広めよう!バックギャモン

バックギャモン普及活動のブログです。

普及ワークショップ (記:西村)

2012-09-12 19:33:09 | 活動報告

普及ワークショップ

9月4日(火)に新宿の貸し会議室にて普及ワークショップを開催しました。

参加者は望月、来住野、小林、西澤、西村、そしてバックギャモンを体験していただいた方3名です。

1.子供向けのバックギャモンの教え方 担当:来住野

 来住野さんが普及の現場で編み出した子供向けのバックギャモンの教え方です。小学生は、個人によって集中力や理解度に個人差があります。まず最初にベアオフのみのバックギャモンを教え、その子のやる気などを見定めつつ1ポイントのバックギャモンを教えるというやり方を編み出されました。

 実際にまさゆきくんという子を想定してゲーム説明のデモンストレーションをされました。子供の反応をみてから本式のルールを教えるかどうか判断するという点が優れています。

2.バックギャモンの教え方マニュアルについて 担当:西村

 バックギャモンの教え方はコンセンサスがなく、また技術的なことがマニュアルとして文書化されていません。普及イベントに参加した新米インストラクターは現場で1ポイントマッチのバックギャモンを教えるときに教え方の知識がゼロの状態で教えなければならず、しなくてもよい失敗を繰り返しながら試行錯誤せねばなりません。

 西村はインストラクションのガイドラインとなるように1ポイントマッチの教え方を文書化しました。望月プロからはまだ突っ込みどころがたくさんあるとの指摘がありました。

3.バックギャモンの教え方ワークショップ 担当:全員

バックギャモンの教え方についての技術的な討論は私が知る限り今までなされていませんでした。ワークショップの場にバックギャモンについて知らない方3人をお呼びし、その場で参加者が教え、他の参加者は良い点、気になった点をポストイットにメモにとりあとでまとめ、それを見つつディスカッションを行いました(簡易的なKJ法を用いました)。

ディスカッションの論点となったのは以下の3点です、上から順に意見が多かった論点です。

●バックギャモンの教え方について良かった点、悪かった点

(1)個々のルール説明について
ルール説明が下手、ルール説明が不正確。

  ルール説明についてバッドの評価はゴールのルール説明についてが多かった。ルール説明はベーシックな技術だがここをきちんとできることがインストラクションの基礎。

個々に判断が分かれた部分:ルール説明はゲームの中でするのか、ルール前にまとめてするのか。

(2)ゲームコントロール
・ゲームコントロールについて
ゲームプランと、ゲーム時間のコントロールが旨くできているかどうか。

 とくに、初心者にありがちな打ち込み癖をみこしてブロットをつくらない、相手ブロットを打たずに
ゲーム時間を短くする(20分~25分程度)など。ルール説明についでここが下手だとストレスを相手に与えてしまう。

(3)精神的サポート
・相手とボードを挟んで向かい合ったときにいきなりルール説明に入らず雑談からはいると良い。
・適度に相手をほめると良い。。
・インストラクター自身も楽しんでいる態度(ダイスシェイクなどの個々のプレーを表情豊かにする)を見せ、相手をうまく楽しい感情にもっていくと良い。

4.最後に

 この普及ワークショップの成果は10月8日に行われるバックギャモン学会(バックギャモンフェスティバル内)にて来住野さんが発表します。これからも普及活動をしている会員で集まり定期的に普及についてワークショップを開きたいと考えています。

 

付記

 体験者として現役慶応ガールの女芸人たかまつななさんがいらしてくれました。バリバリに受験勉強された方だけあり、ゲーム中盤から技術的なものを自分で考えて発見し、プレイに活かしていました。ブログに当日の様子を書いていただきました。

インテリ芸人「たかまつなな」の異端児だっていいじゃないかっ!!

http://ameblo.jp/manzailove/entry-11352720413.html

 


戦略、道の上より (記 西澤)

2012-09-11 18:20:36 | 活動報告

9月9日、日曜日。白い大きな雲と青い空がくっきりとコントラストを描く快晴。
下北沢駅南口から歩くこと5分。活気あるお店が建ち並び、人で埋め尽くされた賑やかな狭い路地を抜けたところにある交差点に、50mほどの一本道「ピュアロード」の入り口が見える。
今日はここピュアロードにてフリーマーケットが開催され、我がバックギャモン協会もこの一角にブースを出して普及活動を行う。

 

朝11時に受付開始。少し前に到着すると、既に数人が待機していた。常連らしき手ぬぐい売りのおじさん曰く、今日は暑いから普段に比べると出店も客足も少ないだろうとのこと。
やがて11時になり、場所が割り当てられた。見事に日陰をゲット。道をはさんだ反対側は日なたで、出店している人たちはまぶしそうに日傘を差している。トーナメントでbyeを引いたような気分である。

地元の酒屋「長岡屋」さんにビールケースを借りて机と椅子の代わりに使い、旅行用の小さめのボードを広げ、早速普及活動開始。しかし人通りは少なく、なかなか誰も遊びに来てくれない。10分~20分くらい、道行く人に声を掛けては、通り去られながら過ごす。
やがて一人目のお客さんがやって来た。奥さんが妊娠中の若い夫婦、うさみさんだ。二人ともバックギャモンは初めてだという。
最初は旦那さんがプレーし、奥さんは隣に座って見ていたが、隣に座っている方がよく状況が見えるのか、所々で的確なアシストをし、最終的にはダブルスのように相談しながら楽しそうにプレイしていた。

ところで僕は今日、普及をするにあたって少し実験をしてみようと思っていた。普通にゲームを教える前に、前座的に1枚ギャモン、3枚ギャモン(ハイパーギャモン)を遊んでもらうというものだ。
いきなり15枚から始めると、最初はどうして良いかわからず戸惑うはずだ。しかしまず1枚ギャモンでムーブとヒット・エンター・ぞろ目を、次に3枚ギャモンでブロック、ベアオフを、というように遊びながら少しづつステップアップすることで、戦略を考えてプレーする下地を作ることが出来る。
結果的にこの作戦は上手く行ったようだ。しかも初めての人には、1枚ギャモンや3枚ギャモンでも新鮮なようで、この段階で結構楽しんでもらえていた。

ちょうど教え終わる頃、子供を連れた望月さんと塚田さんが合流。ネバーネバーランドから椅子とボードを持ってきてくれて、ここから先は3人体制。道行く人も増え始め、徐々に忙しくなってきた。人が来ない時は僕と望月さんで対戦しながら楽しい雰囲気を演出したりもした。
ピュアロードは風通しが良いので思ったより涼しく、スローなBGMが流れてゆったりした日曜の昼下がりを満喫できた。長岡屋さんでは300円で生ビールを販売している。路上でギャモンをするにはなかなか悪くない場所だ。

13時くらいから西川(弘)君も合流し、夕方彼が帰るまでは4人体制で普及活動を行った。合計20~25人くらいに教えることが出来たと思う。来月のフェスティバルに向けて、DMも配れたし良い宣伝になったのではないだろうか。

以下、それ以降僕が教えた方々をダイジェストでご紹介。

・下平さんの知り合いという地元の女性二人組。最初はそのうち一人のヒトミさんだけがプレーし、もう一人の方(名前を聞いていなかった)は見ているだけだったが、少し心得があるらしく最終的にはダブルスになっていた。しかも相当楽しかったと見えて、その後も何回か遊びに来てくれた。下平さんと対戦する日も近いかも?
・自転車で通りすがりに立ち止まって遊んでくれた男性の中村さん。うろ覚えながらルールは知っていたので、最初から15枚でプレー。結構エキサイトな展開になり、かなり楽しんでいただいた模様。
・ギャモンは興味があるらしく色々知っていたが遊んだことはないという女性の小塚さん。時間がないため1枚ギャモンしか出来ず。でも1枚ギャモンを一番楽しんでいたのがこの方。次回はぜひ15枚で!
・迷いながらも遊んでみてくれた女性の佐藤さん。最初は恐る恐るプレーしていたが、やがて突然キラリと光る一瞬を見せたかと思うと、コツを掴み始めたのか動きが変わってきた。
・こちらの誘いに二つ返事で乗ってきてくれた男性の花田さん。少しプレーに口を挟みすぎてしまったかもしれません、ごめんなさい。でも気に入ってもらえたようで何よりです。協会にも興味があったようなので、例会で会えたら嬉しいですね。
・店じまい間近にやって来て遊んだ男性二人組。一人は初めてで、もう一人はかなり昔に遊んだことがあると言っていたが、なかなか衰えていない腕を見せていた。昔は相当やり込んでいたのでは?

他にも僕らの右隣でかなり道行くお客さんの心を捉えていた飴細工職人の若い男性二人組だったり、正面でスウェーデン雑貨を売っていた若い女性二人組なんかも興味を持ってくださったようで、結果的にかなり手ごたえのあるイベントだった。
下北とギャモン、なかなか相性が良いのかも知れない。