日経平均自体は
「日経平均、バブル後高値を上回る 3万0900円台」 (5/20投稿 (その他)カテゴリー)
で記載したように 今後の上値での節目は 32913,34114,34267,35890 (1987-92での)と思われる
また、当面の下値は 5/25(米債務上限問題でつけた安値の) 30558、とみられるので
当面は 30558-32913のレンジで地固めをするか、あるいは、一気に33000越えを狙うか、どちらかの展開が考えられる。
相場の、長期的な高伸を望むならむしろ地固めのほうが望ましいと思われる。
ただ、これは あくまで 円建ての日経平均値を眺めた場合の話で、最近の日本株投資の主体である海外投資家の見方は違う可能性が高い。彼らは、ドルベースでの収益の投資家で、日本の投資家のような円建ての日経平均をみて投資しているわけではない。日本円での収益を円・ドルの為替先物でヘッジするといった投資手法はとらずに、米ドル建ての日経先物を買い、米ドル建ての日経先物を売ってディールしている可能性が高い。
すなわち、彼らが見ているのはドル建ての日経平均であって、その動きを追っている可能性が高いのではなかろうか。これが、根本的に、日本人が見ている日経平均の相場風景と異なる可能性が高い理由ではなかろうか。
ドル建ての日経の相場の動きはどうか、これが、添付記事にみるように 過熱感などさらさら
感じられないのである、為替相場との綱引きで円高になれば、ドル建て日経は上がるが
日経自体(円建て)が下がるので、帳消しとなるという基本的な動きがあって、ドル建て日経の動きは必ずしも円建ての日経平均と並行的な動きとはなっていない。外人投資家の見る相場風景は、円建ての日経平均を見ている、我々日本人とは大きく違う可能性が高いと考える。
ドル建て日経平均のグラフでは、むしろすでに地固めは終わり、高値を再度狙う動きとも見える。「動かざること山の如し」の本邦機関投資家があわてて 買いだすころには、海外投資家はすでに仕込みを完了している可能性もあろう。ドル建ての日経平均にも注意して、海外投資家の相場観に寄り添うことも重要なのかもしれない。
グローバルな投資家が 欧州や米国 あるいはアジアでの投資を比較し どこに資金を振りぬけるべきか
考察するとすれば その収益通貨は、円やユーロではない、
ドルベースの収益を比較するしか方法はないのである。
グローバルな投資家の 行動パターンを 推察するには ドルベースの収益を基準に考えるよう、頭をきりかえねばならない、 日本の会社ではありえない発想で、海外の投資家は動いているのである。収益基準通貨を変えれば相場の見方はがらりと変わるし、世界に投資する際に収益基準通貨が円なのは日本企業だけである。