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菅義偉首相は12日の新型コロナウイルス対策本部で、ワクチン接種について「有効性・安全性を確認したうえで、来週半ばには接種を開始する」と表明した。「医師、看護師の全面的な協力を得て接種を始める」と強調した。
■厚労省審議会部会が特例承認を了承
厚生労働省の審議会は同日夜、米製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチンについて、製造販売の特例承認を了承した。臨床試験(治験)のデータで有効性や安全性を確認した。14日にも厚労相が正式に承認し17日の接種開始をめざす。国内でのコロナワクチンの承認はファイザー製が初となる。
12日夜に開いた薬事・食品衛生審議会の部会で了承した。田村憲久厚労相は部会終了後に会見し、「国内の治験でも有効性が確認された。最短で14日に承認する」と述べた。首相は12日夜、首相官邸で記者団に「できるだけ早く国民の皆さんに接種できるようしっかり取り組んでいきたい」と語った。厚労相の承認は15日にする案もあったが準備を早く進めるため前倒しする方針だ。その後、厚労相が接種を指示し、17日に医師ら1万人以上への先行接種を始める。河野太郎規制改革相は16日に記者会見し、ワクチン接種の日程などを説明するとみられる。
ファイザー製のワクチンはすでに欧米などで接種が始まっている。12日午前には、同社が製造拠点を置くベルギーから全日空の貨物便で成田空港に到着した。承認後、極低温の保管状態を維持したまま接種の会場となる医療機関などに運ぶ。
ファイザーは海外で使用されている薬の審査を簡略化する「特例承認」を厚労省に申請していた。海外での国際共同治験のデータを2020年12月に提出し、日本国内での治験データを21年1月末に提出した。国内での治験が必要だった日本での承認は欧米から2カ月遅れとなる。
ファイザーのワクチンは16歳以上に3週間の間隔で2回接種する。医師らへの先行接種の後、3月に医療従事者約370万人に接種し、4月に高齢者約3600万人への接種を始める計画だ。
コロナワクチンでは英アストラゼネカも2月5日に国内で製造販売の承認を申請した。政府はこのほか米モデルナからもワクチンの供給を受けることを決めている。
(*日経記事より)写真:米製薬大手ファイザー製の新型コロナワクチン=ゲッティ共同
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