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国が緊急事態宣言の解除を進める中、世界的にはパンデミック(世界的大流行)の第2波の到来に対する懸念や危機感が強まる。ウイルスや感染症の専門家の間では、規模の予測はつかないが、第2波は確実にやってくるという考えが半ば常識だ。研究機関では、警戒や備えを怠らないよう警鐘を鳴らす。パンデミックには地政学的、時系列的な波がある。1月に中国・武漢から始まった新型コロナウイルスの感染爆発は3月、欧米に移り、今ロシアやブラジルを襲う。
新型という未知のウイルスの行方を占うには、第2波で多くの死者を出した過去のスペインかぜやアジアかぜなどのパンデミックからヒントを得るしかない。米ミネソタ大学の研究者らが4月末、新型コロナウイルスに関する視点を記した報告書を公表、3つのシナリオを示した。データとして利用したのは20世紀以降に起きた新型インフルのパンデミックだ。
第1のシナリオでは今の第1波の後に小さな波がやってくる。その後1、2年は波の発生が繰り返され、2021年のある時点から小さくなっていく。
第1波より第2波が大きかったスペインかぜやアジアかぜなどから導いたのが第2のシナリオだ。新型コロナでも20年の秋から冬にかけて第1波を上回る第2波が世界を襲うという。
そして第3のシナリオが夏にかけて第1波が収まった後、明確な波は起きないものの、地域によって感染の拡大と収束を繰り返し、流行が続いていくというものだ。
新型コロナがどのシナリオになるかは見通せないという。1年半から2年はウイルスの大規模な活動への備えは怠ってはならないと警告する。
(中略)
第2波が起きたり、第2波が大きくなることもある科学的な理由はわかっていない。ただ、スペインかぜの第2波ではウイルスが遺伝子変異し、毒性が強まった可能性を指摘する見方もある。インフルエンザウイルスとは違う新型コロナについては未知数だ。すでに経済活動の再開や行動制限の解除に踏み切った中国・武漢や韓国、ドイツなどでは、再流行の兆しが出ている。今は一時的にグローバル化が停止しているが、再開の仕方を誤ると、ウイルスがまた一気に世界に広がる。今度は途上国を中心に被害が甚大になる恐れもあるだろう。新型コロナの感染力を考えると、切り札となるワクチンが実現しない限り、世界が集団免疫を獲得するには年単位の時間がかかってしまう。(*日経 記事より)図も同記事。
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