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安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選は、菅義偉官房長官を軸に展開する見通しになった。首相の出身派閥で党内最大の細田派と第2派閥の麻生派が菅氏の支持を決めた。自民党の石破茂元幹事長と岸田文雄政調会長は31日、総裁選に立候補する意向を固めた。9月1日にも表明する。
総裁選は9月8日の告示、14日の投開票で調整している。党執行部は1日の総務会で総裁選の方式を決める。菅氏は31日、青木幹雄元官房長官と都内で会談。その後、無派閥議員の会合で「(出馬を)前向きに検討する。その覚悟だ」と強調。
麻生派の幹部は31日、総裁選への態度を固めるため協議し、一致して菅氏を支持する方針を確認した。麻生派内には同派所属で出馬に意欲を示す河野太郎防衛相を担ぐべきだとの声がある。麻生太郎副総理・財務相が31日、河野氏と約1時間会談し、集約を進めた。細田派の細田博之会長は31日、菅氏と会談した。同日の派閥総会で「後継の首相が安倍首相の意思を引き継いで新型コロナに対応しないといけない」と話し、細田派は細田氏に対応を一任した。その後、幹部会合を開いて菅氏支持を決めた。二階派は29日に二階俊博幹事長が菅氏と会談し、支持する考えを伝えた。石原派も31日の幹部会で菅氏を支持する方針で一致した。9月1日の全体会合で了承を予定する。
竹下派は31日、都内で総会を開き、竹下亘会長が「一枚岩で総裁選に臨むことを確認したい」と語った。2018年総裁選で、同派は首相支持の衆院側と石破氏支持の参院側で対応が割れた。石破氏は衆院議員会館で情勢分析を進めた。石破派は31日の派閥会合で総裁選出馬の是非を含めて石破氏に対応を一任すると確認した。石破氏は同日、BS日テレ番組で「政策や政治手法の選択肢を有権者に示すのは我々の責務だ」と語った。岸田氏は31日、首相官邸で安倍首相に会い、支援を要請。青木元官房長官とも会い、支援を求めた。岸田派は31日に会合を開き、対応を協議した。
自民党は9月1日の総務会で、総裁選の方式についても決める。首相が任期中で辞任表明したため、党員投票を省いた両院議員総会の方式での実施を調整する。
(*日経 記事 より)グラフは日経世論調査より
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