
ラジオで高橋源一郎氏が取り上げていて、興味をもち、読んだ。
前回の芥川龍之介賞候補となった書籍。
あらすじはこう。(ネタバレあります)
高校生で亡くなった親友が四年後、生きて戻ってきた。その時大学4年で、一人暮らしの主人公は、帰るとこがないという親友と一緒に住むことになる。まあ、就職して実家に戻ったら、親友も出ていくだろうと考えていたが、なんと実家にも一緒に引越してきた親友。それを、煩わしく思ったり、嬉しかったりする主人公。
えっ?厚かましすぎるやろ!と私は苛立ちを感じた。だけど主人公の両親は親友を歓迎して受け入れた。
これは、主人公の両親や主人公も親友に依存している、と高橋源一郎氏の解説。
結婚して、出て行った姉だけが、自立している、とのこと。
私は、前半までをよんで、主人公は振り回されて自分の立ち位置がわかってないな、と上から目線で思っていた。
ところが、後半はより親友が好きで離れたくない、しかし腹が立つ。離れてやる、でも離れがたい。そんな迷走する感情が細かに描かれていて、確かに自分にもそういう人間関係があるかもしれないと思った。
え?やっぱり私も依存症か?いつも図書館で借りるのに、わざわざ買って読んだしな。
ちなみに、三宅香帆氏(どなた?と調べたら30代若き文芸評論家)は、帯で「人間同士の揺れ動く関係を肯定する傑作」と絶賛している。
なんと、肯定してるんだあ。
そうかあ。完璧な関係なんてないもんね。^_^
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