閑人帖

冬の黄白

蠟梅のほのかに甘い香りが漂ってくるようになった。本当にいい香りだ。しつこくなくて、遠慮気味な、控えめな、慎ましい、香りだ。

すべての事柄に、その理由と言うか意味と言うか、とにかくそんなものが有ると思うのだが、蠟梅が寒い時期に花を咲かせるのにも、何らかの理由があるのだろう。その理由がなんであるか知らないが、人間にとっては、その香りが精神を癒してくれるので、ありがたいことである。

同じく冬の花としては水仙がすぐに思い浮かぶ。庭の花として植えている人も多いし、道路沿いに並んでいたりもする。寒さの中に凛として咲く白い花は、人を元気づけてくれるのである。

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