閑人帖

壁の汚れ

春になって活発に動くようになるのは人間だけではない。色んな花が咲き、色んな生き物たちが元気に活動し始める。

時間がある時は外に出て写真を撮るのが常である。野山を駆け回る(と言うほどではないが)ことも多く、林の中や草地で腰を下ろして休むこともある。そんな時に衣服や帽子や背中に背負っているバッグに虫や昆虫がくっついてくることがある。カメムシなんかだと最悪である。それを知らずに家に連れ帰ることも少なくない。

風呂から上がってリラックスしている時、壁に小さな汚れを発見した。あんな所に汚れがあったかなぁ?と、近づいて見るとその汚れがもぞもぞっと動いたのである。ひやぁ~っと声を上げる。その後で独り苦笑いをする。何だか分からないが何かの幼虫だったのだろう。

独り暮らしであるが、淋しいと思ったことはほとんどない。が、こんな時は誰かがいたら結構盛り上がるだろうなと、ちょっと思ったのである。

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