私の友人のご主人が亡くなりました。
突然の事故にあって、意識不明の状態が6ヶ月続きました。
やがて彼女は、自分の思いが、ご主人の命を
現界に留めてあの世にいけないのかもしれないと思うようになりました。
医師から、最後まで残っているのは聴覚と教えられ、
どこの場所からでも、あなたとつながっているのだから
話かけるように勧められました。
話しかけ始めると、ご主人の容態は
どんどん悪くなり、あの世へ旅立ってしまいました。
19歳で知り合い、学生結婚して30年。
彼女のビジネスを陰で支える、優しいご主人でした。
なんでもご主人がしていました。
食事も、事務処理も、財産管理も
彼女は、「私は主人と一緒に行きたい!」と泣いていました。
「一人では何もできない、生きていけない」と。
あるパーティに参加しようとしたとき、
彼女の履いていた靴のヒーつが折れて、彼女だけは後で行くことになりました。
先に行ったご主人の車が交通事故にあったのです。
彼女は自分が一緒に車に乗っていなかったことをひどく後悔していました。
でもね、ご主人から
「君が乗っていなくてよかった。僕でよかった。
子供の未来は同じ世界から見ることはできないのが残念だ。
彼女と会った頃から今日まで
自分が一緒に入れたこと、ありがとう。そして後を頼むよ」
という思いが届きました。
いろいろなことがあるでしょう。
月曜日は、ご主人が津波で逝ってしまった人とも会いました。
13年の歳月をかけてお子さんは、今年大学医学部に入学し、
もう一人は高校3年生になりました。
修行が残っているからこそ、
まだまだこの世の中で、生きなければならないのだと思います。
頑張らなくともいい。
生きる意味をどこかに見つけて欲しいと思います。
きっといつかご主人とまた会える日が来るでしょう。
乗り越えられないものは、宇宙はあなたには与えないでしょう。
再び平凡な日常を生かせてもらえば、幸せです。