丙丁童子のブログ 

◎まだ、だれもいっていない、そんなこと、あんなこと。(童子)

丙丁童子の為替週報(10/12-10/16)  10/10記入

2020-10-10 17:00:00 | 2017年3月~2021年7月
  2020/10/12 から   2020/10/16         記入日 2020/10/10
1.来週の見通し
  ドル/円   104.80 107.00  

追加財政策期待に株式市場が一喜一憂する中、背に腹は代えられぬ米国債増発で、じりじりあがるゼロ金利の米国長期金利の0.01%単位の動きを横目に、基調円安の展開が続く可能性が高いものと予想する。欧米でのコロナ禍再拡大、日本でも首都圏での感染拡大には要注意だ。どうも日米でのコロナワクチン認可は大統領選挙前は無理の様子であるが、インフルエンザ流行と重なり(診察経路の完全分離・3重化等)医療体制への重荷となる可能性もあり、(筆者はすでにインフル予防接種を受けたが)インフル流行が株式・為替市場に影響するおそれもある。敵はコロナだけとは思わないほうがいいかもしれない。早目のインフル予防接種をお勧めする。

  ユーロ/円   122.50 126.00  

10/15期限と英国から通告された、EU-英国のFTA交渉の行方が久しぶりに関心を集めそうだが、欧州大陸市場をターゲットとして英国に進出した企業が戦略の見直しが必要なことになんら変わりはなく、その実行時機が早まるかどうかの違いでしかない。英国に補償を求めるのは身勝手でしかないだろう。コロナ禍とユーロ高にあえぐ欧州に生産拠点を移すべきかはその企業の経営判断で、そもそも欧州大陸からは「海外」の英国を欧州と一体と見誤ったことに経営責任があるのではないか。10/15近辺での一時的円高を織り込みつつ「最後には合意」との期待を抱いての(期限再延長もありうべし)との予想とする。  

                    
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2.先週の動き

トランプ大統領コロナ感染入院ではじまった先週であったが、一時酸素吸入とも報道された大統領は未承認のレムデシベル等の積極投与で重症化は免れ、(米東部時間)5日夕には退院、6日には財務長官に追加財政策の民主党との協議を大統領選まで打ち切るように指示(政権側は1.6兆ドルの追加案で歩み寄りを示したがペロシ下院議長が取り合わなかったと非難)、6日夜には空運業等の救済のみの案を可決するよう下院に訴えたが失敗(下院は休会前の先週末すでに2兆ドル案を可決している)、9日午後の協議では1.8兆ドルにひきあげ民主党に再提案。大統領選挙までは追加経済策は無理と諦めかけていた市場は特に週後半から、期待に沸いた。市場では(民主党カラーの)「ブルーウェーブ」現象で、共和党政権では大統領選挙後経済刺激策(Stimulus)はなくなるが、民主党が上下両院と大統領選挙で大勝すれば(企業増税は不可避ながら)政局安定・積極財政策で、「株式市場には吉」との期待が渦巻いた。退院後も(トランプを敵視する)主要メディアの世論調査でバイデンがリードを広げ、僅差の場合郵便投票をめぐりトランプ側が最高裁に提訴というシナリオも、バイデン大勝でなくなるとの予想で、いままで民主党が左派懐柔で金融・資本市場には冷たいだろうとの固定観念があったのが崩れだしている。共和党伝統の「小さい政府」は、コロナ禍にあえぐ現状の米経済にはふさわしくなく、民主党伝統のニューディールが求められているとはいえ、目先の期待に目がくらみ市場にとって都合のいい部分しか見えなくなるという「恋は盲目」現象が大統領選挙まで続く可能性があり、これを最大限に利用したい民主党は合意を先延ばしする可能性が高く、期待だけが独り歩きする「かわいそうな片思いの市場」の展開も覚悟する必要があろう。思わせぶりの民主党が果たして合意するのか、選挙に勝ってやっと実行するのか、今後の展開に注目する必要がある。15日予定の大統領候補テレビ討論会は中止されるようで、米国の分断が選挙後も激化する可能性は高い。日和見資本市場が選挙前後でどのように変身するのか(振り返れば前回選挙もそうだった)、まるで敗戦時の日本のようで面白い。戦勝国の米国も同じじゃないかw。
円は円安基調で安定、円高値105.48 円安値106.11 105.59近辺での越週。ユーロは 円高値123.69 円安値125.09 124.92近辺での越週。 ダウは高値28676 安値27728、28586での越週。日経平均は高値23725 安値23252 23619での越週であった。

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