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米議会予算局(CBO)は11日、中期の財政見通しを改定し、2021会計年度(20年10月~21年9月)の財政赤字が2兆2580億ドル(約240兆円)になると予測した。新型コロナウイルス危機によって、20年9月の前回予測から25%増加する。連邦政府の債務残高も28.5兆ドル(約3000兆円)となり、過去最大を更新しそうだ。
CBOの試算には、バイデン政権が提案する1.9兆ドルのコロナ対策は含まれていない。米議会は3月中旬までに追加の財政出動を決定する見通しで、財政赤字はもう一段膨らむことになる。
20年度の財政赤字は3兆1320億ドルとなり、前年度の3.2倍に膨らんだ。20年3月に3兆ドル規模の新型コロナ対策を発動し、財政が大幅に悪化した。21年度の連邦政府債務残高は国内総生産(GDP)比で130%となり、第2次大戦直後の最悪期(1946年、119%)を大きく上回りそうだ。債務残高は31年度には40兆ドルまで膨らむ。
GDPは財政出動で回復が進み、21年半ばにはコロナ危機前の水準を取り戻すと予測される。22年度の歳入は4兆ドル弱と前年度比14%も増えそうだ。それでも同年度の財政赤字は1兆560億ドルと危機前を上回り、10年後の31年度には赤字幅が1兆8830億ドルまで再拡大する。
財政悪化が中期的に止まらないのは、高齢化の影響が大きい。医療保険「メディケア」の給付額が今後10年で倍増するなど、社会保障費が財政を大きく圧迫する。CBOは財政効果で21年の成長率を4.6%と高めにみるが、23年以降は潜在成長率並みの2%に鈍化するとみる。財政再建には、成長率の底上げと社会保障改革の両面が必要になる。
先行きのリスクは金利上昇だ。CBOは23年時点の長期金利を1.5%と低めに予測するが、市場では21年中に同水準まで上昇するとの見方が強い。CBOの低金利シナリオでも、利払い費は21年度の3030億ドルから31年度には7990億ドルへと拡大する。金利がさらに上振れすれば、いずれ利払い費は国防費(21年度で7330億ドル)を超えかねない。(*日経記事より)写真:米国の連邦政府債務はGDP比で戦後最悪となりそうだ=ロイター
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