ひまわり進学ルーム

土佐日記「帰京」に寄せて

高1の生徒が古典の勉強中、
「ばっかじゃないの!」
と,言っています。

土佐日記の「帰京」を学習中のことです。

ここで、あらすじをざっくりと。

地方での仕事を終えて、京都に戻ってきた主人公。
家に戻ると、言葉にできないほど荒れ果てています。
隣家の人が、自分から留守を預かると申し出てくれたので、
折に触れてお礼の品なども送っていたのに、ひどいな、とは思うけれども、
大きな声で「こんなことってないよな!」と言うこともしないし、
ちゃんとお礼の品は渡そうと思う・・・・・・

ここで、冒頭の「ばっかじゃないの!」が出たわけです。
D君いわく、なんでこんな人にお礼の品を渡さなくちゃいけないの!?ということらしいです。

でもね、
隣の人がひどい人だからって、自分までレベルを落とすことはないんだよ、と言う話をしました。
そこで、自分が帰ってきた挨拶や留守の間ありがとうというお礼をしなかったら、
隣の人に「非常識な人ね!」ってこっちが言われるよ。
自分も同類になっちゃうよ。

だから、こちらはきちんと礼を尽くして、
今後、お隣さんはそういう人だと思ってお付き合いをすればいいんだよ。

「お礼しないかんの?ふ~ん・・・」
彼はわかったんだかわからなかったんだか、わからない返事をしていましたが、
同じ教室にいた別の女の子が、
「ウチはわかったよ。」
と、言ってくれました。

阿呆に合わせる必要はない。
自分は自分の美学を貫いた方がかっこよくない?

別に道徳の教材ではないですし、
お礼をするかしないかは、もちろん個人の考え方によるのでしょうが、
私はそうありたいと思うし、
子ども達にもそうあって欲しいと思うのです。

※画像は、生徒の手を枕にして寝るにゃあちゃん。
ごめんね、どかしてもいいんだよ(^_^;)
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