黒猫チャペルのつぶやき

「みのりのつぶやき」のページを引き継ぎ、この度リニューアルオープンいたしました!これからどうぞよろしくお願いします!

入院騒動

2009年02月02日 | みのりのつぶやき-成長の足跡
 穏やかな休日の午後、何の前触れもなくそれは突然やってきた。父殿母殿と買い物に出ていて、昼食を取った後、もう一つ買い物があってしてホームセンターに立ち寄っていた折であった。私は食後でもあり、いつものお昼寝の時間を少し過ぎてもいて、やや眠かったのは確かである。父殿に抱っこをせがみ、店に入ってからはショッピングカートに乗せてもらって、あっちに水鉄砲(洗浄用の高圧放水機)を見にいこう、などと騒いでいた。押してもらっているカートが曲がり角にかかったところで、何かに気を取られた私は不意に立ち上がろうとしたのである。途端に、バランスを失い、尻餅を突く格好になったがその空間には何もなく、頭から墜落した。硬い床にもろに左側頭部後方でぶつかり、鈍い音がした。慌てて父殿が抱き起こしたが私は目を虚ろにして、呼びかけにも応えない。母殿が顔色を変えて私を抱き取り、店の人が救急車を呼んで下さった。

 救急車が到着するまでにようやく目を開いたが、依然として言葉が出ない。何度か呼びかけられようやく、父殿が「みのり、救急車乗る?」と訊くのに「やだー」と応えたもののあとはまた応えるのが億劫になる気持ち悪さに包まれる。食べたものを少しもどした。救急車が到着し、母殿に抱えられて乗り込む。その頃になってやっと感覚が少し戻り、といって言葉を作るには至らず、声を上げてしばらく泣いた。車は私の生まれた場所である墨東病院に向かい、救急入り口に付けられ待合室に入る。どうにか泣き止んだ私だがまだ気持ち悪さが去らず、ぐったりして母殿に抱かれて待つことしばし、呼ばれて診察室の一つに入り、当直の医師からいくつか質問をされ瞳孔を調べられたりした後、レントゲンの撮影に回される。移動途中でまた食べていたものをもどし、胃の中はほぼ空っぽになり、されるままにレントゲン撮影、さらにCTスキャンと称する大がかりな機械での検査を受ける。

 待合室でしばらく待った後、はじめの診察室に再び呼び入れられ、ひとまず写真の所見としては骨折、脳内出血等の発生は見られず、脳震盪のため吐き気などの症状が出ているのみとの診断が告げられる。ひとまず経過を見るため、ベッドを与えられしばし待機の状況となり、私は眠り、父殿母殿が心配そうな顔で枕元に並んで座った。3時間ほどそうして過ごして、夜7時頃再度CTスキャンの撮影。目を覚ました私は言葉のやり取りもどうにかできるようにはなっていたが、普段に比べるとやはり遥かに言葉数も少なく、反応も鈍かったようだ。再度医師による診断、結果は最初の時と同様大きな問題は無いとのことだったが、食べ物を受け付けない状態のため点滴を施し一晩入院させていただくことになる。
 
 この点滴が容易では無かった。針を刺される痛みでようやくはっきり覚醒した私は猛烈な抵抗を試み、医師と看護婦が数人係で抑えても針を固定できず、作業は遅々としてはかどらず。「網をかけましょう」という言葉が出て、痛々しい状況を見せるにしのびずということであるのか父殿母殿は退出させられ、数分格闘が続いた。「もういいの!もうしないの!」「パパがいいの!ママがいいの!」「放して!」と勇ましく医師たちに逆らい続けたが最終的に針を左手に固定され包帯が巻かれ、体力もつきておとなしくなって改めて母殿に抱かれた。

 救急病棟の病室にベッドが整えられて入院手続きも終わり、私は食欲もなく身を横たえた。父殿がいったん帰宅して着替えなどを取って帰ってきて、母殿と交代で弁当を食べたのが夜10時過ぎ。私も喉の渇きを訴え、少しだけお茶を飲んだ。もっともそれもしばらくたってもどした。点滴のチューブを踏まないように気をつけながら、食事を終えた母殿が私の横に添い寝し、父殿は私の頭の上にベッドの方向に対して直角に上半身を乗せ、足は椅子の上に伸ばして寝た。救急病棟というところは、診療科のベッドが空く前の患者が文字通り救急に搬入され処置を受けるところで、深夜まで人の出入り、人声はは絶えなかった。また看護婦さんは一時間おきぐらいにはやってきて、点滴が問題なく落ちているか確認してくださっていた。

 それでも朝方はやや静かになり、しばし穏やかにまどろむ。7時ころ起きて、再びCTの検査を受け、元気も出てきて会話も活発になってきたところで改めて医師の診断を受け、退院の許可をいただく。ヨーグルト食べたい!リンゴジュース飲みたい!と盛んにはしゃいでいたが、ようやく点滴のチューブが外され、院内の食堂に赴いてみても普段のようには食は進まず、カルピスを飲んで、わずかにパンとパスタを口にしただけ。タクシーで帰宅し、ヨーグルトを食べたら、こたつに入ってテレビを見ながらまたうとうとと眠った。お昼過ぎ目を覚まし、ようやく食欲も戻ってパンを盛んに食べ、普段の私を取り戻した次第であった。

 大騒動であったけれど、何事も無くて本当に良かった!病院はこりごりである。


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大事に至らなくて、良かったですね (めありぃ)
2009-02-06 23:02:05
どきどきしながら読んでました。

うちの子も、0歳のころにベビーベットから落ちた事を思い出してました。

後ろ向きに、見た目が脳天直撃状態で落ちました。

すぐに泣いたのと、食欲はあったので、その日は病院に行かなかったのですが、
翌日頭を触るとひどいたんこぶ。
念のため病院にいきました。すると・・・

うちの子は、らくだ頭だとわかりました~
(元々がでこぼこなんです。。)
主人に聞くと、主人のお父様がらくだ頭だったとか。

それでも数日はひやひやしてました。。

なので、ご両親のお気持ちを少しは察します(@_@;)

これからも、みのり君の活躍楽しみにしてます
返信する

コメントを投稿