法眼と玄則 (丙丁童子とは) 2017-04-30 08:37:03 | 法眼と玄則 法眼と玄則 物の真相は、我執の塵を払拭し去って、心裏まことに虚しき時にのみ、把握される。魂の飛躍は、さかしき智慧のはからいを捨てて、一心帰命の棄私に徹した時にのみ実現される。 かるが故に、自力聖道に生きた永平道元にすら、ただわが身をも心をも放ち忘れ、仏家に投げ入れてこそ、はじめて生命を離るるの分あり、との慈誨があるのである。 一 「監寺かんすを呼べ」 法眼ほうげんは、いつにない厳しい声で . . . 本文を読む