黒猫チャペルのつぶやき

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オヤジ化?

2007年06月07日 | みのりのつぶやき-成長の足跡
 齢ようやく2年と6か月を過ぎたところであるが、私の性癖ならびに外観は急速にオヤジ化の度を加えている。これはもう立派なオヤジであるところの父殿からさえ、「おい、オヤジ、起きろ」などと言われつけているのであるから、これもまた止むを得ない現象かと思われる。

 まず食の好みにしてからであるが、近頃最もお気に召しているのは、海苔。海苔があるだけで大満足で、ご飯がなくても海苔だけいくらでも食べる。加えて、梅干、漬物。梅干は「すっぱーい」などと言いながら嬉々として食べている。漬物の類はさっぱりした浅漬けから奈良漬のようなものまで、何によらず好んで食べる。キムチなども食卓に見かけるとただちに味わおうとするのだが、これはまだ食べさせていただけない。その他酒の肴のようなものは何でも好きで、モロきゅう、冷やしトマト、塩辛、といったものには目が無い。この間父殿が「うなぎの骨せんべい」という面妖なものを買ってこられたが、これも大いに喜んで食べた。

 歌が好きなのは以前からだが、このところ、保育園で仲の良いS君の影響を受け、マイクを持つ姿で手振りをとって歌うのが大得意である。S君もまたショウマンシップの旺盛な、何かあれば歌い、踊り、大いに周囲の人々に娯楽を提供するのに惜しみの無い人物なのだが、私と二人してこれをやっていると、どうにもそのあたりのカラオケスナックにたむろするオヤジ連と見分けがつかない光景となる。もちろん、私とて、S君と一緒の時のみならず、家にいても、出先でも、電車の中でも心のおもむくままにこれを披露する機会を逃さないのである。

 人に説教もする。私が遊んでいるところに、父殿がやってきて、「もうお風呂入るよ」と声をかけたとして、「一回だけ!」「今これやってるの!」などと拒否するのはまだ序の口で、それでも早くと促されると、
「もう!あっちいってて!」
「おふろじゃないでしょ!」
等々真剣に抗議の声をあげるのである。なお聞き入れられないようであると、
「いいかげんにして!なんかいもなんかいも言ったでしょ!」
というお説教モードに切り替わり、どちらが親だか子供だかわからないやり取りになる。

 体型にしてからがそもそも、私の場合オヤジくさい。赤ん坊の頃はさほど気にもされなかったが、ここまで発育が進み、同じ年の子供たちと並んでみると、遺伝子によって引き継がれた私の体躯はお世辞にもスマートとは言えないようである。足が短く、太い。加えて、がに股である。胴体はぷよぷよとして、ことさらお腹が満々と膨らんでいる。このまま背広を着せて肘掛椅子に座らせれば、ただちに中小企業の社長ぐらいには見える、と言われる。

 睡眠時の様子は最たるものであって、大の字に転がってとても2歳児とは思われぬ堂々たる高いびきで眠る。父殿もいびきに関しては豪の部であって、二人に騒音を浴びせられる母殿は寝た気がしない夜があるという。寝相も立派なもので、部屋中ごろごろと転がり、父殿の体を乗り越えて向こうへ、また戻ってきてはベッドの下に潜り込み、朝方にはドアから半分部屋の外に出ている、といった具合。ベビーベッドで天使の如く眠った頃の面影はいまや、どこにもない。

 きれいなお姉さんが好きなのも相変わらず。同い年の子やちょっと年上などという年頃には全く関心を示さず、妙齢の優しそうな女性がいれば、乗り物の中、お店、あらゆる場所で、精一杯の笑顔を作り、関心を引いて、一声でも、あるいはチラとでも視線を送ってもらおうと奮闘する。笑顔の一つも向けてもらえばしめたもの、話しかけてみたり、様々なしぐさをしてみせたり、いよいよ親密な関係を築こうともう夢中になって、何をしにそんな場所にいるのかさっぱりわからなくなっている。

 それでいて、自分でできる靴を脱いだりはいたりにも「できない~」と甘え、寂しくなると「だっこ~」とせがみ、保育園でも他の子を差し置いて自分だけ先生に構われたがる、極端な甘えん坊でもあり続けているのだから、父殿、母殿のご心労は並々ではないようである。

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