丙丁童子のブログ 

◎まだ、だれもいっていない、そんなこと、あんなこと。(童子)

丙丁童子の為替週報(11/11-11/15)  11/09記入

2019-11-09 17:24:08 | 2017年3月~2021年7月

 

  2019/11/11 から   2019/11/15         記入日 2019/11/9
1.来週の見通し
  ドル/円   108.20 110.70  
    米中合意期待の高まりに、株高・債券安(金利高)につれてのドル高進行であった。首脳会談までまだ紆余曲折はあろうが、(1)為替操作国・構造問題・知財等の合意困難な事項はとりあえずたなあげとし、(2)中国の米農産物購入とそれに見合った関税の取り下げで、「米大統領選挙までの一時休戦」という基本線では合意はできているようにも見える。中国が購入する農産物の金額で減らされる米貿易赤字の額にみあった関税取り下げを見極め、どういった線引きとするのかが焦点となっているのではないか。ただ米側が知財・構造問題を諦める可能性は低く、特に安全保障・先端技術開発の面で、中国企業を除外する動きは、今回の「暫定」合意のため、むしろ大統領選終了まではさらに確実に強化されるのではないか。いくら中国側が市場開放したとしても中国に技術やノウハウが盗まれるような可能性のある企業の中国進出は低迷し、かっての開放時代とは異なり、海外からの資本流入による国内成長という選択肢は封印されてしまったのではなかろうか。かっての反日運動で日系企業が進めた中国プラスワンの動きは、米国企業・欧州企業にも広まり、加えて米国企業は大統領選で自国への生産回帰が半ば強制されることとなろう。債務膨張と外貨不足が進み、地方財政の破綻による中国経済のバブル崩壊による世界景気の低迷リスクを今後は、長期的な視野にいれる必要があるのではなかろうか。 来週は米中「暫定」合意期待に基調ドル強含みの展開を予想する。
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
  ユーロ/円   119.80 122.20  
    ラガルド新総裁でのECBがスタートする。ギリシア問題でドラギ総裁が「ユーロを守るためには何でもする」と発言したころの危機感は全くないが、英国の離脱・移民(難民)問題・各国内の民族主義等、かえって欧州統一への危機感もなければ希望もないという状況で、まさに「茹でガエル」の状況ではないか。危機感などさらさらなく、ドイツはドイツのことしか頭にないし、各国とも自国の状況への対応以外頭になさそうだ。南欧のおかげのユーロ安で潤ってきたドイツも、景気悪化にも関わらず、財政出動にもおよび腰の現状、まさにかっての日本の民主党政権を彷彿させる。やる時はやるとラガルド総裁は評価しているようだが、やる時と認識した時は、時すでに遅しの状況となるのではなかろうか。
   
   
   
   
   
   
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2.先週の動き
  米中協議進展報道に一喜一憂しながらの相場展開。米中ともにすでに課された関税の(一部)撤回も含め検討中であることは事実で「第一段」暫定合意の内容がどうなるかは予断を許さないが、市場の「合意期待」は大きく米株は史上最高値を更新、遅れる東京市場も日経平均が一時23500円台をつける等リスクOnに戻る動きとなった。為替もドル高が進行したが、米中交渉下の人民元は中国政府の意向をそのまま反映、合意進展に比例し元高となり、「為替操作国」である事実を赤裸々に証明する展開であった。ダウは週中高値27774、安値27402、引けは27681.日経は高値23591、安値23090、引けは23391.円は円高値は週初の108.30、円安値109.49、引けは109.21、ユーロ/円は 円高値120.14 円安値121.30 引けは120.37であった。木曜日に中国商務省が「合意」と発表したのを、まずナバロ補佐官が「合意できるのは大統領だけ」と否定、トランプが交渉の進展を認めつつも「まだ合意はしていない」と発言した。ドル長期金利が米中協議進展期待に2%近辺まで高くなっており、この状態が続くと安定的円安基調の継続となる可能性もあろう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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    191109__00来週の予想
    191109__01a相場を考える.(長期的な経済・政治情勢、の分析・現状認識です)
    191109__01b相場を観る.(中長期的な為替・株(日経/NYKダウ)のチャート分析です)
    191109__02先週の動き
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    みずほ銀行 「外国為替ダイジェスト」   191104~191108  (本邦祝日は休刊)
    三菱UFJ銀行 Daily Market Report  as of 191104 ~191107 (本邦祝日は休刊)


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