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戦争=国防論の最大の欠点(第1次世界大戦の日本から)

2013-12-05 21:14:19 | 土佐のくじら

 2013-06-08 18:35:00 | 誇るべき日本の歴史

土佐のくじら(幸福うさぎ丸)です。

日露戦争の日本の勝利、そして日韓併合によって、
ひとまず北の驚異から脱した日本は、明治維新依頼の念願の、平和の時期を迎えました。

世界最強国イギリスとの軍事同盟の下、いわゆる大正デモクラシーと言われる、
近代日本にとっての幸福な時期に、これから入って行くのですね。

ただこの時期に、日本は重大な外交上の間違いを、とても多く犯していると私は思います。

その最大のものは、この時期に起こった第1次世界大戦における、日本の軍事的な行動においてです。
最大の問題点とは、日本は第1次大戦に、全く参加意欲がないのです。

一応、地中海に駆逐艦を派遣し、連合国の輸送船舶の護衛はしており、戦死者も出してはおります。

しかし当時、同盟国のイギリスからは、「戦艦を出して、一緒に戦ってくれ!」と、再三に渡り依頼されていましたが、
日本はこのイギリスからの依頼を、実にあっさりと断っております。
そして中国大陸にあった、敵国ドイツの港を攻撃する位で、共に戦うという気持ちが、同盟国側に全く通じておりません。

日本は第1次世界大戦には、全くのお付き合い程度の参戦の仕方なのですね。

ヨーロッパ諸国においての第1次世界大戦は、ヨーロッパ諸国民にとっては、
それはもう悲惨で悲惨で、彼らの歴史的なトラウマになるくらいの、とても辛い戦いだったのです。

それを当時の日本人は、理解しようとしませんでした。
おそらく、今もしていないでしょう。

世界最強国イギリスと、軍事大国ロシアを破った日本・・・

当時の日英同盟は、世界最強の軍事同盟だったのです。
ですから当時の日本が、その気になればこの悲惨な戦争を、止めさせることも、早く収束させることも可能だったのです。

これは日本の戦争観=国防・・・という潜在意識が、日本人にそういう決断をさせ、
他国の苦しさや悲しみに無関心にさせているとしか、私には思えません。

戦争=国防論・・・と言えば、格好は良いのですけど、
要するに日本人は、自国の防衛以外に戦力を出すのは、根本的に理解できない民族なのです。


これが現代においても、自衛隊の海外派遣活動(PKO)に反対したり、インド洋での自衛隊の給油活動などに反対する勢力がありますし、それを「その通りだ!」という支持者も多い、根本的な問題だと私は考えるのです。

しかし当時の日本は、この第1次世界大戦によって、空前の好景気が訪れ、そしてドイツの中国からの租借地(山東省)の利権を得ます。
また、日本の租借地関東省(満洲)や南満州鉄道の、租借期限延長権を得ます。
また、アメリカ領のハワイとフィリピンの間にある、パラオやマーシャル諸島の領地を得ています。

戦争=防衛論国家のくせに、多くの利益は得てしまいました。
これも大きな間違いです。
これで全世界に、日本の戦争観=ビジネス・・・と、誤解されたと思います。

「そんなもの要りません。」と言っておけば、その後の国際社会の誤解は、きっとなかったでしょうね。

これだけの利益を現実的に得ているなら、もっと同盟国としての重要性を、国際的にアピールする必要がありました。

利益、権益獲得を、日清戦争後の遼東半島返還時のように、むしろあっさり拒否していれば、
「あっ、日本はやはり、サムライの国なのだ。」と、かえって国際的な評価が上がったことでしょうし、
世界の戦争観=ビジネス論の流れにも、良い影響を与えられたかも知れません。

日露戦争は勝利しましたが、多く国富を失ったので、ケチな心が芽生えたのかも知れませんが、
当時日本は、既に有数の工業国へと発展し、十分大国入りしておりました。

取りもなおさず、同盟国と共に戦う姿勢を強く見せなかったのに、戦勝国として、利益だけはチャッカリ得てしまった判断が、
同盟国イギリスに不信を与え、その後の日英同盟破棄への流れをつくり、そして中国やアメリカに、反日感情を与えるきっかけになってしまったことに、間違いはないと思います。

大国ロシアに勝利し、当時の日本は、国際的な地位を大きく上げましたが、同時に日本に対する国際的な警戒感も、高まっておりました。

日露戦争後の日本の外交のあり方は、現代、そして未来においても、日本が充分注意すべき教訓が、沢山沢山含まれていると、私は考えています。

「土佐のくじら」より転送http://blog.goo.ne.jp/orbakuchan/e/7cf18d4f8c82433f306c6d99bd257ee9

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