わくわく!バンジージャンプするっ!

好きなものや気になることについていろいろ語ってみようと思います。

hommage・・・Desserts

2007-08-04 22:45:33 | 創作文 hommage
 Desserts(デザート)

「あなた・・時間に遅れちゃうわ。
今日は大切な日なんだから。急いで」

ボラは玄関で慌てていた。

「ああ・・すまない。時計忘れちゃって・・」

時計をはめながらヒョンジェは部屋から出てきた。

久々に華やかなドレスを纏った妻を見て彼は息を飲んだ。

「ボラ、行くのやめよう」

「何言っているの?」
ビックリしてボラが聞き返す。

「君を他の男に見せるのはもったいないよ」

「もう・・・あなたったら、冗談ばっかり」

ボラはそういうとにっこりと笑った。

「いや、本当だって・・・」
もたつく彼をボラが促して二人は迎えの車に乗り込んだ。

「今日はとっても楽しみだわ・・私役のパク・ユナさんにも会えるし。」

「え?何で?彼女に会いたいの?」
ヒョンジェは何故か慌てた。

「え?そりゃ、私の分身だし。
貴方があんまり可愛いって誉めるから」

ボラは微笑んでそういうとヒョンジェの腕をぎゅっとつねった。
「痛い、酷いなぁ・・共感主義者の癖に僕の気持ちがわからないなんてなっちゃいないね」
ヒョンジェはそう言って苦笑いすると彼女に優しくキスをした。

嬉しそうに微笑むボラ。そして彼女はクスクスと笑った。

「でも・・・貴方の役・・・イ・ビョンホンさんって・・・」

「何?」

「似すぎていて笑っちゃうわ」

ボラはケラケラと笑った。

「俺ってやっぱあいつくらいカッコイイよな。」

ヒョンジェはそういうと自慢げにネクタイを直した。

「ううん。あいつよりカッコイイ」

ボラはそういうとそっと彼にそっとキスをした。

                     The End


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10 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
一気に・・ (bumom)
2007-08-04 23:53:25
haruさん、こんばんは~。

読み始めたときには3話までしかなかったのに・・。
その次も、その次アップされていて最後まで一気に読めてしまいました。

最後の最後にウリビョンホンシ~名前だけ・・
それもそれ以上にかっこいい・・会ってみたいですね
~。(笑)

「Wedding Day 」のシナリオ・・面白かったです。
話の中の話・・話に遠近があって・・一気に駆け抜けてしまいました。
共感主義・・難しいですが・・最後にボラとヨンウならぬヒョンジェと共感出来て良かった。
きっと遥とビョンホンのようにloveloveなのでしょうね・・。

「パリの恋人」若い頃に見ているのですが・・
姉がヘップバーン大好きで、一緒に見に行ったのですが・・思い出せません。

パリ未だ行ったことがなく、ドラマのロケ地に行きたいと思わないのに、パリイの撮影場所は行ってみたいと思います。
最近目が悪くなり一眼レフ持たなくなりましたが、ハッセルブラッドこれは持って撮ってみたいです。

どこかでビョンホンが言っていましたよね、逆さに見えて画面が凄く綺麗って・・。
欲しくなるかもしれません・・
イチデジではなく503WCが・・手で巻くあのじじじって言う音、デジタルでは味わえないでしょう。

いつも細かいところの説明が行き届いていて、そちらに行ってはドップリ読ませて頂き、またこちらに行ってと・・物知りのharuさんのリンクのお陰で、少し利口になれたかしら・・。

ステキなお話をありがとうございます。
返信する
お付き合いお疲れ様でした。 (bumomさんへ)
2007-08-05 04:29:25
bumomさん、コメありがとうです~。
この創作。
いつも以上に独断的で(笑)
自己満足の世界だから実は本当に心配で。
上げた後、何か書き込もうと思っているうちに
つい、寝てしまった。
そして、やっぱり心配で
こんな時間にPC開けてしまいました。
これも旦那さん留守ゆえなせる技です。
お付き合いありがとうございました。
細切れに上げたらきっと余計ストーリーがわからなくなる気がして無謀かと思いましたが一気にUPしました。
コメはつけにくいだろうと。
入れてくださって本当に感謝です。
もっとクールな彼を書くつもりだったのに
私の中の彼はどうしても・・・こうなる(爆)
ちょっとお茶目で
好奇心で瞳がキラキラしている彼を
ついつい追いかけてしまいます。

そしてボラも結局・・・揺似。(笑)
どこまでいっても彼らからは離れられないのかしら。
でも、パリでのヨンウは『パリイ』の中の彼のように
ひとり休日を楽しんでいたような気がして。
また違った世界を想像してひとり喜んでおります。
返信する
上手く言えない・・・ (ちろぱろ)
2007-08-05 08:25:55
haruさん おはようございます。

私、いつも・・・
新手の創作に、スッと入っていけなくて
入り口でウロウロするタイプなんです。
( ↑分かりづらい表現でしょうか…笑?)
でも、今回はそんなに躊躇することなくこのstoryに
入っていけて・・・
えっ?それで?どうなるの?って引き込まれてしまいました
・・・感想は? もっと読みたいです

細かい所までしっかり書かれていて、何の違和感もなく読めてしまう。
haruさんの創作は、いつもそうですよね?
何だか・・・私、偉そうでしょうか?
ヒョンジェとボラに、また逢いたい(笑)
・・・無理なお願いですよね
返信する
真夏の夜の夢 (さちこ)
2007-08-05 22:14:32
 haruさん、こんばんは。新作、一気にupしてくださって、ありがとうございました。
 ボラ・・・『雪の女王』のヒロインと同じ名前なものだから、頭のなかに・・・役者さんが・・・
そして、パリや仁寺洞の街並みをたどりながら、
まるでプロデューサーにでもなったような気になって読みついでいましたよ。

それにしても、haruさんの、調べものにはいつも敬服しています。私も見習わなくっちゃ・・・

そして、最後に揺ちゃんを登場させてくださって、
かむさむにだ~!!
返信する
すごくわかる (ちろぱろさんへ)
2007-08-06 09:54:36
ちろぱろさん、コメありがとうです~
それ、凄くわかります。
私もそういうタイプで入り口でうろうろします。
そしてスムーズに入って頂けてうれしいです。
自分がそうだからか。
創作を書くときは
大体誰かのセリフからスタートさせることが多いですね。
そうすると「この人何言っているんだろ」
ってとりあえず気にしてもらえそうな気がして。
それが彼のセリフだとなおさら
いや、誉めて頂いて素直に嬉しいです。
ありがとうです~
ヒョンジェとボラですか?
予想外の展開。(笑)
いつか・・・それもいいかもしれませんね。
ゆっくり考えてみま~~す。

返信する
ボラ (さちこさんへ)
2007-08-06 10:01:12
さちこさん、コメありがとうです~
ははは。
友人が『雪の女王』を観ていて。
「このボラって子が綺麗なのよ~」と教えてくれて。
「ふ~ん。そうなんだ・・」って聞いていたんですが。
この役柄の名前を決める時
「そうだ。いいじゃん」とこの「ボラ」ちゃんから頂きました。
私は観ていないのでわからないのですが。
イメージがかぶって読みにくかったかな?
今度「雪の女王」観てみますね。
この調べる意欲・・・他に回したら・・・
自分でも本当にそう思います。
揺ちゃんね。
何だか妙な繋がりになってしまいましたが
喜んで頂けてよかったです。

返信する
パリへ行った気分です。 (purio)
2007-08-07 16:03:16
haru様こんにちは
なんだか今回のお話は難しそう…だって『哲学』って何?って感じで読み始めたのですが、引き込まれてしまいました
一気に読ませて頂きました。
行った事もないのに、撮影風景を目の前でみているような感覚でした…不思議な感じです
とってもおしゃれなお話をありがとうございました
返信する
嬉しいですよぉ~ (purioさんへ)
2007-08-09 09:18:35
purioさん、コメありがとうです~
お休みするなんて書いちゃったもので。
皆さんの創作に対する感想を聞き損っちゃった気がして寂しく感じておりましたゆえ。
お楽しみいただけたようで良かった。
彼の「出来る男」って実に魅力的ですよね。
返信する
haruさんらしい・・・ (fu-rinnosuika)
2007-08-11 22:42:26
そして、とってもお洒落で、知的ですね(* v v)。

ボラちゃん。

この名前は、あたしも以前に創作で登場させた名前・・・
“紫ちゃん”^^
よけいに親近感でした(*μ_μ) 

ああ~~・・・
画像もとってもよかったよ。

パリ・・・
憧れはあれど
とうてい行かれる場所で無いようなきがしていたけど
なんだか・・・
一度はやっぱ、行きたい~~!!
と、強く思ってしまったよ・・・^^

haruさんの創作読むとね
あるいみ、心を解放して異次元に・・・
そんな心の旅を楽しめる気がしています。

ありがとうね~~~=*^-^*=にこっ♪


返信する
どれだっけ? (fu-rinnosuikaさんへ)
2007-08-14 15:21:16
すいかちゃん、こちらにも感謝です。
おお、そうでしたか。
ボラちゃんは・・・どの子だっけ?
休み中時間はいっぱいあるから復習しに参ります。
いっぱい誉めてもらって嬉しいです。
この創作はjunoさんやすいかちゃんの家で
生彼や役柄の彼以外の「彼」が生き生きと動いているのを観て触発されたんだと思う。
まっさらな彼を書いてみたかった・・・。
と言えども。
これも実在のお話を焼きなおしたものだから私のオリジナルキャラではないので。
まだまだです。
いつかすいかちゃんやjunoさんのように
書いたオリジナルな役柄から彼を想像できる
・・・そんなものが書けるといいなぁ~って
思ってます。
また私を刺激して(笑)
返信する

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