2023年秋分の日は木之本地蔵院へ…。
滋賀県木之本にある木之本地蔵院は、
延命息災、眼病平癒のご利益で
古くから知られているお寺です。
眼病平癒を祈る蛙さんが境内のあちこちに
奉納されています。境内、蛙だらけです。
いつもはお地蔵さまにお蝋燭、お線香あげて
賽銭箱の前で手を合わせて、お参り終了…。
「さぁ、次はサラダパン買いに行こう~!」
…、といった観光モードでしたが、今日は、
本堂の奥に上がってゆっくり参拝しました。
お寺のスタッフさんにご挨拶してから、
入り口で靴を脱いで本堂に上がります。
「ここは信仰の場であるので、写真撮影や
堂内ガイドはご遠慮下さい。」、と書かれ
ています。なので今日は外の写真だけです。
木之本地蔵院の本堂は思ったより広く、
薄暗いお堂の中にオレンジ色の燈明が
ゆらゆら揺らめいて、幻想的な雰囲気…。
信仰の寺としての歴史を感じる思いです。
連休だというのに、奥はひっそりしていました。
「堂内のすべての仏さま、(仏画なども…。)
お性根(魂)を入れてお祀りしています。
1体ずつ順にお参り下さい。」、とあります。
おそらく、お寺にある仏さまというものは、
みんな魂が入っているものでしょうね…。
文章で書かれると、あらためて大切に
お参りしなくっちゃ~!と、思いました。
気のせいか、ここに並ぶ仏さまや仏画は
神秘的なものに思えてくるようです。
薄暗いお堂に多くの仏さまが並んでいました。
仏さまのお役目は…?仏さまのご利益は…?
そしてその仏さまのご真言が書かれています。
ご真言は、「オン カカカ ビサンマエイ ソワカ」
など、仏さまにご挨拶する時の特有の言葉…。
…と、お年寄りに教えられた記憶があります。
ご真言を唱えてお願いすると、お願いごと、
仏さまがよ~く聞いて下さる(?)そうです。
そういわれると、そんな気もします。
125年前、明治時代に開眼した銅製の
お地蔵さまの木型、手の部分もありました。
この木型の手も信仰の対象となるそうです。
「お地蔵さまのお手に触れてお参り下さい。」
…、と説明に書かれていました。
では、お地蔵さまのお手に触れて参拝…。
奥にはひっそり”裏地蔵さま”もありました。
周囲には木魚や銅鑼が置かれています。
銅鑼を一打して、座ってお参りします。
本当に落ち着いてお参りできました。
お地蔵さまは秘仏…。直接、拝観することは
できません。お姿を思い浮かべるだけです。
表から参拝すると、遠くに感じるお地蔵さんが
裏から参拝すると、近くに感じるような気が…。
なんとなく不思議な世界を感じました。
奥には”木之本延命地蔵の御香水”が
ありました。薄暗い祠のようなところに、
大きな蛙さんが祀られているようです。
よく見ると蛇口があり、蛇口をひねると、
蛙さんの口から、御香水が流れます。
霊験あらたかなお水だそうです。
お水、一口いただきました。確かに…。
延命息災のご利益ありそうな感じです。
般若心経の経文から一字だけ選んで、
その字を写経、お願いごとを念じて、
”裏地蔵さん”に奉納するものもありました。
どの文字を選ぶか、迷ってしまいます。
一番奥には阿弥陀さまが祀られていました。
ここも落ち着いて、心静かにお参りできる
”安らぎのパワースポット”かもしれない…。
傍らにある”先祖供養”と書かれた蝋燭を
灯して、お彼岸の先祖供養を祈りました。
なんだか仏さまの一部を手で触れたり、
仏さまの真言を唱えたり、延命長寿の
お水をいただいたりした、非日常体験…。
お地蔵さまのパワーいただけたかな…?
仏さまの世界の入り口を覗くような感じで
楽しくお参りできた木之本地蔵院でした。
ぜひ、奥に上がってゆっくりお参り下さい。