徳川美術館の夏期特別展”徳川家康”
~天下人の歩み~を見に行きました。
徳川美術館は名古屋市東区徳川町にある、
私立の美術館です。昭和10年に設立され、
尾張徳川家に伝わるお宝を収蔵しています。
大河ドラマ”どうする家康”で注目され、
刀剣のコレクションで注目され、今、人気の
名古屋の観光スポットになっています。
収蔵品は国宝である”源氏物語絵巻”や
尾張徳川家に伝わる雛人形が人気です。
夏休みはこども企画もやっています。
「徳川家康まるわかりガイド」もありました。
家康がどのように天下を取っていったか、
子供たちにもよくわかるような冊子です。
今回は家康の愛用した品など、いろいろと
展示されるとのこと。見どころいっぱいです。
チラシ前面に載っているのが、”花色日の丸
威胴丸具足です。家康着用の具足と言われ、
赤い日の丸がとても印象的なものでした。
徳川美術館で何度か見たことがあります。
何度見ても華やかで存在感ある具足です。
最近では、家康の甲冑というと、きらきらの
”金陀美具足”や、よく武将イラストで見る、
”関ヶ原の戦いで着用した甲冑”のほうが
よく知られているみたいですね。でも
家康の甲冑、こんなのもあるのです…!
ちなみにエントランスでは金陀美具足の
レプリカがありました。写真撮影OKです。
こんな顔出しパネルもありましたよ。
三方ヶ原の戦いの失敗を忘れないように
家康が描かせた…といわれる絵ですが、
この説はどうも疑わしいと言われています。
以前訪れた時、印象に残っていたのが、
家康着用と伝えられる、薄い水色の地に
大きくカニの模様が描かれた浴衣です。
この浴衣、今回も展示されていました。
そういえば、大河ドラマ”どうする家康”に、
これとそっくりの浴衣が登場していたような
記憶があるですが…。
あれ、家康ファミリー、お揃いの浴衣だ…!
奥様がオレンジ色のカニの模様の浴衣で、
家康の子供達が白地にカニの模様の浴衣。
家康は徳川美術館にあった、薄い水色の
浴衣を着ていたような気がしたのですが…。
ドラマの衣裳担当の方が徳川美術館にある
この家康の浴衣から着想を得たのかしら…。
この家康とおそろいのカニ柄の浴衣、とても
ステキです。私も欲しい~!…と思ったら、
美術館のショップで、カニ柄のTシャツを
売っていました。淡い水色のTシャツです。
水色しかなかった。オレンジ欲しかったな~。
徳川美術館収蔵品で注目したいものは…?
家康と豊臣秀頼との二条城の会見の時、
秀頼から家康に贈られたという刀でした。
室町時代に足利将軍家にあり、太閤秀吉、
豊臣秀頼の手に渡り、徳川家康に贈られた
刀は、権力者の象徴ともいえる刀ですね。
この刀は、重要文化財に指定されています。
”南泉一文字”と呼ばれています。
”南泉一文字”と聞いた時、ふと心の中に
猫の姿が思い浮かびました。なぜだろう…?
そうなんです。”ネコが関係する刀”でした。
この刀は鎌倉時代に作られた名刀です。
足利将軍家に収蔵されていた時代に
研磨のため、壁に立てかけていおいた
この刀に、ネコが飛びかかったそうです。
刀に当たったネコは、真っ二つに切れた…!
…という、驚くべき話が伝えられています。
また、禅僧である南泉の話もありました。
弟子たちがネコを奪い合っているのを
見た南泉が、「何か気のきいたこと言って
みなさい。」と、言いました。
弟子たちは皆、答えられませんでした。
そこで南泉は、ネコを切ってしまった。
これは、”南泉斬猫”という禅の世界での
公案です。刀はこの話をもとに、”南泉
一文字”と名付けられたとの説もあります。
美術館のカフェでは、特別メニューが…!
”南泉一文字”と名付けられたケーキが
登場していました。さっそく注文します。
チーズケーキの傍らには”南泉一文字”を
象ったケーキナイフが添えられています。
この刀でケーキをカットしていただきます。
もしかして、このチーズケーキはネコの姿を
イメージして作られているのかな…。
そう思って見ると、そのようにも感じられます。
見た目も美しく、おいしいチーズケーキでした。
「このケーキナイフはお持ち帰りできません。」
と、お店の方が言っていましたが、だまって
持ち帰るお客さんでもいるのでしょうか…?
困ったものです。この刀、人気なのですね。
じっくり時間をかけて徳川美術館を見てから
お隣にある徳川園に行きました。
では今日はこの辺で…!