昭和45年に開催された大阪万博は、大変な盛り上がりだった。
私も修学旅行のコースだったので、この目で見た。
日本の高度経済成長の真っ最中だったからかどうか、日本中に高揚感があった。
39年の東京オリンピックに続いての、国際的な大きな催し。
いずれも、大成功だったと思っている。
維新の会や大阪・関西の財界は、「2匹目のドジョウ」を狙っているのだろう、
しこたま儲けてやろうと・・・・。
ところが、令和の世の中で万博などという催しが、果たして時代に即応しているのかどうか、また必要なのかどうか・・・・。
大体、万博やオリンピックなどというものは、今が「旬」の国、目覚ましい発展を遂げつつある国がやるもので、日本のような成熟しすぎて腐りかけたような国がするものではあるまい。
こんな国が何か大きなプロジェクトをするとろくなことはない。
昨年の東京オリンピックでも、談合がまかり通って、アスリートたちの頑張りを汚してしまったではないか。
今回の大阪万博も、費用がどこまでかさむのか見当すらつかない状態。
資材や人件費の高騰、そして人手不足・・・・。
どれをとっても悲観的になるばかり。
傷口が大きくならないように、さっさと「撤退」するのが賢明だと思える。
1996年に開催予定だった「世界都市博覧会」も、青島幸男元東京都知事の判断で中止になった前例もある。
これによって金銭的被害がかなり軽減されたと聞いている。
大阪万博も、傷の浅いうちに撤退するのがいい。
一度決めたからには、何がなんでも最後まで突っ走る・・・というのは、愚かな人間のすること。
潔く撤退することは、勇気のいることであるが、賢人のみ行いうる行為である。