こんにゃくゼリーが好きで
いつも小さいパックの
プルンとゼリーを喜んで食べていた。
あるとき、パパが
元祖とも言えるハート形の
〇ン〇ンライフのこんにゃくゼリーを買ってきた。
何人も犠牲者が出ていることを知っていたし
小さいうちは与えていなかったが
小学生になったことだし
私が付いて食べさせれば大丈夫かと思い
「このゼリーはよくカミカミしてゴックンしないとだめよ」
と言いながら、注意深く少量を与えたはずなのに
「・・・・!!!」
へんな呼吸をして目を丸くし、私のほうを見たと思ったら
みるみる顔が青ざめていって
苦しみだした。
私の方も真っ青になって
「ゼリーが詰まったーーーーーっ!!」
と大声で叫び、パパが背中をたたいたり、指を入れようとしたり
「掃除機もってきてっ!!」と言われたので
大急ぎで掃除機を引っ張り出しながら
・・・もう終わった。
今から救急車を呼んでも間に合わないし
…人ってこんな簡単に死ぬんだ。
…私の不注意でRさんの人生は
…こんなに短いまま終わってしまうんだ。
目の前で、死に向かおうとしているRさんを見て
本当に今までの出来事が走馬灯のように心によぎった。
そんな思いで掃除機のコンセントをさしていると
パパが
「でたっっっ!!!」
と叫んだ。
急いで近寄ると、Rさんの顔色に少しずつ赤みが戻り
命が蘇ったことをうかがわせた。
この一件は
私の人生の中で最も恐怖な出来事で
二度と味わいたくない体験である。
のちに、看護師である
義理の姉に対処法を教わった。
もっと早く知っておくべきだったなぁ。
何事もなく
一日が終えられるのは
ある意味 奇跡だとすら今は思える。