たとえば核エネルギーをめぐる人たちのかかわりを群とすれば、そこから作りだされる友情や憎しみ、愛、信念、思想等、個別に生じる人間関係が個だ。
群はストーリーを作り出すには容易だが、そこから人間の顔や心が見る者たちに一定の像を結んでこなければドラマとしての魅力は乏しくなる。役者の芸はそこを埋めてくれるものなのだが、筋が粗いとなれば、その努力も報われない。
このドラマは、一話分の中身がカットされ続けているせいか、個と群が青息吐息の状態ではないかと僕は思う。筋は追わなきゃいけない。人物の面倒を見なきゃいけない。しかし、時間に限りがある。カット、カットで、ずたぼろドラマになっていはしないか。
近頃はそんなことを思いながらこのドラマを見ている。
もはや、自分の想像力をこめて見ていくしかない。
地上波で放送されているのは、あらすじに毛の生えたようなものとしてあきらめるしかなさそうである。
まあ、あとでカットなしをまとめてみれば、感動が残っていることに感謝するってこともありうるが・・・。
しかし、残念なことではある。
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