その他ニュース
米国から中国企業を締め出す動きが加速している。米財務省などで構成する作業部会は6日、米国に上場する中国企業の監査状況を厳しく検査するようトランプ大統領に提言した。2022年1月までに基準を満たさなかった場合、上場廃止となるようルールを改正する方針だ。トランプ大統領は5月下旬、米上場の中国企業に対する調査を指示していた。ムニューシン米財務長官をトップとする作業部会に、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長や米証券取引委員会(SEC)のクレイトン委員長などが加わり、提言内容をまとめた。6日公開された報告書ではSECに対し、上場ルール改定作業を進めるように求めた。
中国企業の監査状況の検査は長年の懸案だった。米国では上場企業会計監視委員会(PCAOB)が上場企業の会計監査を担当する監査法人を定期的に検査し、財務諸表の質を担保している。米当局の要請にもかかわらず、中国政府は自国監査法人がPCAOBの検査対象となることを拒否してきた。監査法人の持つ中国企業の財務諸表に共産党に関連する内容が含まれ、検査を通じた情報の漏洩を懸念しているとの見方がある。報告書では検査の具体的な手法にも踏み込んだ。PCAOBが中国の監査法人を検査できない場合、共同で作業する別の監査法人に対し、監査関連書類の提出を求めることを視野に入れる。KPMGなど世界展開する4大監査法人グループ(ビッグ4)を念頭に置いた対応とみられる。(中略)
中国側はすでに手を打ち始めている。半導体受託生産の中芯国際集成電路製造(SMIC)は19年に米国上場を廃止し、7月に上海のハイテク企業向け市場「科創板」への新規株式公開(IPO)を実現した。米ナスダック市場に上場するゲーム大手のネットイースと、ネット通販大手の京東集団(JDドットコム)は香港市場への重複上場を果たした。資本市場の分断は米中双方にとって痛手だ。米投資家は中国の成長企業に投資しにくくなり、高いリターンを得る機会を失いかねない。ウォール街の金融機関は中国企業の資金調達支援で収益を上げていたが、今後は規制リスクを考慮せざるを得なくなる。中国勢は世界で最も投資家層の厚い米国から締め出され、資金調達に支障がでる可能性がある。(*日経 記事より)写真:京東集団は香港市場への重複上場を果たした=新華社・共同
その他ニュース(08/07_夕) | ||||||||
国際 | ||||||||
02_FINANCIAL TIMES英とEUの「特別な関係」 | ||||||||
企業 | ||||||||
IT 技術 | ||||||||
国内 | ||||||||
市場 | ||||||||