の女の子が三味線と太鼓で 金毘羅船船お池に帆立てて・・・『金比羅船々 こん ぴらふねふね』を演奏。
その前で餅つきスタートです。 希望者どうぞ!!でしたが。。。」
この日はついに足にきてました。筋肉痛!!最大です(苦笑)
初日の階段に翌日のお座りで血行が、悪くなっていたのでしょう。
もうとにかく会場にいくのもしんどい!!って感じでしたから。

役者さんたちもお一人ずつ出てきてくださいました。

こんなかんじで、小屋に上がっている招きの役者全員。なんですが、すいません。
足が痛くてピンボケもあったりして・・

四月大歌舞伎

2015年04月11日 | 歌舞伎
松竹創業120周年
中村翫雀改め
四代目中村鴈治郎襲名披露

今月の歌舞伎座は「鴈治郎襲名披露」公演
出演者をみると大御所がいっぱい。
でもね。3月中は歌舞伎のチケットを買おうかどうしようか・・・・
楽天家の自分ながら迷っておりました。
4月からのプー太郎。ハローワークに行きながらどうしたものやら。

いざ4月に入って結局チケット購入しいざ歌舞伎座へ。

(今月はかかリの人も成駒家法被着用)

最初に購入したのは夜の部。
「成駒家歌舞伎賑」の口上みなくちゃかな・・・っと(苦笑)
でもなんで成駒家なんだろう?って
江戸の歌右衛門の成駒屋に気を遣い、上方は成駒家といった時期があり、
今回そ成駒家よしたそうな。

その「成駒家歌舞伎賑」はどうも最初の演出は違っていたのか
筋書き売り場に、「変りましうた」・・・といった但し書きのようなもが展示されていました。

今月は両花道のある歌舞伎座でした
演出で両花道のある芝居??
これは、新しく演出された「成駒家歌舞伎賑」と「石橋」で有効的に使われていました。
ただし、3階B席では見切りになってしまいましたが。

「成駒家歌舞伎賑」では、男伊達が花道と女伊達が仮花道に並んで祝儀のツラネ。
豪華ですよ~。粋なかんじです。
見えないながら、声での役者あてをしておりました。

その前に、芝居小屋前で道頓堀の座元の仁左衛門が、名披露興行を江戸で行う鴈治郎を案内し、
木挽町の座元である菊五郎、太夫元の吉右衛門、芝居茶屋亭主の梅玉らに引き合わせるという演出もなかなか粋です。
その演出の座元である菊五郎さん「銀座もなかなかいいですよ。」って笑いを誘っておりました。

そうそう二引屋主人で我當丈登場もすごい。

今回若手は、江戸の花形としては染五郎だけだけれど(孝太郎は、関西?でいいのかな?)
ほんとこれだけ役者さんが揃うのはすごいな・・・っと。
見事でした。

襲名披露演目は「河庄」原作は近松門左衛門。
紙屋治兵衛は二人の子供と女房がありながら、曽根崎新地の遊女・紀伊国屋小春といい仲。
心中へ走るものの、河庄では小春が、治兵衛のおくさんの手紙に縁を切ろうとする場。
これ・・っておいうより、心中物すきじゃないんだなあ~
これはそこじゃないけど。
難しすぎるわ。 ダメダメ男だけどいいんだろうなあ。

って上方はダメダメ男が、なぜかモテる。
「吉田屋」の藤屋伊左衛門も・・・。

優しくて色気があるんだろうなあ。
今回は「河庄」「吉田屋」では紙屋治兵衛、
藤屋伊左衛門よりも小春の芝雀丈、夕霧の藤十郎丈のほうに魅かれました。
ダメダメ男基本的に苦手なんだなあ・・・って。

今回はじめて見たのは、40年ぶりの上演という玩辞楼十二曲の内 「碁盤太平記」
これは・・・大石内蔵助の討ち入り前日の山科での出来事でしたが、
近松門左衛門 だからではないのですが、好みの舞台じゃないなあ。
『仮名手本忠臣蔵』の「山科閑居」に比べて、潔さよりも、人間くさく、
今までの大石家のかっこよさが崩れたなあ。っと
そこがいいのかな?と。

ただこれが

もしかして吉右衛門が演じたら??と
扇雀の大石内蔵助にためのない、腹があるわけどあるように見えなさが面白くなかったのヵもしれません。

新しい挑戦としては「石切梶原」の梢の壱太郎
2月の寺子屋でも感じたのですが、これからだな。っと演じているものの、印象がのこらないのです。
やはりのの梢という役形だけではないな。と思うのでした。

昼の部 見たかったのは「六歌仙容彩」
これは、俳優祭か?っと思うような華やかさ。

襲名披露公演というものの
ご本人やご一家よりも、周りに魅了されていたのですが・・・

ところで、平日だったからでしょうか。
ついに歌舞伎座3階席通路席は埋まっているけれど
けっこう空席が見られました。
たい焼きも残っていたし(苦笑)
ひょっとして、そろそろ大御所勢揃いより花形に人気が移行気味なのかなあ?とも思ってみたり
景気が良くなったというものの、1等席は19.000円金額高くない??
かろうじて3階席は6,000円と4,000円ってことだけれどどうなのかなあ。

そうそう6月の興行も奇妙な演目並び。
あえて昼夜にかけての通し狂言?「新薄雪物語 」なんでなんじゃ??

三月大歌舞伎 夜の部

2015年03月24日 | 歌舞伎
今月は歌舞伎座に1度のみの観劇
昼の部も見たい今月の「菅原伝授手習鑑」通し狂言
仁左衛門の菅丞相。見る方も背筋かピンとなるような舞台のはず。
でも今月はいろいろあって断念(あとわずか日数あるけど・・むり。)
夜の部のみの観劇。

昼の部の菅丞相に対して夜の部は若手による三兄弟松王丸、梅王丸、桜丸。
松王丸が、次男ともいわれるけど、梅王丸が「兄者」っていうし、
このさんの三人が揃うとやはり兄は松王丸なんだろうなという役者配置になっている。
今回は、松王丸 染五郎、梅王丸 愛之助、桜丸 菊之助。という配役
松王丸、梅王丸、桜丸の嫁に、
千代 孝太郎、春 新悟、八重 梅枝。
「車引」には杉王丸 萬太郎、藤原時平公 彌十郎
「賀の祝」では白太夫 左團次
切りの「寺子屋」に 武部源蔵 松緑 戸浪 壱太郎
だった。

今月実は配役が、あまり頭に入ってないで劇場にk出かけていた。
そこで「車引」では笠を被って登場してきた梅王丸と桜丸。
桜丸は、菊之助と分かったものの・・・梅王丸誰だろう??
傘をとるまでまったくわからなかったリませんでした。
ぴったりというより、ぎこちない、大きさないなあ。
荒事って感じじゃないなあ・・・って首を傾げてしまいました。「誰??」
笠をとって、「松島屋~~~」という大向こうの声を聞いて「愛之助だあ」って
思わず。
最近では亀三郎を見ましたが、松緑や勘太郎が花形では印象が残り
愛之助は、桜丸じゃないの?とおもうものの
「賀の祝」でやはり菊之助が桜丸だなあ。と
切腹が似合うね菊之助って、この桜丸と塩谷判官は菊之助いいなあ。
自ら切腹を望んだわけではないものの無念を抱きながらもここで
死を選ぶしかない立場の切腹。
この切腹が次の松王の「桜丸が・・・」と涙を流してしまう芝居や
大星由良之助の仇討ちにうまく繋がってくるなあ・・・と。
菊之助の桜丸と梅枝の梅枝に対して左團次の白太夫の芝居に見応えがありました。
やはりここに左團次さんの登場大きいな。っと
ちょっと残念だった彌十郎の藤原時平公で「車引」
全体的にダメじゃないし、どうもh18年の歌舞伎座だったようですが、染五郎の松王丸も
その時よりは数段よくなってるなあと見ていたものの、あっさり感で終わりました。

休憩後舞台写真販売コーナーで写真をみたりしながら時間をすごし、
「賀の祝」に。
ここで登場してきた千代 孝太郎、春 新悟。
最初春は誰?ひょっとして新悟?? ここは新悟難しいよね。って思うくらい流石の孝太郎の千代さん。
この人は、こういうのがうまいな。っと。
しかし、今回寺子屋が「寺入り」があると席の後ろの人がいっていたゆえ、そうかあ。「寺入り」あるのかあ。
と思ったものの、「賀の祝」での千代が、白太夫の七十の祝に頭巾を贈る場面等の最初の部分がカットされてるんだ。
いや、あるいほうが珍しいのかも。そういえば、あったのは・・・・
っと今まで嫁のシーンが気になっていなかったのですが、今回初めてそこが気になりました。
今まではやはり、兄弟喧嘩のシーンで桜の木が折れてしまう場面、
そしてまだ来ていないと思った桜丸が、現れて死を覚悟する場面、
最後には梅王丸も現れて・・・の場面の「賀の祝」で
松王丸って本当にあの場から去ってしまったんだろうか??という思いが今回湧き上がりました。

松王丸が、自分の息子は菅丞相のためという死だったことに対し桜丸は、恩義も返せず死を選んだことに
悲しむ場面は、どこかで見ていたんではないか??
見ていなくてもすぐ近くにいたのだはなかろうか??と今回初めて想像してしまった芝居でした。
不思議でした。

そんな思いをさせてくれた「寺子屋」
今月昼の部では染五郎が武部源蔵を演じていますが、夜は松緑が武部源蔵。
今月は幸四郎に指導を受けたという。
これまでの松緑の芝居にはなかった芝居と思ったのは私ぐらいだろうか?
それをどう違うんだ??って聞かれると答えられないのだけれど、違ってみえたのです。
体の使い方だったのか? 表現方法が違うのか?
今月はここだけの出演ゆえに、力が十分に注げてるのかな?と思うくらいに。

一方壱太郎。やはり関西の御曹司ゆえ?って思うくらいに
もう戸浪に挑戦か。すごいなあ。と演じてるすごさをただただ感じていた。

「賀の祝」と「寺子屋」なんやかんや目で見る以上にいろいろな想像にも幅を広げて
じっくりみていたのか、白内障術後の目は、ドライアイ状態、
この日のために、まだ視力も安定していないのに目がねを作ったんですよね。
そして、術後髪の毛も術後切った跡がふさがるまで自分ではダメゆえ、
朝美容院で洗髪ブローをして気合い入ってました~~~!!
いつもは、そこまで気合いはいっていないのに・・・・(苦笑)

吉例顔見世大歌舞伎 昼の部

2014年11月05日 | 歌舞伎
吉例顔見世大歌舞伎 昼の部

寿式三番叟
井伊大老
熊谷陣屋

こちらも軽めのものなし! The 歌舞伎 であるけど
寿式三番叟は 松羽目の舞台で舞踊 儀式性の強い前半に、後半は後半は三番叟の躍動感に満ちた踊り。
井伊大老は、北條秀司の新歌舞伎といわれる作品。浄瑠璃などでかたられることなく、台詞もわかりやすい。
熊谷陣屋は、代表的な時代物であり。人形 浄瑠璃が最初で、義太夫狂言で一般的に歌舞伎みた~と思うような作品。
こけら落とし公演以来のどっぷりさがあるのは、初世松本白鸚という役者が、The 歌舞伎人だったからなんでしょうねえ。

今回の「寿式三番叟」は。翁の我當が、足が悪いこともあるのか、亀寿、歌昇、米吉の千歳が3人一緒に舞台中央セリからあがってくる。
松羽目の舞台で左右に浄瑠璃、三味線、お囃子がならび、儀式性の強さよりも華やかさが香る全般。
その後、染五郎と松緑による三番叟が登場し、それぞれの個性で踊ってみせる。
前半後半併せて30分という短い時間ながら、たっぷり見せてくれる「寿式三番叟」だった。

この後35分の休憩のランチ休憩をはさみ「井伊大老」
これは、これだけでもいいんじゃないの?と思うような、井伊大老の表舞台とは違う人なりき 。
暗殺の危機を感じつつも人々の反対を押し切ってでも近代化の改革を押し進めようとする井伊大老の腹の内。
昭和31年、先代幸四郎(初世松本白鸚)の直弼、歌右衛門のお静の方で初演されたんだそうな。
今の幸四郎も演じたけどこの作品は、吉右衛門の直弼が絶品!だと思う。
暗殺をもかえりみず、日本を考え、でも次の世に生まれ変わったときには...って、
強き人ゆえ優しさゆえの強硬手段!!
あっこれってウィキッドの緑の魔女とかさ、泣いた赤鬼の青鬼さんじゃん。って
重厚な芝居にふとそんなことが頭に浮かんだ私です。

そしてここで明るく!じゃなくてこれまた「十六年は一昔、夢だ夢だ」で終る「熊谷陣屋」
これはまさに今の幸四郎ならではの独特さがある芝居。
歌舞伎の浄瑠璃というよりほんと感情芝居なんですね。歌舞伎の古典としてみるとこれでいいのか?
だけれど、これがいい!という方もありきです。
源平合戦。そこから生まれた様々なドラマ。

ここをみるとそろそろ誰か、「熊谷陣屋」と一緒に「陣門・組打」やってくれないかなあ。
と思たりもするのです。
歌舞伎をなんども観てれば「陣門・組打」なくても、熊谷がどういう思いで陣屋に戻ってきたのか、
さらに義経の前にだされた首が「敦盛」でないことは知っているのだけれど
「陣門・組打」セットで観るとジーンと感動巨編!になるのでは?と。
「組打」で、熊谷は、息子小次郎を敦盛として討つのです。

「陣門・組打」なかなか出ないのが残念に思う私です。

吉例顔見世大歌舞伎 夜の部

2014年11月04日 | 歌舞伎
吉例顔見世大歌舞伎
初世松本白鸚三十三回忌追善

今回の話題は、勧進帳の弁慶を市川染五郎が、初役で勤めるってことでしょうか。
公演前から染五郎はマスメデイアに出演してこの勧進帳をアピールしていた。
曽祖父七代目松本幸四郎弁慶役者と言われ約1600回、祖父である初代松本白鵬もちろんだが
父九代目松本幸四郎も弁慶を1100回と演じるすごさ。
七代目松本幸四郎は九代目市川團十郎の門弟として、歌舞伎十八番の勧進帳を勤めたのかと。
そんな家に生まれて、染五郎なかなか弁慶やらないなあ。できなくないと思うんだけど線が細いからかなあ?と
なんでやらないんだろうなあ?
祖父白鵬の兄弟である十一代目團十郎の孫である、現海老蔵も、
二代目松緑の孫である現松緑もすでに弁慶として舞台に立っている。
それぞれの個性で見せる若手弁慶。一昨々年七世松本幸四郎襲名百年ってことで染五郎、松緑、海老蔵が一緒の舞台にたった。
この時3人交互に弁慶やればいいのに・・・とすら思っていたものの、その願いは叶わず。


今回ようやく時が来たってことらしく染五郎が弁慶で、富樫に幸四郎、義経には叔父の中村吉右衛門さらに息子の松本金太郎が太刀持ちと
三代共演ということでも話題にならないわけがない。本興行では戦後24人目の弁慶なんだそうな。

夜の部はその勧進帳の前には
白井権八 菊之助、幡随院長兵衛 松緑での「御存鈴ヶ森」
菊之助の白井権八は、美貌の若侍であって品がある。
鈴ヶ森で大勢の雲助(くもすけ)にからまれて、剣が立つゆえ雲助をバッタバッタと切り倒す。
そこにやってくる幡随院長兵衛。
俳優祭の時に幡随院長兵衛を尾上左近、松緑の息子が演じて見せた。
誰もが将来大物になるだろうと左近の幡随院長兵衛に感心したのだが、
松緑の幡随院長兵衛。台詞の中に出てくるその長兵衛は、おおおじ(だったかな?)、だったり麻布の伯父だったりと大物そこにありきで、ちょい爽やかにさえ見えてしまうかんじあり。今後に期待ですが、やはり左近のパパ。横顔似てました(笑)

そのあとに勧進帳
冨樫と義経が大きかった~。
いいとかわるいとかの前にでかい!威風堂々。
染五郎の弁慶。悪いわけじゃないけれど、小粒に見えてしまったのは冨樫と義経のせい。
この義経に四天王はもちろん弁慶も力及ばずじゃないか?って
弁慶が、富樫から義経を守った後、並び手を差しる義経との関係は、今迄の勧進帳とちょいっと違うぞ!とすら思ってしまった次第。

今回富樫か義経どちらか若手でもよかったんじゃ・・とも思えましたが、
そこにある緊張、新鮮さで見せる弁慶。今後どんな弁慶になっていくのか、ある種今迄と違う弁慶をみたように重います。今後が楽しみです。

中日以降でもどこか変わっているように思えます。
ただ場面で一番輝きを放ったのは、冨樫と義経が見えなくなって、六法で義経らを追いかけていく場面。
自分のサイズの素敵な弁慶見せてくれてました。

最後には顔見世でどっぷり菊五郎がすしやのいがみの権太を見せてくれました。
最近みたのは、関西バージョン仁左衛門のいがみの権太・・・そんなきがしてならないのですが、
関西と違ってのすっきりさは、菊五郎さんならではというところでしょうか。
オケをもって、花道に向かう権太はちょいっとお年だなあ。と感じてしまったものの、
それ以外は、チンピラモードの権太から心して維盛(これもり)を 救うために一肌脱いで芝居をうつ姿は流石です。

夜の部 濃い芝居でちょいと疲れた私です(苦笑)