わくわく!バンジージャンプするっ!

好きなものや気になることについていろいろ語ってみようと思います。

「パリの恋人」エンディング勝手に妄想してみました。

2005-10-29 06:47:34 | パリの恋人
「パリの恋人」ノベライズが手に入らないのでとりあえず自分で書いちゃいました。
この程度なら納得できたかな。
とにかくギジュは最後までギジュらしくテヨンはテヨンらしく。
大好きだった二人の掛け合いのみでエンディングとしました。
きっとご不満の方も多いと思います。
ちょっと間に合わせ臭いから。
でも、二人への私の愛情をいっぱい注ぎこみました。
気に入っていただけると嬉しいです。
では、「パリの恋人」エンディングどうぞ。
このブログ「パリ恋」好きさんは読んでくれるのかな。ちょっと不安。


シーンはセーヌ川のほとりを歩く二人から。
まだ、昼間です。彼らにはお日様が良く似合うからね。


2年ぶりに再会した二人は言葉を交わすことなくただ寄り添ってセーヌ川のほとりを歩いた。
離れ離れだった時を一歩一歩歩きながら埋めるかのように。
歩きながらテヨンは思い出していた。
ギジュに別れを告げたあの日のことを。

出生の秘密の件もスヒョクの記憶喪失の件も一見解決したかに見えた。
しかし、テヨンの心の傷は深かった。
スヒョクをそこまで追い込んでしまった自分をどうしても素直に許すことが出来なかった。
あのままギジュの傍にいたら一生負い目を感じながら心の底から笑うことなく生きなくてはならない気がしていた。
そしてそんな自分だったらギジュを幸せにすることはたぶん出来ないとわかっていたから。
パリに一人で来ることしか考え付かなかった。
パリなら、ギジュと出会ったパリならギジュなしでも生きていけると思ったから。
この2年彼と離れて一人で暮らしてみて改めて自分の中でいかにギジュの存在が大きいかを知った。
美味しいものを食べれば彼に食べさせたいと思い、まずいものを食べれば彼は食べたらどんな顔をするかと思い浮かべる毎日だった。
そんな生活の中でテヨンは賭けをしていた。
「もし、私から探すことなく彼にこのパリでもう一度出会えたら自分を許し、もう一度彼と一緒に心から笑おう」と。
そしてもう心から笑えるだろうと思っていた。

ギジュもまた歩きながらテヨンをパリへ送り出した日のことを思い出していた。
問題はすべて解決していたがテヨンがスヒョクのことに心を痛めていることは良くわかっていた。
必要以上に自分ひとりを責めていることも。
そして、その思いはギジュが何をしても消せないこともわかっていたし、そんな思いを抱えたまま自分の胸に飛び込んでくる女でないのもわかっていた。
彼女を手放すのは勇気がいることだったが、愛しているからこそ旅立たせてやらなければいけないと思った。
自分が愛したカン・テヨンはそういう女だったし、そういう女だから惹かれたのだから。
この2年間ギジュもテヨンと同じことを考えていた。
美味しいものを食べれば彼女に食べさせたいと思い、まずいものを食べれば彼女は食べたらどんな顔をするかと思い浮かべる毎日だった。
思い浮かべながらやはり自分の人生にはテヨンが必要だということを確信していた。
そして、パリに行って偶然にまた出会えたとききっと必ず二人の気持ちはひとつになると信じていた。

先に言葉をかけたのはテヨンだった。
「みんな元気にしてる?」
「ああ、父も姉も元気だ。スヒョクは田舎娘と恋愛中らしい。君に元気だと伝えてくれって。そういえばスンギョンは恋人が出来たらしい。」
「そう、良かった。みんな元気なのね。良かった。」
そういうとテヨンは軽く深呼吸をした。

「でも、迎えに来るの遅かったじゃない。おかげで2歳も年取っちゃったわ。私が居ない間もちゃんとご飯食べてた?何だか痩せたんじゃない?」
「俺は社長だから食べるのには困らないさ。お前こそ、けち子だから毎日フランスパンばっかりかじってたんだろ。2年の間にこんなにしわが増えちゃって。」
ギジュはテヨンの目じりを指差しながら言った。
「そんなことないわよ。パリではモテモテで大変だったのよ。相変わらず本当に失礼な人ね。」
そんなギジュの憎まれ口を聞きながらテヨンは心からギジュとの再会を喜んでいた。
「こっちにいつ来たの?」
「半年前」
「今まで何してたの?優秀な秘書さんに頼めばすぐ見つかったのに。だから言わないこっちゃないわ。」
テヨンはそういうとギジュの顔を覗き込んだ。
ギジュは顔色を変えることもなくこう言った。
「だって、探さなかったから。俺はパリに来る時に決めたんだ。お互いが再会を心から望んでいれば探さなくても必ず会えるはずだから探さないって。半年も会えなかったのはお前の俺への想いが足りなかったからだ。全く薄情な女だ。」
その言葉を聞いたテヨンはギジュが自分の想いをわかっているような気がして胸が熱くなった。そして涙がこみ上げてきた。
「あなたの想いが足りなかったんじゃないの?私は毎日あの噴水にお願いしてたわ。あなたに早く会えますようにって。」
それを聞くとギジュは嬉しそうに笑った。

「もし、会えなかったらどうするつもりだったの?」とテヨン。
「会えないはずがないからそんなこと考えてなかった。」とギジュ。
二人は顔を見合わせて笑った。

「何か感じが変わったみたい。何だか若返ってない?まさかパリジェンヌの家政婦でも雇っちゃってたりして?仕事は?パリ支店で働いてるんでしょ?」
テヨンは冷やかすようにギジュに問いかけた。
「家政婦を雇うとろくなことがないからな。自分のことは自分でやってる。仕事も車の整備工場で毎日体動かして汗流してるよ。毎日自分の影をちゃんと見られるようになった。
自分の影以外にも今まで見えなかったものがいろいろと見えるようになった。」
そういうとギジュはちょっとまぶしそうに遠くを見つめた。
「そういうお前は何してたんだ。俺を捨ててまで来たパリだ。スゴイ収穫なんだろうな。」
ギジュはそういうとテヨンをじっ~と見つめた。
「そんな、じっと見ないでよ。全く。もちろんいろいろと収穫があったわよ。」
テヨンはそういうといたずらっぽく笑った。


テヨンは相変わらず、貧乏学生用のぼろアパートに住んでいたが以前より部屋は少し広かった。
キッチンは別にあったし。
テヨンは久々の再会を手料理で祝おうと自分のアパートにギジュを招待した。
韓国食材店で出来る限りの食材を揃え、久々に韓国料理を作った。
二人でメウンタンをつつきながらテヨンはこの2年間自分が何をしていたのかをギジュに話して聞かせた。
フランス語が結構上達したこと。大学に入って映画の勉強をしていること。
カフェでコップを割っていること。シナリオを書いていること。
ギジュは大笑いしながらテヨンの話を聞いていた。

テヨンがキッチンで食事の片付けをしている間、カフェオレを飲みながらギジュは何気なくテヨンの机の上のパソコンをいじっていた。
「パリの恋人?」ギジュがちょっと気がとがめつつも気になってクリックすると
そこにはテヨンが書いたシナリオが書かれていた。
ギジュがあまりに静かなのが気になって様子を見にきたテヨンはギジュがシナリオを読んでいるのにびっくりした。
「何勝手に読んでるのよ。恥ずかしいなぁ~もう」
さえぎろうとするテヨンを手で押さえながらギジュはスゴイ集中力で読み終えると言った。
「お前はバカか。これはシナリオじゃなくて自伝だろ。ほとんど俺達のことじゃないか。この主人公のドジぶりはお前そのものだし。この、「顔は可愛い」っていう設定は不自然だな。で、この後どうなるんだ。二人がパリで再会したところまでしか書いてないぞ。」
「だって、書いてたらそうなっちゃったのよ。こうやって読むと私達の出会いってドラマチックよね~。この先はまだ、いいのが浮かんでないのよ。これから書こうと思って」
「全くしょうがないな。つまりだ。ここまでのストーリーは俺が半分は書いてるのと同じわけだ。この先も一緒に考えてやる。で、お前はどうしたい?」
「やっぱりHappyEndが基本よね。ん~どうしようかなぁ。ちょっと待って。う~ん。あなたはどうしたい?」
「やっぱりお前何にも考えてないな。じゃ、いつもの3択だ。」
「1・今すぐ結婚して一緒に住む」
「2・今すぐ一緒に住んでそれから結婚する。」
「3・明日まで考えて結婚して一緒に住む。どれだ」
「4番は・・・?」
「三択に4番はない。相変わらず学習効果がないな。早く!何番!」
「みんな同じじゃない。」テヨンは涙ぐみながら嬉しそうに笑った。
「同じじゃない。二番を選んだら俺は今日からここに住める」ギジュはそういうとニッと笑った。
「やだ~もう!いやらしいなぁ~」テヨンがそういうと
「お前何想像してんの?いやらしいなぁ~」
ギジュはそういうと大きなえくぼを作った。
そしてその夜、二人はやっと元通り二人の気持ちがひとつになったことを確信した。

数日後、二人はパリの田舎の教会で二人だけで結婚式を挙げた。
テヨンの大好きな映画「パリの恋人」のワンシーンのように。
テヨンはオードリーが着ていたような純白のシンプルなウェディングドレスを選んだ。
教会で式を挙げた後二人は裏庭を歩いた。
「シンデレラの結婚式にしては参列者もいなくってちょっと地味だったな。良かったのか?」ギジュがそういうと
「あら、私はとても幸せよ。あなたと会った大好きなパリで大好きなあなたと結婚できたんですもの。」
「何だか、今日はやけに素直で気持ちがわるい。」
「まあ、結婚式は2度やってもいいしね。」
「2回めは誰とするんだよ!」
「あら、同じ人じゃだめなの?」テヨンはそういうとケラケラ笑った。
ギジュは呆れながらもにっこり微笑んでいった。
「じゃ、韓国に帰ったらすっごいのやろう。覚悟しておけよ。」
「臨むところよ」テヨンはそういうとまたケラケラ笑った。
そんなテヨンをギジュは愛おしそうに見つめていった。
「シナリオのいいエンディング思い浮かんだぞ」
「えっ!ねぇ、どんなの?」
「二人は教会の裏庭で永遠の愛を誓い熱いキスを交わす・・・ていうのどうだ。」
「何か普通すぎてつまらない」
「だったら、お前が考えてみろよ」
「若い男が来て美人の新婦を連れ去るっていうのはどう?」
「お前、本当に才能ないな。まず、最初に鏡見てから言え。どこに美人の新婦がいるんだ。それになんでここまでラブロマンスなのに突然サスペンスになっちゃうわけ。」
「違うわよ。サスペンスじゃなくて若い男は新婦の恋人なのよ。わかってないなぁ~」
「お前、そんな男がいるのか?」
「いないわよ。シナリオの中の話でしょ。でも、ちょっと焦った?」
「わかった。男は人食い人種でお前の肉が目的なんだ。」
「何、それ。最低すぎる。」とむっとするテヨン。
「でも、男が人食い人種でも若い恋人でも渡さないから安心しろ。」ギジュはそういうと
テヨンの手をしっかりと握った。
テヨンはそんなギジュの横顔を見つめながら言った。
「そうね。やっぱり熱いキスしかないわね。名画のエンディングはキスシーンが多いもの。先人に学びましょ。」
そういうと二人はパリ中のどの恋人達よりも熱いキスを交わした。

                          Fin

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おはようございます♪ (RANRAN)
2005-10-29 09:03:47
haruさんトラバありがとうございます。

「パリの恋人」普及委員会のRANRANです



ギジュがギジュらしく、テヨンがテヨンらしくて

とってもいいエンディングですね。



辛い思いをしたギジュとテヨンはこれでもか~!

っていうくらいコテコテハッピーエンドで終わって欲しかったと私も思ってましたよ。

私も最終回のレビュー後は自作のエンディング

作ってみようと思ってます。



haruさんはビョンホニーファンなんですね。

私はヨンジュンファンから始まって

韓ドラ見るたびあっちにこっちにいい男ばかりで・・・

心踊らしている不届き者です。またお邪魔してみます

私の本館はgooブログにありますし・・・!

普及活動にもご協力お願いします。
返信する
こっちのエンディングの方が良いわ~ (kaosan)
2005-10-29 14:03:15
 こんにちは、haruさん。

 見終わって、すぐにこんな物語がすぐかけるなんてスゴイですねー。尊敬

 エンディグをみたとき、はじめは「えっ?」見直して「そうゆうことか…」という感じでした。でも物足りなさが残っていました。haruさんのお話は、わたしの望んでいた形でうれしかったです。やっぱ、LOVEストーリーの最後は、こうでなくっちゃね。すてきなお話、ありがとうございました。
返信する
ありがとうございますっ。 (haru)
2005-10-29 22:26:04
RANRANさん早速来ていただいて嬉しいです。

今日、ノベライズ入手してエンディング読んでみたらこれがとっても良くって・・

私の書いたものの100倍面白かったです。

とってもギジュとテヨンらしいしかもお洒落なエンディングでした。

こんなつたない小説読ませちゃってごめんなさい。

そしてありがとうございました。

また遊びに行かせていただきますね。

やっぱ「パリ恋」可愛いですっ!
返信する
お恥ずかしいです。 (haru)
2005-10-29 22:30:43
kaosanさん、コメントありがとうです。

私の書いたのあまりにストレートでコテコテで今となってはお恥ずかしい限りです。

穴があったら入りたいくらいなんですよ~

今日、ノベライズの結末読んだらとっても良かった。

可愛いし、とってもギジュ&テヨンらしい。

是非、最後だけでも読んでみてください。

すっきりしてとっても気持ちよい「パリ恋」ですよっ!
返信する
Unknown (くろん)
2005-11-01 14:45:49
 おじゃまします。普及委員からやってきました。

 この時期にエンディングが見れるなんて嬉しいです。ノベライズも読みましたが、の心情がよく出ててharuさんのがです。微妙にギジュが素直になってるし、2年間テヨンが心から笑えなかったのは納得です。

 私も中身は美しく切ないラブストリーであっても、パリ恋のラストは夫婦漫才のコテコテで終わって欲しかったので満足しました。
返信する
いらっしゃいませ~ (haru)
2005-11-01 19:55:21
くろんさん、ようこそっ!

来てくださったのですね

お待ちしてましたぁ~

そうですか?誉めていただいて嬉しいです。

そうそう、『パリ恋』のいいところは涙と笑いの共存してるところですよね。

あの二人の空気感がたまらない・

この先の夫婦漫才も観たい・・とまた妄想癖が出始めております。

また是非遊びにいらしてくださいね~
返信する
今更ですが。。(^^ゞ (キラキラ)
2005-11-26 22:49:05
足跡残さずに立ち去っており、すみませんでした。(^^ゞ



素敵なラストをありがとうございました。

ぜひぜひ21話をお願いしまーす。

夫婦漫才もあり、デレデレでうっとりするよーなラブシーンもお願いいたしまする。にゃは!(^^;)
返信する
ごめん、しつこくて(笑) (haru)
2005-11-27 07:04:38
やっぱ、読んでました?

足跡残してけ~っ・・と脅迫したみたいでごめんなさ~い。

でれでれ、の続き観たい気がしますよね~
返信する
Unknown (はなはな)
2020-08-07 02:25:49
あなた様の作品の勝ちです。
ありがとう❤️
返信する
Unknown (はなはなさんへ)
2020-08-07 13:41:07
はなはなさん、コメありがとうございます。
こちらこそ。
気に入って頂けて嬉しいです。
テヨンはテヨンらしく。
ギジュはギジュらしく。
と想いを込めて書いたものです。
本当にいいドラマでしたよね。
また、観たくなりました。
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